議会報告

2026年2月議会議案外質問(総合政策委員会)防災行政無線のさらなる活用へ

議案外質問をおこなう金子あきよ市議

金子あきよ市議は防災行政無線の改善を求めました。2024年総選挙に際して、党市議団の池田めぐみ市議が「防災行政無線を使って投票を呼びかけることは有効ではないか」と求め、これに対し「防災行政無線の使用用途は、原則、災害や犯罪に関する放送や人命の危険性、緊急性を伴う放送、注意喚起に関する放送等とされていることから、放送はむずかしい」との答弁がありました。しかし今年2月の総選挙中、防災行政無線で「2月8日は衆議院議員総選挙の投票日。投票所整理券がお手元にない場合でも期日前投票ができます」という放送がおこなわれたのです。

 

選挙管理委員会に経緯を質すと「今回の選挙では、前回よりも投票所整理券の到達がさらに遅れる見込みで、選挙権の行使に影響を及ぼす恐れを考慮し、市内全域の有権者のみなさまに広く緊急にお知らせすることが必要であると考え、総務局と調整をおこない、防災行政無線での周知をおこなった」「今後の活用については、その時々の状況に応じ、検討する」との答弁でした。市議団の現実的な提案が選挙での活用につながりました。

 

金子市議は今回のことを踏まえて、8月6日と9日の広島・長崎への原爆投下の時刻や終戦記念日に、市として平和を守る意思を表明する内容の放送をおこなうよう求めましたが「むずかしい」との答弁でした。金子市議は、近隣自治体などでも実施されており、市民からも求められているとして、全庁をあげて検討するよう求めました。

 

2026年2月議会議案外質問(市民生活委員会)さいたまマラソン2026 中止の影響は

議案外質問をおこなうたけこし連市議

たけこし連市議は、降雪により当日(2月8日)中止となった「さいたまマラソン2026」の対応と今後の課題について質しました。

 

まず、中止判断の基準とプロセスについて質問。市は「当日の午前3時に走路状況を確認し、関係機関と協議のうえ、午前5時に中止を決定した。積雪量などの客観的な指標はなく、安全確保の観点から総合的に判断した」と答弁しました。経済的損失について、市は「参加料を事前徴収しているため大幅な収支変動はない」とする一方、「協賛企業へは今後個別に減額等の協議をおこなう」と明言しました。

 

また、興行中止保険の適用についても現在調整中であることが確認されました。1万5000円の参加料が返金されないランナーへの対応として、たけこし市議は次回大会の優先出走権など代替措置を要望しました。市は「参加賞はすでに発送済み」としたうえで、代替措置は「今後の検討課題」と述べるにとどまりました。

 

当日の周知体制については、公式ウェブサイトやSNSでの発信に加え、主要駅や全24カ所のボランティア集合場所にスタッフを配置し、来場者へ直接周知を図ったと説明しました。たけこし市議が降雪リスクの高い2月開催の見直しや予備日の設定を求めましたが、市は暑熱回避や他大会との重複、警察等の協力体制確保の観点から時期変更や予備日設定は困難と答弁。たけこし市議は、今回の反省をいかして次回以降に向けた対策を強く要望しました。

2026年2月議会議案外質問(保健福祉委員会)窓口対応で風俗への職業差別がないように

議案外質問をおこなう池田めぐみ市議

池田めぐみ市議は、風俗で働く女性を支援する団体との懇談をもとに、市の「貧困女性に対する行政窓口での対応」について質問しました。大手風俗情報サイト「シティヘブンネット」によると、全国の風俗店で働く女性は2023年に45万8000人とピークに達しましたが、市は、市内の風俗店の数や就業人数を把握していません。懇談のなかで「風俗で働く女性の多くが、貧困、孤立、病気、障がいなどの困難を抱えている」と指摘がありました。貧困女性が行政につながらないのは、手続きのむずかしさや、審査に時間がかかること、家族に扶養照会をかけられることへの忌避感などがあげられます。池田市議は、行政窓口対応で、風俗等の職業へ差別のないよう、研修等の充実を求めました。また風俗のリスクや実態を知らせる予防的対応を要望すると、生活福祉部長は「感染症対策などの担当部局や、当事者の団体等と連携していく」と答弁しました。

 

次に、65歳以上で希望する方が市内の公衆浴場を1回100円で利用できる「高齢者の浴場利用券」についてとりあげました。2024年度の利用実績は、1万139人(延べ利用回数は14万1967回)。多くの方に利用されていますが、燃料費高騰などで廃業も増え、現在は市内に8カ所(中央区1軒、浦和区2軒、南区3軒、岩槻区2軒)のみ。行政区間の公平性の観点から、スーパー銭湯等の利用料割引などへの拡大を求めましたが「商業的な側面が強く、むずかしい」との答弁でした。一方で、県が公衆浴場の値上げ(大人50円アップ)を発表しましたが、市内の8カ所は500円のまま営業することを確認しました。

2026年2月議会議案外質問(子ども文教委員会)教員の精神疾患10年で4倍 改善をいそげ

議案外質問をおこなう松村としお市議

松村としお市議は、教員の「働き方改革」がすすむ一方で、教員の健康が損なわれている問題について質問しました。学校教育部長の答弁で、教員の精神疾患による病休者数が2015年度の31名から2024年度は129名へと、4倍近く増えていることが明らかになりました。

 

松村市議は、2019年の議会質問で、病休者が増加傾向にあることを指摘し、「病休者を減らす方向でとりくむのか」と質問した際に、当時の学校教育部長が「もちろんそうだ」と答弁したことを紹介。あらためて「減らす方向でとりくむ姿勢か」と質したところ、学校教育部長は「教員が健康で働くことが何よりも重要」と答弁しました。

 

松村市議はこの間の市教委のとりくみを確認し、「病休者が減る方向になっていない」と指摘。そのうえで、松村市議の議会質問で、市教委による教員への「勤務に関する意識調査」において現場の声を聞くための自由記述欄をもうけるよう求め、その成果について質問しました。学校教育部長は「委員の指摘を受けて、令和5年(2023年)度から自由記述欄を設けた。出張の回数を精選して生徒とかかわる時間を増やしてほしい、研修で担当者を集めることは疑問といった意見があった。オンライン研修など、受講者の負担軽減を図っている」と答弁。松村市議は「現場の声にもとづいて、改善にとりくむべき」として引き続きの努力を求めました。

 

その他、開始から2年がたつスクールダッシュボードの運用状況について質問しました。

2026年2月議会*代表質問 国の天然記念物 サクラソウを守って

代表質問をおこなう久保みき市議

2月12日、久保みき市議は①サクラソウの保全、②介護の危機的状況への対応、③身近な公共交通の充実、④フリースクール利用者への市独自補助、⑤「さいたま市の香り」事業、⑥スポーツシューレへの公園・集会室設置について、それぞれ代表質問しました。

 

国の特別天然記念物である田島ヶ原サクラソウ自生地のサクラソウの株数が、昨年45万株と過去最低を記録しました。久保市議は、2018年6月定例会での一般質問を皮切りに、くりかえし保全強化を求め、外来種トウネズミモチの伐採やかん水対策、国庫補助の活用、DNA解析や生育環境調査の実施などが進みました。その結果、2022年には10年ぶりに株数が増加し61万株となりましたが、ふたたび減少に転じ、現在は存続の瀬戸際にあります。

 

サクラソウ自生地は桜草公園内にありますが、本来は自生地保全を目的とすべき公園が、都市公園課の所管のもとレジャー利用を中心に整備されてきました。2014年発行の「田島ヶ原サクラソウ自生地保存管理計画策定報告書」では、計画策定委員会会長の佐々木寧氏が「自生地に隣接する桜草公園が他の都市公園と同様の管理ですすめられていることに驚きを禁じ得ない」と述べ、自生地と公園を一体的に管理する必要性を強調しています。久保市議は、桜草公園を含めた自生地全体を、文化財保護課が中心となって保全最優先の管理体制へ移行するよう求めましたが、市の答弁は都市局との連携強化にとどまり、所管一本化には後ろ向きでした。

 

 

コミバスを増やして

 

 

次に久保市議は、岩槻区の例を示し、コミュニティバスや乗り合いタクシーの増便と運賃助成制度の実施を求めました。

 

岩槻区では路線バス撤退後、免許返納者や高齢者にとって市のコミュニティバスや乗合タクシーが外出の唯一の手段となっています。岩槻区のコミュニティバス利用実績は、市内でも人口の多い見沼区・南区・北区を上回り、乗合タクシー「おりづる号」「らくらく号」も利用者が多く、応援タクシーが頻繁に出る状況です。市民からは「もっと本数を増やしてほしい」「待たずに乗れるようにしてほしい」と強い要望が寄せられています。しかし、導入ガイドラインで定められた「収支率40%」が増便の障壁となっています。利用者の多くがほかの交通手段を持たない高齢者であることを踏まえれば、福祉的観点から収支率目標は撤廃、もしくは引き下げるべきだと主張しました。また、地下鉄7号線の岩槻延伸は巨額の費用と20年近い期間を要するため、市民の生活に直結するバス・乗合タクシーの充実こそ優先すべきだと迫りました。市は、収支率だけでは地域の移動ニーズに応えられないと認識しており、今後は収支率以外の指標も含めて検討すると答弁しました。

 

運賃助成について、市は2024年の予算委員会において、公共交通運賃助成制度の実証実験案を検討していると説明しましたが、制度化に向けた具体的な動きは依然として見られません。久保市議は、長野市の70歳以上の市民がバスを割引料金で利用できる「おでかけパスポート」を紹介しました。高齢になると外出頻度が低下し、フレイルや孤立のリスクが高まることから、外出機会を増やすことが目的のこの制度は、政策判断により導入され、実証実験をおこなわずにスタートした点が特徴です。本市でも同様の制度を直ちに実施すべきだと強く求めました。これに対し市は、運賃施策について「いつまでに結論を出すという期限は設けていない」としつつ、交通ネットワークの構築とあわせて、公共交通の利用促進につながる施策として引き続き研究をすすめていきたいと答弁しました。

 

 

「さいたま市の香り」って?

 

 

「さいたま市の香り」とは、都市イメージの向上などを目的に、市民投票などを経て1月30日に発表されたものです。しかし香りの感じ方は個人差が大きく、香りによる健康被害、いわゆる「香害」は深刻な社会問題です。市自身も「その香り、困っている人がいます」と啓発しているにもかかわらず、香りを用いたおもてなしを進める姿勢には矛盾が生じます。自然由来の香りでも体調不良を訴える人は少なくないため、久保市議は「イベントでの香り拡散は避け、在庫がなくなり次第事業を終了すべき。香害に苦しむ市民への配慮と防止策を優先に」と求めました。市は今後、希望者のみに配布できるノベルティの製作を検討するとともに、イベントで香りを使用する場合は事前周知をおこない、限定的なエリアでのみ実施するなど、運用基準を定めて慎重に進めると答弁しました。

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