議会報告

2013年03月

【予算委員会 保健福祉】 「長生き条例」制定が… 高齢者予算バッサリ

 2013年3月、予算委員会の保健福祉委員会関係で戸島よし子市議は、新年度予算で高齢者福祉分野で予算総額1億2100万円が削減されたこと(「シルバーポイント制度」「宅配食事サービス」「移動支援含む総合支援」など)をとりあげました。

戸島 削減された事業と削減の理由は?
市 今年度予算が多かったことと相当厳しい査定があった。
戸島 安心長生き条例もつくり、高齢者人口も増えているのに、予算を削るどころか拡充するはずではなかったのか。「敬老祝い金」が半額に削減され、替わりにサービス拡充すると説明したのでは。
市 超高齢社会になってくるが、費用対効果も考えてもっと有効な事業に投資する。
戸島 高齢者福祉を拡充させていく立場で事業を行うべき。

障害者施策も「行革」の対象に 福祉タクシーなども削減 
 
 助成対象が精神障害1 級まで拡大され、自動車燃料助成が18歳以上の家族の運転にも対象が拡充された反面、ガソリン代が年間1 万2000円から1万円に減額され、所得制限なしから市民税非課税者に限定された問題をとりあげました。

戸島 この所得制限によって助成を受けられなくなる方は5500人。均等割りのみ課税の方も受けられなくなる。
市 均等割のみの方は500人くらい。60歳以上の方が30%を超える。
戸島 ガソリン代が高騰している中での削減は厳しい。障害者の社会参加の影響が出るのでは。障害者の皆さんからの要望は。
市 「廃止は困る」「対象広がったのはいいが、削減は残念だった」との声が多かった。
戸島 ノーマライゼーション条例を制定した市長のもとで、3300万円の予算を削減したのは残念。行革の犠牲に高齢者や障害者がされることはあってはならない。
と、清水市政の福祉切り捨てを指摘しました。 

【予算委員会 市民生活】 高額投資の詐欺的勧誘被害の対策求める

 2013年3月、予算委員会の市民生活委員会関係で加川よしみつ市議は、消費者行政推進事業について、高齢者に高額投資をさせる詐欺的な勧誘の被害が急増している問題をとりあげました。

 東南アジアのある国で「土地開発、リゾートマンション立ち上げに1区画あいている。
まとまればビジネスとして成立する。出資金は返すし利息を払うから200万円出してほしい。家族には絶対に話さないでほしい」と持ちかけ、200万円出すと「まだ足りない。もう200万円」「急いで返すためにあと500万」と次々求められ2000万円払ってしまった、という例が党市議団に寄せられています。

加川 市内での被害件数と金額は?
市 2011年度で359件、被害額10億2000万円。2012年度は12月末までに224件、被害額4億4000万円。
加川 すごい額だ。被害者を出さない消費者行政が求められている。ある弁護士は、「絶対にもうかる投資」などの言葉や、契約などよくわからないパンフは要注意、「家族に絶対話さないでほしい」と言ったら危険だと話している。高齢者が気づく手だてが行政に求められている。
市 地域包括支援センターや民生委員と連携を深めながら、啓発活動、被害防止を図りたい。

 加川市議はほかにアスベスト対策の強化、古紙回収活動補助金の増額、消防力の強化を求めました。 

【予算委員会 総合政策①】 マイナスシーリング中止 強引な滞納整理の改善を

 2013年3月、予算委員会の総合政策委員会関係について神田よしゆき市議が質問しました。
 
 毎年の予算編成方針では、マイナスシーリングとして前年度比で5%予算を削減することが義務付けられています。神田市議は、この間学校警備員の配置時間や、自然の教室のバス代補助、敬老祝い金など削減が行われたことを指摘し、このような予算編成方針はやめるべきと質しました。
 財政課長は、事務事業の見直しに必要な手法とも考えられるが、継続していくと弊害も出てくることから、今後慎重に対応すると述べました。
 
 次に債権整理推進室の問題を取り上げました。

神田 滞納整理のスピードアップということで、強引な差押えにより営業も生活も立ち行かなくなるケースも生まれている。分納していたのに一方的に一括納付を迫り、了承なしに財産を差し押さえるケースも報告されている。改めるべきだ。

収納対策課長 滞納者からの納税相談を受ける際には、生活状況や納税資力を的確に把握することに努め、納税者の実情に即し多対応に努めている。

神田 実際にはその通りになっていないというのが先ほどのケース。改めないとその滞納者の命をも奪いかねない事態になる。

 神田市議は重ねて改善を求めました。 

2013年2月議会 第2次補正予算 行き詰まった開発に9億円 必要ないと反対

 3月8日、本会議で2013年2月議会の第2次補正予算の採決が行われ、日本共産党市議団はそのうち一般会計補正予算に反対。もりや千津子市議が反対討論を行いました。
 この補正予算は、国の「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を受けて急きょ提案されたものです。
 国の「緊急経済対策」には、インフラの老朽化対策や、防災・減災など、自治体にとっても必要な予算措置も含まれています。一方で不要不急の大型事業の復活や拡大などが含まれていることは大きな問題です。
 さいたま市の第2次補正予算も、学校や保育園、道路や橋の改修など住民のくらしや安全にとって必要な事業の実施を前倒しで行うことが含まれています。
 しかし、不要不急の公共事業までこの機会を利用して予算化することは認められません。特に、ウイングシティ構想にもとづく開発計画に関連して、約9億円もの補助金の交付が含まれています。3万2000人の都市づくりをめざすとされていましたが、いまなお5000人にとどまっています。もはや行き詰った開発を見直しもせず、税金をさらに投入して推進すべきではまりません。
 採決の結果、日本共産党以外の会派が賛成し、第2次補正予算は成立しました。

【保健福祉委員会 議案外質問】 貧困の連鎖断ち切る学習支援の拡充を

 保健福祉委員会の議案外質問で久保みき市議は、学習支援事業について取り上げました。

 市では2012年から、生活保護受給世帯の中学生を対象に、無料の学習教室を開設してきました。現在、北区、大宮区、浦和区、南区、岩槻区の5区で週2回開かれ、対象となっている子どものうち22%が参加しています。

久保 学習支援事業は、貧困の連鎖を断ち切る素晴らしいとりくみ。子どもたちたちが参加しやすいよう、全行政区に教室を開設すべき。

市 来年度には見沼区と緑区に開設する。残りは検討していく。

久保 浦和教室を見学した。ひきこもりや不登校の子どもの居場所になっている。不登校・ひきこもりが増えている小学生にも対象を広げるべき。

市 早期の教育支援は必要だが、安全面の配慮などが必要。今後研究したい。

久保 日本の貧困率は16%だが、生活保護を受けているのは1.6%に過ぎない。働く貧困層、最低生活費以下で暮らす世帯の子どもにも学習支援を広げるべき。

市 市の学習支援事業は国の補助事業で、生活保護受給者に対象が限られている。

 久保市議は、「教育委員会と連携して、就学援助を受けている子どもたちも支援を」と対象を広げることを求めました

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