議会報告

2013年05月

日本共産党 保育の質向上を求める決議案提出  自公提案の基準緩和決議に反対

 2013年4月臨時議会に自民党が提出した面積基準引き下げ条例案が、議会での追及と保護者や保育関係者からいっせいに反対の声が上がったことで継続審査となりました。しかし、自民党と公明党は25日に保育所定員の「弾力的運用」を市に求める決議を提出しました。
 党市議団は対案として、保育基準を引き下げずに認可保育所を緊急に整備し、保育の量と質の向上を求める決議案を提出しました。

 採決にあたり、党市議団を代表して久保みき市議が討論に立ちました。
 「この春、認可保育所入所を申し込んだ5052人のうち不承諾が1673人にもなりました。しかし保護者は、設置基準を下げたつめこみ保育は求めていません。今でも定員以上の入所が実施され、保育所内での骨折事故などが急増しています。あってはならない事故の防止を考えても決して設置基準の引き下げはすべきではありません。安心して、働きながら子育てできるさいたま市にしていくために、保育所整備数を抜本的に引き上げることが緊急に求められています。」と訴え、党市議団の決議案に賛成討論を行いました。

 採決の結果、自民・公明案が両党と無所属議員の賛成多数で可決。党市議団の決議案は共産党のみの賛成で否決されました。

 臨時議会の開催が決まってから短時日の間に面積基準緩和に反対する署名が2000筆以上寄せられるなど、運動が急速に広がりました。条例案は継続扱いになっています。党市議団は引き続き市民のみなさんと共同して条例を廃案に追い込む決意です。

 

保育所基準引き下げは命にかかわる 認可保育所の緊急整備を 〔条例案は継続審査〕

 2013年4月24・25日に臨時議会が開催されました。自民党市議団は保育所面積基準引き下げ条例案を提出。24日の本会議で質疑が行われました。
 党市議団から戸島よし子市議が質疑を行い、「昨年12 月議会で現行の面積基準を守るとした市の条例に自民党も賛成したではないか」「安全性や保育士は確保できるのか」「2年限定となっているが、その後保育士と子どもはどうするのか」と追及。自民党市議は、同じ面積で単に定員増を行えば子どもの安全が守れないことを認め、「安全性、保育士が確保できる保育所で定員を増やす。市が安全性を指導する」「期限後は園で保育士、子どもの受け入れを調整してほしい」など答弁。戸島市議は「つめこみ保育は子どもの命にかかわる。安全を優先するなら基準を引き下げるべきではない」と主張しました。
 本会議後に開かれた保健福祉委員会では、公明党市議の動議により審議することなく条例案および関連する6つの請願は継続審査となりました。

認可保育所を増やして解決を 

 24日に開かれた本会議では市長への緊急質問も行われ、神田よしゆき市議が登壇しました。
 神田市議は市長に対し「保護者の思いにこたえるならば基準引き下げではなく、緊急に認可保育所を増やすべきだ」と迫りました。
 市長は、認可保育所の要求が大きいことを認めつつ、認可外保育所と合わせた増設にこだわりました。
 神田市議は、私立認可保育所への支援も含めて認可保育所の抜本的な増設を重ねて求め
ました。
 さらに神田市議は、大きな役割を果たしている私立認可保育所への人件費補助や運営費補助の大幅増額で保育の質を確保することもあわせて求めました。 

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