議会報告

2014年07月

【6月議会 討論】 「海外で戦争する国」へ 道をひらく閣議決定に反対

 7 月11 日の本会議最終日に、党市議団を代表して、戸島よし子市議が請願10 号「憲法と9 条を守り海外で戦争する国になる集団的自衛権の行使容認に反対します」の採択を求めて討論しました。
 戸島市議は「安倍政権は去る7 月1 日、集団的自衛権の行使容認の閣議決定を強行した。これは『憲法9 条のもとでは海外での武力行使は許されない』という従来の政府見解を180 度転換し、『海外で戦争する国』への道をひらくもの。自衛隊が活動する地域を後方地域、非戦闘地域に限定するという従来の枠組みを廃止し、戦闘地域で、集団的自衛権および集団安全保障を名目にした武力行使も許容されるとなれば、憲法9条を幾重にも踏みにじり事実上削除するに等しい暴挙である」として政府の責任を厳しく批判しました。
 そして「憲法改定に等しい大転換を与党の密室協議で閣議決定したことは、立憲主義を根底から否定するものである。世論調査でも、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認の反対は5割を超している。民意を無視した安倍政権の責任はきわめて重大だ。よって、請願の願意は妥当、直ちに採択すべき」と討論しました。
 しかし公明党が「閣議決定には歯止めがかかっている」として請願の反対討論をおこない、自民・公明・民主・改革フォーラム(一部退席)の反対多数で不採択となりました。 

【市民生活委員会】 大宮区役所建て替え 市民や職員の命守るため一刻も早く移転すべき

 大宮区役所移転に関わる議案「財産の交換について」は、7 月4 日、市民生活委員会で討論・採決がおこなわれました。
 党市議団から久保みき市議が賛成討論にたち「大宮区役所は老朽化が著しく耐震化もされていないため、職員や市民の命を守る意味で一刻も早く移転をすることが必要」と述べました。
 しかし、久保市議は、土地代の差額のほか、建物の解体、移転補償費、大宮区役所別館を県の合同庁舎にするためのリフォーム代など、予測していた予算をはるかに超える支出になることが審査のなかで明らかになった点で、「県の要求を丸のみにしないで、しっかり交渉していくべき」と指摘しました。また「区役所の建設にあたっては、大宮駅東口の開発にからんで、にぎわい創出のための豪華な建物にしていくのではなく、必要最小限のものにしていくべき」との意見を附しました。
 この日の委員会では、公明党を除く全会派が賛成討論にたち、それぞれ異なった意見のもとでの賛成討論となりましたが、大宮区役所の移転が急がれるという点では全会派が一致し、可決されました。

【6月議会 本会議】 資格者ゼロ、密室保育 調理は外注委託… 保育の質が守れない条例案に反対

2014 7 月4 日、本会議にてもりや千津子市議が補正予算・議案・請願に対する討論をおこないました。党市議団は議案43 件のうち8件に反対し、紹介議員となった請願6 件の採択を求めました。
●軽自動車税の増税…自動車業界の要望にこたえて自動車取得税を減税・廃止しておきながら、そのツケを軽自動車税の増税でまかなうことは、消費税増税に加えて二重の負担を住民に押しつけるものであり認められない。
●いじめ防止対策推進条例…いじめは人権侵害。子どもを押さえつけるのではなく、大人が子どもを守る姿勢を示すことが求められる。しかし本条例では、厳罰、道徳教育の強化、保護者の努力義務などが定められており、これではいじめは解決しない。
●子ども・子育て支援新制度関連…保育士資格者がゼロの小規模保育事業C型など、資格者の配置基準や給食調理の外注委託が認められるなど重大な問題があるため、反対。
●年齢差別の制度…心身障害者医療費支給制度において、65 歳以上であらたに重度障害となった方を対象からはずすのは、年齢差別であり認められない。市は従来どおり予算を確保し、市単独でも医療費助成を継続すべき。
●「高校・大学教育の無償化」の前進を求める請願…高校授業料の有償化は、中等教育の漸進的な無償化を定めた国際人権規約に違反する。その他5 件の請願も採択すべき。
 しかし、自民・民主・公明・改革がすべての議案に賛成し、採択されました。
 また、市民の請願について共産党以外はすべて不採択とし、否決されました。
 もりや市議は「放課後児童クラブ条例については国基準をこえた指導員配置基準となっており評価できる」として賛成しました。

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