議会報告

2026年9月議会*決算特別委員会(総合政策委員会関連2日目)産業集積拠点事業 強引にすすめないで

決算特別委員会で質疑をおこなう久保みき市議

9月28日、決算特別委員会(総合政策委員会関連2日目)の審査で、久保みき、池田めぐみの両市議が質疑に立ちました。

 

久保市議は、産業集積拠点事業と農業問題、防災についてとりあげました。産業集積拠点事業では、候補地の田島地区(桜区)は、過去に区画整理でおこなうことにしていましたが、賛成が得られず、すすみませんでした。昨年度、住民説明会が開かれ、今度は地区計画制度を活用しておこなう説明がありました。当初の予定13ヘクタールから約7ヘクタールへ縮小して、賛成者の区域のみで進める方針で、強引なやり方です。久保市議は、説明会では反対意見が多く出されていることを示し、住民の声を反映した計画とするよう求めました。

 

次に農業問題では、「農地が資材置き場になっているような光景を目にする。農地を農地として残していくことが重要」とし、農地のマッチングを進め、先進自治体の例を研究してさらに実効性のあるとりくみを求めました。防災について、感震ブレーカー補助の対象が一部の自主防災組織に限られる点を改善し、全組織を対象とするよう求めました。昨年度の水循環型シャワー導入を評価し、次の備えとしてトイレカーの導入検討を提案しました。

 

 

平和派遣学習事業 さらなる拡充を

 

 

続いて池田市議が、「広島への中学生平和学習派遣事業」についてとりあげました。平和の大切さを次世代に継承するため、戦後80周年のメモリアルイヤーだけで終わらせず、今後も継続し、派遣人数のさらなる拡充を要望しました。

 

「市民アプリ活用事業」は、昨年度の利用者34万9582人、マイナンバー認証者21万9456人、デジタル地域通貨ユーザー11万8029人でした。一方、導入理由とされたクレジットカード決済手数料の年間300億円の市外流出防止について、昨年度、今年度とも調査されていません。高齢者向け2000ポイントのアンケートも、3万人の利用見込みに対し1万5684人、決算額は3017万円にとどまり、スマホ無料貸与も23人の利用、うち有償契約は10人でした。池田市議は「デジタル地域通貨による物価高対策では、スマホが苦手な方や、マイナンバーカードを持たない方を含む、多くの市民に行き届く対策にならなかった」と指摘しました。

2026年9月議会*決算特別委員会(総合政策委員会関連1日目)過去最高額の基金ため込み 市民に還元せよ

決算特別委員会で質疑をおこなう松村としお市議

9月25日、9月議会の決算特別委員会(総合政策委員会関連1日目)の審査で、松村としお市議がさいたま市の財政と行財政改革について質疑しました。

 

市議団が市に求めた資料や質疑で明らかになったのは、厳しい市民生活です。2025年度の市民の平均給与所得は412万2000円で、前年比マイナス3万円でした。物価が上昇しているにもかかわらず、所得が微減したのです。市は物価高騰対策に161億円使いました(うち市費負担は48億円)が、いっそうの対策が必要だったことは市民所得の実態からも明らかです。

 

市は「財政は厳しい」と、ことあるごとに言いますが、物価高騰対策がこれ以上できないほどだったのでしょうか。昨年度決算は、実質収支69億円の黒字、基金総額は前年比116億円増の1132億円でした。松村市議の質疑で、財政調整基金388億円は2025年度を通じて一度も取り崩さなかったことが明らかになりました。また市債返済にあてる減債基金は203億円、前年比51億円増でした。財政調整基金と減債基金をあわせると、基金総額の半分を超える591億円にもなります。こうした実態を質疑で明らかにした松村市議は「もとは市民の税金。もっと物価高騰対策に力を入れるべきだった」と主張しました。

 

 

市の意思決定の乱暴さ

 

 

松村市議は、市がこうした財政の歪みを放置して、「財政が厳しい」として行財政改革(行革)を推進している問題も追及しました。この間、行革の中心である都市戦略本部会議で扱ったグリーンヒルうらわなど高齢者福祉施設の廃止、放課後子ども居場所事業の導入、そして昨年の中央卸売市場・と畜場廃止など、決定後に関係者に補償的な対応をする事例が相次いでいます。市民への影響をどう考えているか、という質疑に対し市は「タイミングやスピード感を重視して政策の方向性を示す。市民等への影響を十分認識して必要な対応を検討する」と答弁。松村市議は「スピード感と言うが、乱暴になっている。市場・と畜場の廃止でも検討過程で関係者の意見を聴いていない」と指摘。「住民福祉の増進の観点からの検討が不足しているのではないか」と質問しましたが、明確な答弁はありませんでした。

 

住民福祉の増進という地方公共団体の本来の仕事に立ち戻って、公共の役割・責任を果たすため、意思決定のあり方を抜本的に変える必要があることが質疑を通じて明らかになりました。

2026年9月議会*議案外質問(子ども文教委員会)子ども政策を 「かたちだけ」にしないで

議案外質問をおこなうとばめぐみ市議

とばめぐみ市議は、3つの施策について質しました。いずれも予算や人手を抑えることが先に立ち、子ども政策がかたちだけになっていないかという問題意識でとりあげました。

 

教室に入りづらい子の校内の居場所「Sola(そら)るーむ」。昨年度の利用児童生徒数は1153人でした。全小中学校に設けたとされていますが、支援する大人がいないため開けられない日がある学校もあります。教員のやりくりやボランティアまかせでは、子どもが必要なときに使えません。市も「人員確保は課題」と認めました。とば市議は、予算を確保し、専任職員を配置するよう求めました。

 

次に子どもの権利条例について、市は子どもの意見の取りまとめや条例の骨子案づくりを業者に委託しており、約25人の検討会やアンケートで意見を集めるとしていますが、それだけはなく、学校、保育、福祉などあらゆる場で子どもと関係者の声をていねいに聞きとり、そのプロセスのなかで子どもの権利条約を広く市民に知らせるよう求めました。

 

さらに5歳児健診は、保護者の問診票で対象を絞り、選ばれた子が集団健診を受ける2段階方式です。5歳児は2624人いますが、集団健診の対象は196人のみ。とば市議は対象を絞ることで支援が必要な子どもにアクセスできなくなるのでは、と質し、市も「問診だけでは支援が必要な子を把握しきれない」と認めました。そのため、すべての5歳児が健診を受けられるしくみにあらためるよう求めました。

2026年9月議会*議案外質問(総合政策委員会)女性の農業委員を増やして

議案外質問をおこなう久保みき市議

久保みき市議は、農業委員の女性登用とオーガニックビレッジ宣言後の有機農業の推進についてとりあげました。

 

現在、さいたま市の農業委員21名のうち女性は1名(4.8%)しかいません。2025年度の公募では女性2名の応募があったものの、選考の結果、委員に選任されたのは1名のみでした。国は第6次男女共同参画基本計画において、農業委員の女性割合を「早期に20%、2030年度に30%」とする目標を示しており、自治体に積極的な登用を求めています。久保市議は、市が具体的な数値目標を持たないことを問題視し、女性登用を進めるための方策を求めました。市は「次回改選に向け、農業団体への働きかけを強める」と答弁しました。

 

次に、オーガニックビレッジ宣言後のとりくみについて質しました。市は昨年11月にオーガニックビレッジ宣言をおこないました。久保市議も長年求めてきた宣言ですが、宣言をして終わりではありません。そのため、今後の具体的なとりくみについて質問しました。久保市議が所沢市や小山市の例をあげ、学校給食への導入や市内スーパーマーケットでの有機野菜の販売実施を求めたところ、市は、所沢市や小山市の先進事例を踏まえ、学校給食への導入や市内スーパーマーケットでの販売に向けて課題整理を進めると前向きな答弁をしました。久保市議は「宣言を皮切りに、慣行農業も有機農業も尊重し、都市型農業の発展のため市も尽力してほしい」と求めました。

2026年9月議会*議案外質問(市民生活委員会)電動ストレッチャー 導入が実現

議案外質問をおこなう池田めぐみ市議

池田めぐみ市議は議案審査のなかで、市が新規購入する救急車が全部で4台あり、そのうちの1台が機動救急車として市立病院に配備され、会派で求めてきた電動ストレッチャーが搭載されることを確認しました。

 

議案外質問では、さいたま新都心への「除染土」搬入を受けて放射線量測定機器の市民への貸出事業についてとりあげ、今年3月末で終了していることを確認。市には空間放射線量を正確に測れる測定器が1台もなく、異常値等が発生した際には、県が行政向けに貸し出している測定器を利用するという答弁でした。また市民からの放射線量などについての不安の声は68件(9月10日現在)寄せられたことが分かりました。

 

続いて来春開館する「市民会館うらわ」について、市内利用者は大ホールや小ホール、展示室の予約がはじまっているものの、施設の詳細が分からないことが多いとの声を受け、質問しました。例えば、大ホールは階段を上った先の扉を開けると自由通路で、目の前の集会室との仕切りがありません。4階にホワイエがないホールになっています。料金を取るようなイベントや、セキュリティ面で仕切りがないことへの不安の声が寄せられているため、対策を求めました。

 

またホール利用者には、待機スペースや搬入経路確保のため「展示室」を借りることが推奨されています。池田市議が「セットにするなら割引が必要ではないか」と質し、準備料金が適用され3割減免されることを確認しました。予約者の見学の早期実現についても引き続き求めていきます。

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