議会報告

2021年11月

2021年9月議会*予算委員会 新型コロナワクチン3回目に49億円

 10 月14 日、予算委員会がひらかれ、神田よしゆき、金子あきよの両市議が出席しました。

 最終本会議前日に提出された補正予算案は、新型コロナワクチンの3 回目接種のための予算です。予算規模は49 億3087 万円、ワクチン接種2 回目からおおむね8 カ月が経過した市民に対し、追加接種を実施します。

 金子市議は「市民のなかには、8 カ月もたてば、2 回目の接種を自分がいつ受けたのか、分からなくなってしまう方もいるのではないか」と質問。市は「ある程度の期間で抽出して送付する。周知を徹底したい」と答弁しました。また「2 回目までの接種済証について、再発行の求めがあった場合はすみやかに対応すべきと考える」と求め、市は「再発行できるように調整中」と応じました。

 金子市議はさらに、11 月以降、3回目の接種が始まってからでも、1回目、2回目を初めて打つという人が混乱しないで打てるような手立てを求め、市は体制を準備すると応じました。

 この予算案は全会一致で可決されました。今後、11 月から対象者への接種券発送が開始され、12 月以降に追加接種が実施されます。

2021年9月議会*決算委員会 分散登校のメリットを生かせ

 10 月11 日、決算委員会で総括質疑がおこなわれ、久保市議が質疑に立ちました。昨年4 月から6 月の全国一斉休校と、その後におこなわれた分散登校について、質疑しました。

 

久保 昨年6 月におこなわれた分散登校のメリットは。

教育長 段階的に教育活動を再開できた点、より慎重にコロナ対策を取ることができた点において一定の役割を果たすことができた。

久保 「学級の児童数が半分になり、ひとりひとりに目が行き届いた」「学習効果が上がった」などの教員の声もある。このメリットを今後も生かしていく必要があるのではないか。

教育長 分散登校で学級を分け、少人数にすることのメリットは感染リスクの低減にあったというふうに考えている。

久保  国も小学校の35 人学級に踏み切ったが、完全実施まで5 年もかかる。しかも中学校は手つかず。市独自で少人数学級を一気に進めることが大事ではないか。

教育長 国の計画に沿って、しっかりと進めていきたい。

久保 ヤングケアラーの問題など、子どもたちの状況は多様化、複雑化している。ひとりひとりに寄り添った教育が求められている。教育長は少人数学級の必要性についてどうお考えか。

教育長 子どもたちに目が届くというメリットがある。状況が整ったなかで実施していく方が、現時点では優先順位が高い。

 

 久保市議は他に、市のコロナ対策の不十分さや防災対策、桜区の治水対策と感震ブレカーの補助事業についてとりあげました。

2021年9月議会*本会議討論 公立保育所の定員減らすな

 10 月15 日、9 月議会本会議において、とばめぐみ市議が党市議団を代表して、議案・請願についての討論をおこないました。

 「さいたま市令和3 年度一般会計補正予算(第8 号)」については、市民会館おおみやの保留床取得のための増額分が含まれていること、また新型コロナウイルス感染症患者入院病床等事業は現行のベッド数を確保するだけに過ぎず、市独自に増やす方向を示さない市の姿勢は問題であり、医療体制の確保を図ることを強く求め反対しました。

 「保育所条例の一部を改正する条例」は、中央区の公立鈴谷東保育園と公立鈴谷西保育園を統廃合する条例ですが、「地域に定員90 人の民間保育所ができるから」という理由で、統合後の定員を160 人から110 人に縮小する計画であることは問題です。とば市議は「90 人定員の民間保育所ができたとしても、公立を減らしていい理由にはならない。公的保育の責任を後退させるものであり、認められない。本市では過去に、民間保育所の突然の撤退により大混乱が起きたということを忘れたのか」と訴え、公立保育所は削減ではなく拡充へ向かうよう求めました。

 また、市民からの請願では「新型コロナウイルス感染症に係るPCR 検査の拡充を求める請願」と「加齢性難聴者のための補聴器購入助成制度を求める請願」について請願者の立場に立ち、採択を求める賛成討論をおこないました。

2021年9月議会*本会議討論 市は十分な責任 果たしたか

10 月15 日、9 月議会本会議において、たけこし連市議が党市議団を代表して2020年度決算審査の討論をおこないました。

 2020 年度、市の決算は一般会計の歳入・歳出総額はどちらも過去最高の金額になり、実質収支額は77 億9000 万円の黒字となりました。この黒字額は、旧岩槻市が合併して以来、最高額です。

 一方で、市民のくらしぶりに目を向けると、現役世代の平均給与所得は375 万9000 円、平均税負担額は41 万8000 円でした。10年前と比較すると、所得は15 万6000 円増加しているものの税負担額も16 万円増えており、増えた所得を税負担額が上回りました。しかもこの所得額は新型コロナウイルスの影響を受けていない2019 年度の所得をもとにしているため、現在の市民所得はさらに下がっていると市も認めています。また、65 歳以上の高齢者世帯の平均所得は111 万4000 円、平均税負担額は8 万5000 円となっており、10 年前と比較すると、所得は27 万円の減少、税負担額は3 万円の減少と、現役世代以上に苦しいくらしぶりが明らかになりました。

 さらに審査によって、市が市民に提供する医療・福祉サービスが総額24 億2100 万円も削減されたことが明らかになりました。本市が2020 年度に投じた新型コロナウイルス対策費は総額1632 億円でしたが、全体の99.2% にあたる1619 億円が国・県・その他収入によるもので、市が独自で投じた金額はたったの13 億円に留まりました。

 たけこし市議は「130 万人が住む本市が十分な責任を果たしたかは甚だ疑問」として、決算を不認定としました。しかし他会派の賛成で、2020 年度決算は認定されました。

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