議会報告

6 月議会*一般質問 犯罪被害者支援は被害者に寄りそった支援を

本会議で一般質問をおこなう久保みき市議

 6 月11 日、6 月議会本会議で久保みき市議が一般質問に立ちました。はじめに、犯罪被害者支援についてとりあげました。

 

久保 本年4 月に、犯罪被害者支援のための「要綱」が策定された。犯罪被害者のための支援策がなかった本市が要綱を策定したことは、一歩前進。しかし内容は非常に不十分で、いまある支援の案内や情報提供、助言などにとどまり、被害者の望む、市独自の経済的支援や生活支援などがまったくない。市は要綱制定にあたって、被害者の願いをどのようなかたちでくみとったのか。

 

 犯罪被害者、家族から状況を聞き、実際の支援に関するケースカンファレンスに出席した。さらに埼玉県警や援助センター等の関係機関から実情をうかがい、市が担うべき役割について協議を重ねた。

 

久保 2017 年9 月、埼玉弁護士会主催のシンポジウムで、殺人未遂の被害者の方から「入院中、さいたま市に税滞納を理由に家を差し押さえられた」との報告があった。縦割り行政の弊害。こういう実態を踏まえて、被害者支援をつくっていくべき。

 

 被害者から職員に対し、犯罪被害者が置かれている状況に対する理解を深めてほしいなどのご意見をいただいた。くわえて、関係機関等の意見を入れながら要綱を定めた。

 

 久保市議は、党市議団で1 月に兵庫県明石市を視察したことをもとに、明石市の「犯罪被害者等支援条例」を紹介。2011 年に施行された同条例は、遺族支援・重傷病支援金・貸付金・家事援助・家賃補助などが盛り込まれ、その後2 回の改正でさらに充実させました。明石市では犯罪被害の当事者から意見を聴くことを大事にし、できる限りの独自支援をしています。

 

たとえば性犯罪被害者に対しては、具体的な傷害がなくとも精神的な被害があれば、生活支援などで特段の配慮をする規定を設けています。

 

久保 本市は条例ではなく要綱を策定したが、本気で犯罪被害者支援をおこなうためには条例制定が必要。また、市は市内で性犯罪被害にあった方の相談を受けていたにもかかわらず、性犯罪被害者について要綱に特筆することをしなかった。条例制定においては、当事者の声を聞き、性犯罪被害について必ず位置づけていくべきだと考えるが、市長の見解をうかがう。

 

市長 まずは要綱を定めた。そのなかで被害者の実態をよくつかんで施策をやっていかなければならないと考える。そのうえで必要な条例については検討していきたい。

 

 

障害者のグループホームに 市独自補助を

 

 さいたま市内には95 カ所のグループホームがあり、定員は421 人です。また通所施設は132 カ所、利用者数は4241 人います。現在、自宅から通所している障害者4241 人のほとんどが、今後、グループホームへの入居が必要といわれています。

 

久保 グループホームの増設は喫緊の課題だが、市はみずからの責任でグループホームを整備することはせず、民間に頼っている。民間法人はいままでも並大抵でない努力をし、グループホームを整備・運営してきた。あらたに整備しようしても、物件の確保や消防設備の設置に困難がある。さらに、いざ開設しても職員が不足し、運営は赤字という現実。これではグループホームを増やすことは非常に困難なのではないか。

 

 市としては、国庫補助金を活用し、グループホーム整備を進めている。

 

 久保市議は、いくつかの政令市が独自におこなっている建設・設備に関する補助、運営補助、利用者への補助を一覧にして示しました。

 

久保 本市は施設への補助を実施していないも同然。グループホームを増やすために、市の独自補助を実施すべき。

 

 運営補助については、運営法人等の現場の声も参考にし、運営の補助のあり方について検討したい。

 

 久保市議は、特別天然記念物サクラソウの絶滅危機についても質問しました。

 

さいたま市議会 録画中継再生

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