議会報告

2026年2月議会*代表質問 国の天然記念物 サクラソウを守って

代表質問をおこなう久保みき市議

2月12日、久保みき市議は①サクラソウの保全、②介護の危機的状況への対応、③身近な公共交通の充実、④フリースクール利用者への市独自補助、⑤「さいたま市の香り」事業、⑥スポーツシューレへの公園・集会室設置について、それぞれ代表質問しました。

 

国の特別天然記念物である田島ヶ原サクラソウ自生地のサクラソウの株数が、昨年45万株と過去最低を記録しました。久保市議は、2018年6月定例会での一般質問を皮切りに、くりかえし保全強化を求め、外来種トウネズミモチの伐採やかん水対策、国庫補助の活用、DNA解析や生育環境調査の実施などが進みました。その結果、2022年には10年ぶりに株数が増加し61万株となりましたが、ふたたび減少に転じ、現在は存続の瀬戸際にあります。

 

サクラソウ自生地は桜草公園内にありますが、本来は自生地保全を目的とすべき公園が、都市公園課の所管のもとレジャー利用を中心に整備されてきました。2014年発行の「田島ヶ原サクラソウ自生地保存管理計画策定報告書」では、計画策定委員会会長の佐々木寧氏が「自生地に隣接する桜草公園が他の都市公園と同様の管理ですすめられていることに驚きを禁じ得ない」と述べ、自生地と公園を一体的に管理する必要性を強調しています。久保市議は、桜草公園を含めた自生地全体を、文化財保護課が中心となって保全最優先の管理体制へ移行するよう求めましたが、市の答弁は都市局との連携強化にとどまり、所管一本化には後ろ向きでした。

 

 

コミバスを増やして

 

 

次に久保市議は、岩槻区の例を示し、コミュニティバスや乗り合いタクシーの増便と運賃助成制度の実施を求めました。

 

岩槻区では路線バス撤退後、免許返納者や高齢者にとって市のコミュニティバスや乗合タクシーが外出の唯一の手段となっています。岩槻区のコミュニティバス利用実績は、市内でも人口の多い見沼区・南区・北区を上回り、乗合タクシー「おりづる号」「らくらく号」も利用者が多く、応援タクシーが頻繁に出る状況です。市民からは「もっと本数を増やしてほしい」「待たずに乗れるようにしてほしい」と強い要望が寄せられています。しかし、導入ガイドラインで定められた「収支率40%」が増便の障壁となっています。利用者の多くがほかの交通手段を持たない高齢者であることを踏まえれば、福祉的観点から収支率目標は撤廃、もしくは引き下げるべきだと主張しました。また、地下鉄7号線の岩槻延伸は巨額の費用と20年近い期間を要するため、市民の生活に直結するバス・乗合タクシーの充実こそ優先すべきだと迫りました。市は、収支率だけでは地域の移動ニーズに応えられないと認識しており、今後は収支率以外の指標も含めて検討すると答弁しました。

 

運賃助成について、市は2024年の予算委員会において、公共交通運賃助成制度の実証実験案を検討していると説明しましたが、制度化に向けた具体的な動きは依然として見られません。久保市議は、長野市の70歳以上の市民がバスを割引料金で利用できる「おでかけパスポート」を紹介しました。高齢になると外出頻度が低下し、フレイルや孤立のリスクが高まることから、外出機会を増やすことが目的のこの制度は、政策判断により導入され、実証実験をおこなわずにスタートした点が特徴です。本市でも同様の制度を直ちに実施すべきだと強く求めました。これに対し市は、運賃施策について「いつまでに結論を出すという期限は設けていない」としつつ、交通ネットワークの構築とあわせて、公共交通の利用促進につながる施策として引き続き研究をすすめていきたいと答弁しました。

 

 

「さいたま市の香り」って?

 

 

「さいたま市の香り」とは、都市イメージの向上などを目的に、市民投票などを経て1月30日に発表されたものです。しかし香りの感じ方は個人差が大きく、香りによる健康被害、いわゆる「香害」は深刻な社会問題です。市自身も「その香り、困っている人がいます」と啓発しているにもかかわらず、香りを用いたおもてなしを進める姿勢には矛盾が生じます。自然由来の香りでも体調不良を訴える人は少なくないため、久保市議は「イベントでの香り拡散は避け、在庫がなくなり次第事業を終了すべき。香害に苦しむ市民への配慮と防止策を優先に」と求めました。市は今後、希望者のみに配布できるノベルティの製作を検討するとともに、イベントで香りを使用する場合は事前周知をおこない、限定的なエリアでのみ実施するなど、運用基準を定めて慎重に進めると答弁しました。

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