議会報告

12月議会*一般質問 九條俳句裁判 和解など早期解決を

本会議で一般質問をおこなうもりや千津子市議

 12 月4 日、12 月議会本会議でもりや千津子市議が一般質問をおこないました。もりや市議は最初に「公民館だよりへの九条俳句不掲載」について質問しました。

 

 「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」と詠んだ俳句を、市が公民館だよりに不掲載としたことを、地裁、高裁ともに違法であるとしたにもかかわらず、市は最高裁に上告しました。俳句が掲載されない違法状態が続いていることに対して埼玉弁護士会が人権救済を勧告し、社会教育にかかわる4 団体も市が判決にしたがうべきという声明を出しています。もりや市議は、このことをどう受け止めるかを質問しました。教育委員会は「勧告や声明の重みを認識している」としながらも、「裁判の進展を見守る」と、最高裁の判決にこだわるかたくなな態度を変えようとしませんでした。安心して使える公民館にするための和解への方向については、「俳句掲載については双方の考えに隔たりがある」として、「和解はひとつの選択肢ではある」としながらも、最高裁判断を待つという姿勢に終始しました。

 

 また、もりや市議は「市長は議会の場では説明していない。市民の疑問に応えるべきであり、和解に踏み出すべきではないか」と市長の認識を問いましたが、ついに市長は答弁に立ちませんでした。

 

 

保育料負担の軽減求める

 

 安倍政権の「骨太方針」のもと、国保税も介護保険料も値上げされる一方で、市民サービスは大きく後退し、後期高齢者医療では窓口負担が1 割から2 割負担に増えています。もりや市議の「市民の医療も介護もくらしも守れない事態をどう改善するのか」との質問に、市は「国に要望する」と答弁したものの、市の法定外繰り入れについては「制度を持続可能とするために、法定外繰り入れはおこなわない」と市民負担が増えることを当然視しました。もりや市議の「国の悪政から市民のくらしを守る防波堤の役割を果たすべきではないか」との再質には「国には要望をして

いく」との繰り返しに終始しました。

 

 また、認可保育所の保育料算定の基になる所得階層について、「保育料負担の軽減のために他政令市なみに細分化するべきではないか」との質問に、細分化する必要は認めながらも、実施の時期については「来年国が実施する幼児教育・保育の無償化の動向を見てから」と答弁。市がその気になればできるにもかかわらず「国待ち」で主体性のない姿勢を示し、子育ての負担軽減の願いに背を向ける答弁でした。

 

 

学校建設は市の責任ですすめよ

 

 次にもりや市議は、南区のまちづくりについて、体育施設や老人福祉など本来あるべき公共施設が足りない問題を質しました。とりわけ学校不足について、放置できない実態が長く続いてきたことを示しながら、解決のとりくみを求めました。

 

 武蔵浦和駅再開発は30 年以上前に「業務核都市」と位置付けられましたが、その後の社会情勢の変化などによりタワーマンション建設に計画変更されました。しかし生活基盤整備がともなわなかったために、学校や認可保育所、公園などが建設されず、内谷中学校、沼影小学校、別所小学校など周辺の学校は大規模校化がとまらない状況です。

 

 もりや市議は、内谷中学校のグラウンドが全国平均の5分の1という狭さで、生徒の部活や体育授業にも支障をきたしていること、目の前に沼影小がありながら、子どもたちが駅のペデストリアンデッキを通って別所小まで通うなど、通学区の相次ぐ変更で子どもたちが犠牲になっている状況を示し、「学校不足をどう認識しているか、どのように解決するのか」と教育委員会に質しました。

 

 答弁に立った副教育長は「学校建設には用地が必要。関係局と連携して環境整備に努める」と答弁しました。もりや市議は「7-1街区などまとまった学校用地確保には市長の決断が必要。市長の見解を」と再質問で市長に迫りました。市長は「学校が非常に過密状態にあることは十分認識している。教育委員会と協議をしながら進めていきたい」と答弁しました。

 

 このほか、もりや市議は、武蔵浦和駅の武蔵野線側への新改札口設置について、住民から署名も寄せられている要望だとして、市としてもJR に強く働きかけることを求めました。都市局長は「JR にはしっかりと要望していく」と答弁しました。

 

 また、羽田空港新ルートに関して、騒音、落下物、重大事故などが懸念される問題で、品川区では13 カ所で教室型説明会が開催されることを示して、さいたま市でも教室型説明会をおこなうことを国に求めるよう迫りました。市も「国に求めたい」と答えました。

 

さいたま市議会 録画中継再生

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