議会報告

2019年02月

2月議会*予算委員会( 市民生活関連) ステップハウスへの補助が前進

質疑をおこなう神田よしゆき市議

 2 月25 日に開かれた予算委員会で、神田よしゆき市議が市民生活委員会所管の質問をおこない、DV 被害者支援にとりくむステップハウスへの補助を求めました。

 

 さいたま市に配偶者暴力相談支援センターができて4 年が経過しました。2017 年度の電話・面接相談件数は1050 件、2016 年度は1052 件の相談が寄せられました。

 

神田 シェルターの利用者数およびステップハウスの利用数は。

 

 シェルターは2017 年度被害者本人4 名、同伴児8 名、16 年度本人8 名、同伴児21 名、ステップハウスは、17 年度本人15 名、同伴児17名、16年度本人15名、同伴児18名。

 

神田 シェルターとステップハウスの利用で倍近くの差があるが、その理由は。

 

 シェルターはDV 被害者の安全を最優先にして、被害者の施設内での生活に多くの制約がある。ステップハウスは、被害者のその後の自立に向けた施設で、緊急から、中長期の保護と幅広い機能に応じた運営をおこなっている。ステップハウスは被害者にとって利用しやすく、利用価値の高い施設と考える。

 

神田 このステップハウスについて、補助金の交付を検討すべきと要望してきたが、その後どのような検討がなされたのか。

 

 施設代表者から数回にわたり運営状況、活動状況について聞き取りをおこない、今後は補助対象等を含めて検討を進めていきたいと考えている。

 

 神田市議は、早期に結論を出し、補助をおこなうよう求めました。補助を進める方向が示されたのは前進です。

2月議会*予算委員会(文教関連) ビッグイベント見直して市民活動支援を

予算委員会で質問をおこなう松村としお市議

 2 月21・22 日の予算委員会で松村としお市議が文教委員会所管の質問をしました。

 

ビッグイベントは見直しを

 

2019 年度はビッグイベントの国際自転車競技大会(クリテリウム)・国際女子マラソン・国際芸術祭に人件費とあわせ10 億円が使われる見通しです。

 

松村 国際芸術祭は海外アーティストの予算が45% を占めている。使い方を変えて市民の文化芸術活動へ支援を強めるべき。

 

 先進的なものを取り入れるのは必須。市民の活動支援に引き続きとりくむ。

 

松村 クリテリウムは市民の来場者が減っている。2.5 億円も税金投入しているが、必要な事業だと市民に思われていない。

 

 必要な事業だ。

 

松村 クリテリウムの民間移行も外郭団体に移すだけで、予算のつけかえにすぎない。もう手を引くべき。

 

過大規模校解消は新設校整備で

 

松村 新設大和田地区小学校(見沼区)の建設計画は6 年。新設美園小中学校は4 年で開校だ。早めることは可能ではないか。

 

市教委 今後できることは進めていく。

 

松村 1 年でも2 年でも早くやるべき。過大規模校解消は新設校整備でとりくむよう求める。

 

受験競争過熱させるな

 

松村 大宮国際中等教育学校が4 月に開校する。校外活動などで保護者負担が多く、受験生の地域にも偏りがある。教育の機会均等上問題がある。

 

市教委 大宮国際の教育活動の成果を還元して教育向上に寄与したい。

 

松村 大宮国際で保護者も子どもも受験競争、競争教育にあおられている。

 

市教委 学校選択の幅、受験の機会が増えた。競争をあおったかは判断が難しい。

 

 松村市議は「このまま進めていいのか」と市教委の姿勢を批判しました。松村市議は、他に学校の特別教室や体育館へのエアコン設置の促進や中学校での民間英語テスト、部活動のあり方について質問しました。

2月議会*予算委員会(総合政策関連) 地下鉄7号線延伸は見通し持てず

 2 月20 日、予算委員会で山崎あきら、とりうみ敏行の両市議が総合政策所管の質問をしました。

 

 山崎市議は地下鉄7 号線延伸事業について質問し、市が事業実現のために定住人口、交流人口の創出を図るためとして浦和美園・岩槻地域の成長・発展を推進するなどの関連事業をおこない、2012 年~ 19 年で総額約805 億円以上をつぎ込んでいることが明らかになりました。

 

 地下鉄7 号線延伸は当初2017 年度着工を予定していましたが、採算性の問題で延期せざるを得なくなりました。また、建設費は当初の700 億円から800 億円、900 億円とも言われ、この先どれだけ膨れ上がるかわかりません。山崎市議は「人口減少が言われているなか、市の財政に深刻な影響を与えかねない」と強く批判しました。

 

 

 とりうみ市議は中小企業資金融資事業について、「消費税率引き上げにともなう中小業者の資金需要が見込まれるとして前年比で総額66 億円の増額としているが、市独自で金利や融資条件の緩和策などを考えているか」と質問しましたが、市はあくまで資金融資での中小企業支援をおこなうと答弁しました。

 

 また、水害時に使用不能となる避難所が全体の258 カ所中104 カ所で40.3%に上ることが、市の答弁で明らかになりました。とりうみ市議は、「荒川の越水の可能性は極めて低いとはいえ、現に使用不能となる避難所が多数出ることが分かっているのだから、対策を急ぐべきだ」と求めました。

プレミアム付き商品券約20億円の補正予算

 10 月からの消費税10%増税にともない、国の2018 年度補正予算および2019 年度当初予算で創設される「プレミアム付き商品券」事業に関する補正予算が、2 月議会に追加提案されました。

 

 プレミアム付き商品券のシステム構築業務に係る費用として6600 万円の債務負担行為をおこない、発行に係る費用として約19億3082 万円が国庫補助で計上されています。合計で約20 億円にものぼります(全額国庫負担)。「プレミアム付き商品券」は、住民税が非課税で扶養になっていない人および3 歳未満の児童がいる世帯主を対象に販売するとされています。商品券の利用は2019年10 月から2020 年3 月までの期限付きです。

 

 「プレミアム付き商品券」に20 億円もかけて低所得者対策や消費喚起をすること自体が適切なのか疑問です。そもそも低所得者に負担の重い消費税増税こそ中止すべきです。

2月議会*請願採択を求めて討論 地方政治から国に声あげよ

総合政策委員会で請願採択を求めて討論をおこなうとりうみ敏行市議

 2 月15 日の総合政策委員会で、党市議団が紹介議員になった請願に対する討論と採決がおこなわれました。

 

 とりうみ敏行市議は「消費税10% 中止の意見書提出を求める請願」について、「年金だけが暮らしの糧となっている高齢者にとって消費税増税は暮らしを破壊するもの。各種の対策も10% への引き上げが前提であり、キャッシュレス決済はカード加入できない高齢者や年金者にとってはなんのメリットもない」として請願の採択を主張しました。

 

 「沖縄県名護市辺野古埋め立ての土砂投入中止を求める意見書提出に関する請願」は、埋立地になっている大浦湾の貴重な自然を守るために、県知事選挙で示された新基地建設反対の民意を尊重し、日本政府等に対して土砂投入の中止の意見書提出を求めるものです。

 

 とりうみ市議は「選挙で示された民意を最大限尊重することは民主主義の根幹。請願者は沖縄防衛局が行政不服審査請求を悪用し、国交省において埋め立て承認撤回の効力を停止させたことも厳しく告発している。国の方針に従わない自治体への無法な強行は看過できない」として請願の採択を求めました。

 

 これらの請願の採択に賛成した会派は日本共産党だけで、委員会では反対多数で不採択となりました。

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