議会報告

2021年06月

6 月議会*予算委員会 市庁舎移転計画ありきの補正予算に反対

予算委員会で討論をおこなう神田よしゆき市議

 6 月28・29 日の予算委員会で、補正予算(第4 号)が審議され、神田よしゆき、金子あきよの両市議が質疑・討論をおこないました。

 本補正予算案は新型コロナワクチン接種事業などが中心ですが、市庁舎移転、現庁舎跡地の利活用等に係る基本構想策定に996 万円、「浦和駅周辺などのまちづくりビジョン」検討のとりくみに309 万円の予算が含まれています。

 清水市長が今年の2 月議会で「合併30 周年(2031 年)を目途にさいたま新都心バスターミナルほか街区への市庁舎移転を目指す」と表明したことを受け、市は移転に前のめりです。そのため党市議団は、まだ議会での議決もなく、市長が表明しただけの市庁舎移転を、すでに決まったかのように推進するのはおかしい、と追及しました。

 金子市議が「まちづくりビジョン」の計画対象となる範囲について質したところ、「浦和駅から北浦和を含む600 ヘクタールの区域、西は別所沼公園まで」という答弁でした。現市庁舎の移転を前提に、一体的に進めることも明らかになりました。

 神田市議は討論で「基本構想、まちづくりビジョンは、移転を前提に既成事実を積み重ねていこうとするもの。市民の納得も議会の合意も得ないままに、市庁舎移転計画、現庁舎跡地の利活用について検討を進める補正予算は認められない」と反対を表明しました。

6月議会*まちづくり 遊歩道の自転車通行 注意喚起求める

まちづくり委員会で質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 6 月24日、とりうみ敏行市議は、遊歩道への自転車乗り入れについて、市の適切な対応を求めました。

とりうみ 市が管理している遊歩道の位置づけについてうかがう。

 都市局が公園として管理する緑道と、建設局が管理する遊歩道の2 種類がある。緑道は都市公園として整備されている。遊歩道は水路改修の後に蓋かけや暗渠(あんきょ)化をしたもので、道路でも公園でもない扱いである。

とりうみ 通行はどんな方法でもいいのか。市 遊歩道の出入口には、車イスやベビーカーが入れる程度の車止めを設置し、「自転車通行禁止」と掲示している。

 

とりうみ しかし自転車が猛スピードですり抜けていく危険性が利用者から指摘されている。そうした苦情への対応は。

 貼り紙で対応してきた。

 とりうみ市議は、「自転車走行に対して注意をしたら逆ギレされた」という市民の声を伝えながら、誰にでもわかりやすい注意喚起の広報を求めました。市は、張り紙だけでなく大きめの看板を設置して注意を促すよう検討すると約束しました。

新型コロナウイルス ワクチン接種の進行日程示される

保健福祉委員会で発言する松村としお市議

 6 月21 日、保健福祉委員会で新型コロナワクチン接種に関する報告があり、松村としお市議が出席しました。市からは、ワクチンの供給状況や小中学校教員・保育士等への優先接種、区役所・公共施設・民間施設等の集団接種会場や特設接種会場(桜木駐車場、浦和競馬場)のスケジュール、集団接種会場への移動手段として専用バスを運行することなどが報告されました。

 

 松村市議は「党市議団の要望で改善された部分もある。引き続きスムーズな接種に向けて必要な提案をしていきたい」と述べました。

 

6月議会*文教 夜間中学希望者の実態調査を求める

文教委員会で質疑をおこなう金子あきよ市議

 6 月21 日、金子あきよ市議は、夜間中学に通う市民の実態について質しました。限られた施設のなかで運営されている自主夜間中学は、コロナ禍で利用者を絞らざるを得ず、その結果、行き場をなくしてしまった市民がいます。金子市議は「本市にも市立夜間中学校を早急に設置すべき」と求めました。

 市教育委員会は「入級を希望する人数、目的、国籍などを正確に把握する必要がある」として明確な答弁を避けました。金子市議は、他の自治体の例も挙げ、実態把握のためのアンケート調査の実施を提案しました。

 

 また、来年度より始まる小学校の35 人学級の実施にともなう教室整備について質し、今後4 年間で増える学級数は216 学級、学級増になる学校数は57 校の見込みであることがわかりました(行政区ごとの数は下表)。

 

6月議会*保健福祉 保育料の所得階層区分見直しへ

保健福祉委員会で質疑をおこなう松村としお市議

 さいたま市の認可保育所の保育料は所得に応じて11 階層に分かれています。政令市ではワースト2 の少なさで、もっとも階層が多いのは横浜市(30 階層)です。階層区分が少ないと階層ごとの所得幅が大きくなり、本市の場合だと、第9 階層では年収で約200 万円の幅がありながら同じ保育料になっています。これまでも、党市議団は繰り返し所得階層の細分化を求めてきました。

 松村市議はあらためて検討状況を質問しました。幼児未来部長はさいたま市の分け方が「政令市でも非常に数が少ない方」「所得幅が大きくて同一の保育料になっており、階層が変わると差額が大きくなる」との認識を示し「細分化を検討してきた」と答弁。「新型コロナの感染状況、社会的な影響、市の財政状況や国の施策動向を踏まえ、しかるべき適切な時期に細分化を実施したい」と表明しました。松村市議は「低・中所得層を先行的に見直すなど工夫を」と早い時期での実施を求めました。

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