議会報告

質疑・討論

2 月議会*予算討論 端末通信費 高校生にも補助せよ

本会議で予算議案に対する討論をおこなうたけこし連市議

 ICT 教育の一環として「ひとり1 台端末」の整備が進められていますが、昨年9 月議会において、市教育委員会のアンケートに「インターネット環境がない」と回答した小学生〜高校生のいる世帯約2000 世帯にWi-Fiルータ(インターネットと端末を接続する通信機器)を貸し出す事業が提案されました。しかし、通信費は保護者負担ということが明らかになり、「低所得世帯への通信費補助を求める決議」が全会一致であがり、2 月議会で通信費補助が実現しました。しかしこの通信費補助は、高校生(市立高校)は対象外とされてしまいました。生活保護世帯の高校生には国から、埼玉県の奨学金を利用する高校生には県から、それぞれ通信費の補助が上乗せされるものの、就学援助世帯には補助がなく、市の独自補助の検討すらされなかったことが明らかになりました。

 

 3 月18 日、本会議においてたけこし連市議が討論をおこない、「就学援助世帯に対して市独自で補助を行ったとしても補助総額は80 万円程度。教育の一環で使用するにも関わらず保護者に負担を押しつけ、補助の検討すらおこなわないという姿勢は大変問題」と指摘し、議案に反対しました。しかし、他会派の賛成により議案は可決されました。

予算委員会*討論 医療・福祉の充実を今こそ

予算委員会で討論をおこなうたけこし連市議

 3 月12 日、2 月議会の予算委員会でたけこし連市議が討論にたちました。新年度予算案は、一般会計・特別会計をあわせて9307 億円、さらに企業会計も加えると総額1 兆557 億円(前年比499 億円増)で、さいたま市史上最大規模となりました。

 

 たけこし市議は「議案のなかには評価すべき予算案もあるものの、新型コロナの影響により個人所得が落ち込み、市税収入は102 億円の減少見込み。市民ひとりあたりの給与所得見込みも約357 万円と、前年比で18.5 万円もの減少となっている。市民のくらしがかつてなく厳しい状況であるいまこそ、くらしを支えるべき」と主張。市が新年度予算で福祉関連予算を約28 億円削り、清水市長が就任した2010 年からの累積削減額は約160 億円にのぼることを指摘し、「医療・福祉に優先的に予算を配分していくことが求められる」と述べました。また、2 都心4 副都心構想をはじめとする大型開発などに湯水のごとく予算をつぎ込んできた経緯を批判しました。

 

 公共施設マネジメント計画についてたけこし市議は「ハコモノを減らすと言いながら施設面積は7.5 万㎡増となった。4 施設で複合化されたが、総数は12 施設増えており、公共施設を減らす計画そのものが破綻している」と指摘し、市民のニーズと相いれない計画はやめるべきと求めました。

 

 また、さいたま市職員による生活保護費不正支出事件について「最後のセーフティネットへの信頼を損ねる事態となった。この事件によって、生活保護の申請をためらわせることはあってはならない。申請のハードルである扶養照会は、申請者の同意がない場合はやめるべき」と強く求めました。

 

 しかし、他会派の賛成により、新年度予算案は可決されました。

2 月議会*議案請願討論 国保税と介護保険料の引き上げは許されない

本会議で議案・請願に対する討論をおこなう金子あきよ市議

 3 月3 日、2 月議会臨時本会議で一部議案・請願の審議がおこなわれ、金子あきよ市議が討論に立ちました。

 国保税を5 年連続引上げる条例について、金子市議は「さいたま市民1 人あたりの保険税必要額は約16 万円、前年度比6.3% の大幅増。加えて、国保への一般会計の繰入れをなくす計画でさらに大きな増税だ。市民の国保税負担は既に限界を超えており、全国知事会が要求しているように、公費1 兆円の投入で立て直しを図る以外に解決方法はない。新型コロナウイルス感染症の拡大で市民の命とくらしは大変厳しい状況であり、増税は許されない」と反対しました。

 また第8 期介護保険事業計画等に基づいて介護保険料を引上げる条例について、「介護保険料は、3 年ごとの制度見直しのたびに引き上げられてきた。一方、介護保険会計の負担軽減のためとして給付削減がこの20 年間、押しつけられている。介護保険制度を守るためにも、市は、保険料の引き上げを許さない立場で、国に対して保険給付や保険料の在り方を抜本的に変えるように求めるべき」と述べ、反対しました。

 この他、委員会での審議を踏まえて、「令和2 年度一般会計補正予算第20 号」の専決処分については、PCR 検査の対象をさらに広げ、無料で繰り返しの検査をおこなえるようさらに改善することを求め賛成、Park-PFI の業者選定に関わる選定委員会条例議案、民家が存在する区画整理地内の新設道路を市道路線として認定する議案に反対し、「学校給食費を減額・免除するよう求める請願」について採択を求めました。

2月議会*追加議案質疑 新型コロナワクチン接種体制整備に約13億円

本会議で追加議案の質疑をおこなう神田よしゆき市議

 2 月議会に補正予算案が上程され、3 月3日、本会議で議案質疑がおこなわれました。党市議団から神田よしゆき市議が質疑にたちました。

 先議分として、新型コロナウイルス感染症対策としてワクチン接種の体制整備に約13億2600 万円、新型コロナの影響で売り上げが減少している市内小規模企業等への給付金支給事業に約20 億7000 万円が計上されました。神田市議が給付金支給の対象者を質し、「前回の給付と同様、個人事業主については市内で事業をおこない、市内に住民登録がある方が対象」との回答でした。

 これら先議分の予算案については党市議団も賛成し、議案は可決されました。

PCR 検査費用補助 障害者施設等や妊婦へ拡充

 障害者施設等の新規入所者および職員がPCR 検査を受けた場合の補助として約2600 万円の予算が計上されました。検査の補助額は新規入所者については2 万円、職員については9000 円が上限、「障害者施設等」とは市内の障害者支援施設、障害児入所施設、グループホーム、短期入所施設等を対象とのことでした。また、通所施設への補助は検討していないことが明らかになりました。神田市議が「施設職員へは定期的な検査が必要ではないか」と質しましたが、市は、現時点では定期的な検査はおこなわないと答弁しました。

 さらに、妊婦へのPCR 検査の費用補助をおこなうために6192 万円の予算が計上されました。2021 年の対象者見込みは3096人と試算されています。神田市議の質疑により、PCR 検査の補助額は2 万円が上限で、市外で検査を受けた場合でも支払われること、また里帰り出産等、埼玉県外医療機関で検査を実施した場合でも償還払いによる補助を行う考えであることが明らかになりました。今後、予算委員会で審議がおこなわれます。

2 月議会*議案質疑 1兆557億円 過去最大の予算を市民のくらし応援に使え

本会議で議案質疑をおこなう久保みき市議

 2021 年度の予算規模は一般会計・特別会計あわせて1 兆557 億円。過去最大の予算規模です。2 月3 日、2 月議会本会議で久保みき市議が「過去最大規模の予算を市民のくらし応援に使え」という立場で、議案に対する質疑にたちました。

 予算案では、新型コロナウイルス感染症の影響等により個人所得が減り、市税が102億円の減となる見込みです。久保市議は「これだけ見ても、新年度は市民のくらしが大変きびしくなると予想される」と指摘し、新年度の市民の平均所得見込額を質しました。その結果、平均給与所得見込額は約357 万円(前年度比▲ 18.5 万円)、65 歳以上高齢者の平均所得は147 万円(前年度比▲ 2 万円)であることが明らかになりました。

 清水勇人市長は「行財政改革」の名のもとに高齢者・障害者福祉、医療の分野で次々と削減や制度の廃止をおこなってきました。久保市議が新年度予算における福祉削減の影響額を質したところ、約28 億円、2010 年からの積算総額は約160 億円になることが明らかになりました。つまり、清水市政が誕生してからの11 年間で約160 億円の福祉削減をおこなったということになります。

 一方で、東京オリンピック・パラリンピック関連予算は約6 億7000 万円です。久保市議は「いま、この予算が必要とはどうしても思えない」と指摘しました。

国保税が5 年連続で値上げ

 国民健康保険税の値上げの議案が出されました。実に5 年連続の引き上げであり、久保市議が影響額(市民負担増額)を質しました。その結果、影響額は約4 億円、影響を受ける世帯は約15 万世帯、5 年連続の税率引き上げにより約12 億円の市民負担増が明らかになりました。同時に、介護保険料も3年に一度の見直しの時期となり、引き上げになります。

市民生活への具体的な支援は?

 久保市議は「それでは、市民のくらしを応援するための具体的な予算は検討されたのか」と質疑しました。財政局長は「私立幼稚園の入園料補助事業の創設、就学援助世帯へのオンライン学習費の支給の実施など」と答弁。他自治体では、新型コロナ対策として独自に給付金の支給や上下水道料金や学校給食費の減免等をおこなっていますが、本市の新年度予算ではまったく計上されていません。

障害者施設職員にも検査を

 新型コロナ対策として高齢者施設の新規入所者と職員等へのPCR 検査等費用補助の議案が出されましたが、障害者施設が対象となっていません。久保市議は「2020 年12 月議会決議では、高齢者・障害者施設への支援を求めた。市内の障害者施設は感染者を出さないために大変な苦労をしている。なぜ高齢者施設のみなのか」と質し、保健福祉局長は「障害者施設は入所者の年齢層が若く、現時点でクラスターが発生していないため」と答弁。久保市議は「障害者施設でクラスターが出たら大変なことになる。クラスターを出さないために障害者施設を対象にするべきではないのか」と質し、局長は「クラスターを発生させないことも大事だ。今後の状況を見つつ適切に判断したい」と答えました。

犯罪被害者等支援条例が実現へ

 

 最後に、久保市議自身も議会で何度も実現を求めてきた「さいたま市犯罪被害者等支援条例の制定について」の議案について質しました。この間、さいたま市は条例制定に向けて有識者などと懇話会を開催してきました。久保市議は、先進市である兵庫県明石市が、条例制定後もよりよい支援のために何度も条例の見直しをおこなっていることを紹介し「今回の条例案では、見直し時期の規定がない。有識者との懇話会で必要性が述べられていたはず」と質しました。市民局長は「条例制定後も犯罪被害者の支援内容については見直し時期を明記すべきであり、有識者等の意見を聴取し反映することが必要と意見をいただいた」として、見直し時期の明記はしなかったものの、今後も懇話会の開催やアンケート実施など、必要に応じて対応すると答弁しました。

 質疑後、久保市議は「いままでさいたま市は、犯罪被害者に対しなにひとつできることがなかった。条例制定で、被害者への心のケアと経済的支援が可能になる。大きな苦しみを背負った被害者に温かい手を差し伸べるさいたま市への第一歩だ」と述べました。

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