議会報告

とばめぐみ

これからも市民に寄り添う政策を ~6月議会報告会を開催~

党市議団はこれまで、議会ごとに団としての議会報告会をおこなってきましたが、この3年間はコロナ禍のもとで自粛してきました。新体制となった今期の市議団で議会報告会を再開するにあたり、今後は、4つの行政区(西区、北区、大宮区、岩槻区)を中心に、報告会を開催していこうと決めました。

 

7月16日、6月議会報告会が岩槻駅東口コミュニティセンターで開催されました。参加者66人のうち、35人が岩槻区からの参加者でした。議会全体の様子を伝えつつ、参加者のみなさんの声も聴く、双方向の報告会となりました。

 

はじめに松村としお市議が全体を振り返りました。議会初日の市長あいさつでは、さいたま市民の日のことや、浦和レッズ、レッズレディースの優勝の話が中心で、物価高騰でダメージを受けている市民のくらしに寄り添う発言がなかったことを紹介。補正予算の特徴については「マイナンバーカードの普及促進事業」や、「限られた農家や事業者対象の支援」「社会福祉施設を対象とした水道料金減免期間8カ月延長」など、市民負担を広く軽減するような事業はほとんどおこなわれなかったことを明らかにしました。党市議団では、水道料金の引き下げや、学校給食費の無償化、子ども医療費無料化の高校卒業まで延長などを求めましたが、清水市長から前向きにとりくむ姿勢が見えなかったこともあわせて報告されました。

 

次に、久保みき市議の代表質問の動画を上映。虐待禁止条例の制定や、農業支援、アニマルウェルフェア、犯罪被害者支援、学校給食時間の共食、旧埼玉県衛生研究所跡地利用についてなど、久保市議が市民のみなさんからの相談をもとに取り上げた質問に、共感の声が寄せられました。

 

続いて、初の一般質問に立った池田めぐみ市議が報告。「24時間使えるAEDの設置拡大」については、消防局や地域医療課、教育委員会、先進事例のある自治体など、事前にヒアリングを重ね、応援の声が行政からもあがったこと、質問の2日後に、読売新聞が「公立学校の正門にAED設置」の記事を掲載したことを紹介しました。  とばめぐみ市議は、請願審査に対する各会派の採択・不採択の態度について紹介しました。討論もせずに不採択とする会派も問題ですが、市民の切実な願いに不採択の立場で討論にたった議員のおよそ納得のできない理由に、会場からも驚きの声があがりました。

 

たけこし連市議は「さいたま市のレジャープールのあり方」と「さいたま新都心に移転する新市庁舎」について、パワーポイントを用いて説明をおこないました。レジャープールについては、まちづくり委員会で、市が管理する5つのうち4つを廃止する案が浮上。5つの施設合計で、年間3億6500万円の赤字を理由にプール廃止案を提案していますが、子どもたちが楽しみにしているプールを削ることが、市民の声を反映することか、と参加者に問いかけました。新市庁舎については、市庁舎と一体としながら民間企業のための建物を別に建てる案があることを説明。また、職員一人あたりの面積も、民間と土地を共有することから国の基準よりも小さい面積であることを説明しました。  会場からの質疑応答では、「補聴器の購入費補助、早く実現してほしい」「レジャープール廃止案には経産省が関わっているのか」「若い人向けの公約とともに、高齢者にはどのような対策をするのか」「マイナンバーカードに不安がある」などさまざまな質問や意見が出され、各市議が回答しました。

 

司会を務めた金子あきよ市議は「数年ぶりの、対面での議会報告会。次々と手をあげて発言する参加者のみなさんの姿に、意見交換の場の大切さを実感した。これからも党市議団は、市民に寄り添う政策を進めていく」と話しました。

 

 

参加者から寄せられた感想

●限られた時間のなかで充実した内容だった。各区でも開いてほしい

 

●各議員の個性や持ち味を知ることができた

 

●議員質問の様子を映像で見ることができてよかった

 

●市議会がとても身近に感じられた。今後も続けてほしい

座談会*6月議会をふりかえって(上) 誰のためのさいたま市か

6月議会が閉会しました。党市議団として6月議会を振り返った座談会、2回に分けて掲載します。司会はたけこし連市議です。

 

たけこし 今日は、市議会改選後の初めての本格的な議会となった6月議会を、全員でふりかえります。まず、議会冒頭の市長あいさつですね。内容はコロナ規制の緩和、さいたま市民の日、そしてサッカーの浦和レッズレディースと浦和レッズがチャンピオンになったこと。残念ながら、市民のくらしの「し」の字もないあいさつでした。

 

松村 浦和レッズが優勝したのはうれしいことですが、この間は、食品も電気料金も値上げの大変な状況でしたよね。市長は物価高騰の話や困っている人たちの話を聞くことがないのかなぁ。

 

久保 会ってる人が違うんじゃないですか。

 

とば なるほど、くらしに困っていない人と会っていて、その人たちの話を聞いているということですね。

 

レジャープール削減は認められない

 

たけこし 常任委員会では、いろいろな報告が行われました。なかでもレジャープールについては大変な反響があるようです。

 

金子 レジャープールは削減縮小という方向が前提となっていることがよく分かる「あり方方針(案)」の報告でした。なにより「維持費がかかるから」と言って市民の負担を大幅に引き上げる内容にも驚き。大和田市民プールは大人440円から1160円に値上げとはっきり示しています。

 

久保 そうそう、2.6倍。そうすると子ども料金は220円だったところが580円になりますね。もう、子どもたちも気軽に市民プールにいけないですよね。

 

たけこし 5施設で年間3.5億円の赤字っていうのが、廃止や値上げの理由として出されました。たしかに財政負担が多いんじゃないかって思う人もいるかもしれません。

 

松村 でも市営プールはもちろん、市の公共施設は基本的に収益施設ではないわけだから。赤字ってことを言い出したら、盆栽美術館だって人形博物館だって成り立たないですよ。

 

とば 文化とか市民の憩いの場というのはお金には代えられない。儲ける必要なんか全然ないですよ。

 

池田 市民プールは思い出の場所だから守ってね、とたくさんの人に言われます。市も「夏の思い出づくりに欠かせない施設」って言っているのに削減なんて、ひどいですよね。

 

公立保育所は半分に減らす

 

久保 「公立保育所のあり方に関する基本方針(素案)」も報告されました。

 

たけこし 今ある60園から33園に減らす計画ですよね。

 

久保 民間委託した場合、経営困難で撤退なんてこともありうると思うんですけど、その際の対策を質しても「これから考えます」という答弁でした。

 

とば 削減ありきで、対策はあとから考えるっていうのが今回の計画ですね。

 

久保 本来自分たちが守るべきものを守ってないということですよ。他部局から保育所を減らせと言われても、さいたま市はこれだけ「不承諾」があるから、そんなことはできませんと言ってほしいのに、担当部局がこの削減計画をみずから考えたっていうんだから、私、本当に驚きました。

 

とば 自分たちの仕事は子どもの幸せを実現するためにある、と思ってないのは残念です。 水道料金減免は広く市民を対象に たけこし 今回の議会では、入所系福祉施設に限定して水道料金を10%減免する期間を8カ月間延長する補正予算議案が出され、私たちは反対しました。

 

とば 水道料金の減免については、県内9割の自治体がなんらかの方法で減免にとりくんできました。私たちは「さいたま市の水道料金は特別高いのだから、市民全体に行き渡る減免をするべき」と求めてきました。ところがさいたま市の減免は入所系福祉施設のみ。こんなに対象を絞り込んで、料金の引き下げをやったかのように見せるっていうところが本当に許せなかったですね。

 

たけこし しかも全額国費。結局、市は水道事業単体では1円も出していません。自分たちの市に住んでいる市民のくらしがどういう状況なのかっていうのを本当に分かってないのかなと思いますね。

 

金子 とば市議は農業支援や中小企業支援の補正予算案についての審議でも、私たちのもとに届いている業者のみなさんの実態を切々と語って、これじゃ足りないっていうことを求めていましたよね。

 

とば でも市は「支援はこれで充分」と。農業用水使ってない農家の人はいないので、みなさんにいきわたりますと。では肥料や飼料の値上がりはどうケアするんだっていうところにはまったく言及しなかったですね。

 

松村 やっぱり財源は基本的に国費の地方創生臨時交付金で、一定のメニューが決まっていて、その中からチョイスするものだから、限定的なんですよね。

 

久保 メニューにあることだってやってないですよ。

 

池田 メニューの選び方も、本当に誰の味方か。誰のためのさいたま市か。率直に言って市民の味方じゃないですよね。議案審査しながら、がっかりしてしまいました。

 

(次号へ続く)

2023年6月議会*総合政策委員会議案外質問 大宮駐屯地の強靭化 国に説明を求めよ

6月19日、とばめぐみ市議は、昨年末の「安保3文書」の改定閣議決定を受けて、自衛隊大宮駐屯地についてとりあげました。

 

北区日進町の大宮駐屯地は住宅街のど真ん中にあり、日本で唯一、化学兵器テロに対応する部隊がある駐屯地で、政府の「基地強靱化対象地区(全283カ所)」に入っています。県内では、入間基地には抗堪性(こうたんせい)に資する設備整備として115億円、ふじみ野市大井通信所には警備システムや警戒監視要員の予算がつくなど、戦う準備と同時に攻められたときの準備がはじまりました。大宮駐屯地は概算要求はゼロだったものの2億円の予算がつき、予算の内容は昇降機(エレベーター)であることが明らかになっています。

 

とば市議は「大宮駐屯地の強靭化・抗堪性の強化について市は把握しているか」と質しましたが、市は「把握していない」と答弁。とば市議が「市として、防衛省に説明を求めるべきではないか」と質したのに対し、市は国においておこなわれるべき、と消極的でした。とば市議は「エレベーターで終わるはずがない。なにを想定して強化しているのか、住民にどう影響するのか、市として国に説明を求めるべき」と迫りました。

2023年2月議会*議案外質問(保健福祉)ケアマネージャー質の向上のために

議案外質問を行うとば市議

 2月10日、保健福祉委員会の議案外質問で、とばめぐみ市議がケアマネージャーについてとりあげました。

 

 厚労省はケアマネージャーの役割を「介護や支援を必要とする方の相談や心身の状況に応じて、訪問介護やデイサービスといった介護サービスを受けられるようにケアプランを作成し、自治体・事業者・施設などとの連絡調整をおこなうこと」と定め、本人や家族が抱えている課題を分析し、必要な支援をマネジメントするとしています。ところが特別障害者手当や生活保護、境界層制度等を活用できる利用者にもその案内がなされていない場合があります。

 

 党市議団には、高い介護利用料によって生活困窮に追い込まれた方からの相談が寄せられ、なかにはケアマネージャーから無法な高齢者住宅を紹介される例もありました。

 とば市議は「相談者は誰ひとり、すでにある制度を紹介されていない。ケアマネージャーは介護を必要とする本人や家族を支えるために全力をあげるべきであり、市としては介護の要となるケアマネージャーがその役割を果たしているか、厳しくチェックする必要がある。制度を周知し必要な人に知らせていくことはケアマネージャーの重要な任務。市として指導監督を」と求めました。

2023年2月議会*請願討論 政務活動費は住民福祉の推進を図るために必要

討論をおこなうとば市議

 2月2日、2月議会本会議において、閉会中審査となっていた請願「政務活動費を廃止して下さい」について、とばめぐみ市議が不採択の立場で討論に立ちました。

 

 そもそも政務活動費は、地方自治法に基づき、地方議員の調査研究やその他の活動に役だてる経費の一部として、自治体から議会における会派や議員に対し公費として支給される費用です。請願では、廃止を求める理由として「毎年のように問題のある政務活動費の支出」や「一部議員の統一協会に関係する支出」をあげていますが、これは政務活動費に問題があるのではありません。

 

 とば市議は「政務活動費は市民の大切な税金による交付金であり、使途の透明性を確保し、市民に対する説明責任を果たす必要がある。会派や議員は調査研究、研修、広報、陳情活動、会議、資料作成、資料購入、事務費、人件費など、政務活動にふさわしい使い方に徹し、それ以外の使用は厳に慎むべきであり、請願に示されるような使途については猛省を求める」と述べ、そのうえで「政務活動費は市政の課題および市民の意思を把握し、市政に反映させる活動、その他住民福祉の増進を図るために必要なものであり、議会の機能を充実・強化する上で、重要な役割を担っている」として、請願は不採択とすべきと主張しました。請願は結果的に不採択となりました。

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