議会報告

とばめぐみ

2021年9月議会*本会議討論 公立保育所の定員減らすな

 10 月15 日、9 月議会本会議において、とばめぐみ市議が党市議団を代表して、議案・請願についての討論をおこないました。

 「さいたま市令和3 年度一般会計補正予算(第8 号)」については、市民会館おおみやの保留床取得のための増額分が含まれていること、また新型コロナウイルス感染症患者入院病床等事業は現行のベッド数を確保するだけに過ぎず、市独自に増やす方向を示さない市の姿勢は問題であり、医療体制の確保を図ることを強く求め反対しました。

 「保育所条例の一部を改正する条例」は、中央区の公立鈴谷東保育園と公立鈴谷西保育園を統廃合する条例ですが、「地域に定員90 人の民間保育所ができるから」という理由で、統合後の定員を160 人から110 人に縮小する計画であることは問題です。とば市議は「90 人定員の民間保育所ができたとしても、公立を減らしていい理由にはならない。公的保育の責任を後退させるものであり、認められない。本市では過去に、民間保育所の突然の撤退により大混乱が起きたということを忘れたのか」と訴え、公立保育所は削減ではなく拡充へ向かうよう求めました。

 また、市民からの請願では「新型コロナウイルス感染症に係るPCR 検査の拡充を求める請願」と「加齢性難聴者のための補聴器購入助成制度を求める請願」について請願者の立場に立ち、採択を求める賛成討論をおこないました。

9月議会*決算(保健福祉) 福祉の充実・改善を求めて 保健所の機能強化も急務

決算特別委員会で保健福祉委員会関連の質疑をおこなう久保みき市議

 10 月1 日、久保みき、とばめぐみの両市議が決算特別委員会(保健福祉委員会関連)において質疑しました。

 久保市議は保健所における新型コロナウイルス感染症対応が不十分だったことを指摘し、保健所を増やすこと、各区保健センターの機能強化を求めました。保健所長は、「増やすにしても、保健所を増やすのか、どこを増やすのかがまた議論になってくる」と答弁しました。

 障がい者の移動支援については、2019 年2 月の予算委員会で久保市議が求めたグループホームを起点とした移動支援も可能になりました。今後はニーズの高い通学・通所支援で希望者すべてに対応できるよう報酬単価の引き上げも含めて改善を求めました。担当課は検討すると答弁しました。

 とば市議は、高齢者の緊急通報機器の貸出について質問。昨年孤独死した高齢者が利用を勧められていたものの、機器を壊すと求められる実費弁償が気がかりで利用できなかった事例を示し、実費弁償の廃止を強く求めました。

 

 また、市内の介護サービス事業所で、入所者が子守りをすることをPR して職員の採用をしたり、違法な働かせ方をする事業所があることを指摘し、改善を求めました。担当課は「指導していく」と答弁しました。

 最後に、児童発達支援センターひまわり学園のつぼみクラス(肢体不自由児対象)だけが市の他施設、他政令市施設に比べても通所日数、親子分離の時間がとくに少ないことを明らかにし、早急に体制強化を求めました。

9月議会*決算(市民生活) 「地球温暖化対策」も「男女共同参画」もどちらも本気でとりくめ

決算特別委員会で市民生活委員会関連の質疑をおこなうとばめぐみ市議

 9 月30 日、久保みき、とばめぐみの両市議が決算特別委員会(市民生活委員会関連)において質疑しました。

 2030 年までにCO2 排出量を半減するために世界的なとりくみが進むなか、わが国のCO2 削減目標は42%と大変低く、本市の目標はさらに低い35%です。再生可能エネルギーの導入容量が増加し、次世代自動車が普及してもCO2 排出量は横ばい。部分的な対策ではなく、脱炭素や環境優先の政策に思い切って転換する必要があります。

 

 とば市議は「大型開発を見直し、森林、水田を守り活かし、路線バスやコミバスの充実、自転車が走りやすいまちづくり、産業廃棄物やごみ処理に至るまで、あらゆる分野でCO2 削減にとりくまなければ間に合わない」と強調しました。

 また本市は「第4 次さいたま市男女共同参画のまちづくりプラン」で「政策・方針決定過程への女性の参画の拡大」を重点事項としながら、自ら掲げた目標にはほど遠い実態です。とくに市の防災会議に女性が1 割しかおらず、全国・県内平均をも下回ります。

 とば市議は「『防災対策に女性の知恵は不可欠』とする国連婦人の地位委員会の決議にも逆行する」ときびしく指摘。「内閣府の『市区町村女性参画状況見える化マップ』が示す首長・副首長、議会、公務員管理職、審議会、自治会、防災会議の6 分野で、女性の参画を進めるために各所管に働きかけ、ふさわしい活動を積極的に進めることができる部署として、男女共同参画推進センターを位置づけるべき」と述べました。

 また久保市議は、DV 防止事業について質問しました。

9月議会*市民生活 交通指導員の公募を約束

市民生活委員会で議案が質疑をおこなうとばめぐみ市議

 9月16日、市民生活委員会の議案外質問で、とばめぐみ市議は学校や保育所での交通指導をおこなう「交通指導員」の人手不足の問題について質問しました。

 市の交通指導員は小学校長や交通安全協会の推薦による有償ボランティアですが、人手不足により通学時に保護者や住民の協力が不可欠な地域や、配置できない小学校も市内に4 つあります。とば市議は「小学生の事故の約4 割が交差点でおきている。市は公募に踏み出し、全校に配置すべき」と求めました。市は「他市に学び、今後は公募を検討していく」と約束しました。

 次に、法律婚ができない同性間のパートナー関係を市が認定する「パートナーシップ宣誓制度」を自治体間で相互利用できるよう充実させること、さらに同性カップルの子どもも家族として認定する「ファミリーシップ制度」をとりあげ、導入を求めました。県の調査によると、同性カップルの2 割が子どもと同居しています。この制度により、家族で市営住宅に入居できたり、保育園や学校等の送り迎えができるようになります。市は「他市を参考に検討を進める」と答弁しました。

9月議会*議案紹介 思い切った新型コロナ対策の拡充を

給付金の充実を求める要望書を提出する土建・民商のみなさんととりうみ敏行市議(左から3 人目・6 月23 日)

 9 月1 日から10 月15 日までの45 日間、9 月議会が開かれます。今議会も新型コロナ感染予防対策にとりくみながらの開催です。市長提出議案として40 件の議案が提出されました。一部紹介します。

 新型コロナ対策として、コロナ患者を受け入れる病床を確保し、患者を受け入れた医療機関に対し補助金を交付するために約10 億5350 万円、保険適用されたPCR 検査等にかかる費用等の自己負担分や入院医療費等を公費負担するために約6 億7000 万円がそれぞれ提出されました。

 また、離職等により経済的に困窮している方に対し、住居確保給付金を引き続き支給するために約6900 万円、就労をめざすひとり親(児童扶養手当受給者)に対して住宅費を無利子で貸し付ける事業に約1300 万円、就労継続支援B 型事業所ではたらく障がい者の減少した工賃分を支援するために約968 万円などがそれぞれ提出されました。

小規模企業者等に3 回目の給付金

 経済対策として、党市議団も求めてきた小規模企業者等支援給付金の3 回目の実施に向けた予算が提出されました。緊急事態宣言の再発出を受け、新型コロナの影響で売り上げが減少した市内小規模企業者等に対する市独自の経済支援策で、予算は14 億6800 万円です。党市議団として、思い切った新型コロナ対策の拡充を求めて、議案審査に臨みます。

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