議会報告

委員会

2023年2月議会*予算審査(企業会計)新型コロナ 5類になっても必要な地域医療の提供を

予算委員会の質疑を行うたけこし市議

 2月22日、予算委員会(企業会計関連)の審査がおこなわれ、とりうみ敏行、たけこし連の両市議が質疑に立ちました。とりうみ市議が市立病院事業をとりあげました。

とりうみ 令和5年度の特徴は「ポストコロナを見据えた予算」となっているが、ポストコロナを展望できる状況にあるのか。

病院 我々はアフターコロナと言っている。地域の基幹病院としての役割と感染症対応を両立させる病院運営が大事だし、地域からも求められている。

とりうみ 国は5月の連休明けからコロナの感染症に基づく扱いを2類から5類に変更することを決定したが、市立病院の見解は。

病院 5類になっても対応は変わらない。必要な医療を地域に提供する。

 対応は変わらないとの答弁を受けてとりうみ市議は、「5類になれば『自助努力』が強調されることから、市立病院としてしっかり対応してほしい」と求めました。

 

水道料金減免措置は不十分

 

 続いて、水道事業会計についてたけこし市議が質疑に立ちました。

たけこし 代表質問でとりまとめると答弁した、「水道料金の限定的かつ時限的な減免措置」について詳細と財源は。

水道営業課長 対象施設は入所系施設、約800施設に対して4カ月間の10%減免措置をおこなう。1施設当たり大体5万円から6万円を想定しており、 財源は4000万から5000万円を想定している。

たけこし 極めて不十分だと考える。

 たけこし市議は「水道局が極めて限定的ではあるものの決断をしたのは評価できる。しかし代表質問で求めた6カ月間の水道料金の無償化規模の措置を実施しないと、物価高騰に影響を受けている市民生活を支えることができない」と主張しました。他に、私道内給水管の敷設工事についてもとりあげました。

2023年2月議会*予算審査(まちづくり)浦和駅西口南高砂再開発事業破格の税金投入やめよ

予算委員会の質疑を行うとりうみ市議

 2月21日、予算委員会(まちづくり委員会関連)の審査がおこなわれ、とりうみ敏行、たけこし連の両市議が質疑に立ちました。

 

 とりうみ市議は「浦和駅西口南高砂市街地再開発事業」について、当該事業に投入されている公的資金(税金)の総額が250億円であることを確認しましたが、市は「2022年2月議会の予算委員会で246億6000万円と答えている」と答弁しました。しかし、とりうみ市議は「この金額には2022年12月議会の補正予算で計上された2回目の『防災・省エネまちづくり緊急促進事業(地域活性化タイプ)』5億3000万円が入っていない。これを足すと250億円になる」とあらためて指摘しました。市の答弁には、公的資金の総額を少しでも少なくみせようとする意図が明瞭です。市民会館うらわの建設費167億円を含めると、投入される税金の総額は417億円にのぼり、総事業費670億円のうち62%が税金で賄われることになりますが、総事業費が今後増加する可能性についても否定していません。さらに浦和駅西口駅前広場についての拡張が、JRをまき込んで16ha、事業区域外にもおよんで検討されていることが示されました。とりうみ市議は「ウォーカブル推進事業とのことで、当該再開発事業とは別の市の事業としていることも看過できない」と厳しく批判しました。

 

 続いてたけこし市議が、沼影公園(南区)についてとりあげました。市は「義務教育学校武蔵浦和学園」建設の用地をつくるために、沼影市民プールを含む沼影公園を廃止する計画を持っていますが、計画の説明会では「代替施設などが使えない期間が長すぎる」など反対の意見が多く出されたことが確認できました。市民からは存続を求める約1万筆の署名が提出されています。たけこし市議は「ただでさえ公園面積の少ない南区で約2.4ヘクタールの沼影公園を廃止することは認められない」と主張しました。

 

2023年2月議会*予算審査(保健福祉)子どものマスク着用は義務ではない

予算委員会で質疑を行う久保市議

 2月20日、予算委員会(保健福祉委員会関連)の審査がおこなわれ、久保みき、松村としおの両市議が質疑に立ちました。

 

 久保市議ははじめに、幼稚園児の保護者から幼稚園でマスク着用を強要されたことで子どもが幼稚園に行けなくなったとの相談を受けたことを取り上げ「国は未就学児のマスク着用は義務づけていないので、市もそれに基づき対応すべき」と求めました。市は「幼稚園は県が指導権限を有しているが、さいたま市でも市内の幼稚園においてマスク強要があれば相談は受ける。直接幼稚園に話し、県から発出された文書の趣旨をあらためて確認するよう伝える」と答弁しました。

 

 次に障がい者福祉施策の充実について、12月議会の一般質問で検討するとされた項目について確認しました。移動支援事業では、グループ支援についてはできるだけ早く実施したいとの答弁でした。報酬単価の引き上げについては、見直しが必要と認識しているものの、新年度引き上げの見込みはありません。移動支援が始まって14年、最低賃金は上がっているのに報酬単価は変わらないため、処遇改善ができず、職員不足が深刻です。報酬単価の引き上げは必須です。

 グループホームへの市独自補助は2018年に実現したものの不十分です。すべての区分、障がいの軽い人も対象にするよう求めましたが、市の答弁は後ろ向きでした。横浜市が約36億円、川崎市が約14億円を独自補助しているのに対し、本市は1000万円で、拡充が必要なのは明らかです。

 

公立保育所減らすな

 

 さいたま市は4月の保育所入所選考(1次審査)で不承諾だった子どもが昨年より471人増えましたが、南区など7つの公立保育所で廃止に向け募集停止を進めています。松村市議は「不承諾が増えたのに公立保育所を減らすのは政策的ミスだ」と指摘。市は「近隣に保育の受け皿等を確保したうえでていねいに説明しながら進めたい」と答弁しましたが、松村市議は「明らかにおかしい」として公立保育所廃止計画を撤回するよう求めました。

 

 また民間学童クラブの委託金が、46人以上のクラブで減額となる問題についても「子育て支援になっていない。減額をやめるべき」と強く求めました。

2023年2月議会*予算審査(文教)市民会館うらわの事業費 大きく膨らむ

 2月16日の予算委員会(文教委員会関連)で、金子あきよ、松村としおの両市議が質疑をおこないました。

 

 松村市議は市民会館うらわの移転計画についてとりあげました。新年度は約58億円の事業費が計上されています。移転の総事業費が167億円と、2019年度時点の想定120億円から大きく膨らんでいることを指摘し、「建設事業費が大きくなることによって利用料が引き上がることはないのか」と質しました。市は「高くなる想定をしている」と答弁。松村市議は「現地建て替えであれば事業費を抑えられたはずが、再開発ビルへの移転で事業費を膨らませ、市民負担に転嫁させるやり方は問題だ」と主張しました。

 

 また国際芸術祭について、松村市議は市民参加の部分を大きくすることは党市議団として求めてきたところだとしてプロジェクトごとの事業費を確認し、アートプロジェクトが約1.9億円、市民プロジェクトが約1億円、連携プロジェクト約1000万円であることがあきらかになりました。

 

 金子市議は、教育データ可視化システム「スクールダッシュボード」についてとりあげました。児童生徒に配布されたタブレット型端末で活用された情報や、全国学力・学習状況調査の結果など個人情報が一括して画面に表示され、管理されるシステムがつくられようとしています。金子市議は「今年度は3960万円をかけて実証実験がおこなわれたが、課題はなにか」と質しました。

 市は、「プロトタイプ(試作品)の配布が今年の1月で、ヒアリングをおこなっている」との答弁でした。その状況で来年度から全校への本格導入をおこなうというのはあまりにも早急です。金子市議は「競争入札にするには検証と導入のための期間が短く、プロトタイプを作った事業者との競争で他の事業者が入札に参入できるだけの公開性と公平性を担保できるのか疑問」と指摘しました。

2023年2月議会*予算審査(総合政策)小規模事業者支援を今こそ

予算委員会の質疑に立つたけこし市議

 2月15日の予算委員会(総合政策委員会関連)でとりうみ敏行、たけこし連の両市議が質疑をおこないました。

 

 とりうみ市議は、預貯金生命保険調査の電子化についてとりあげました。今般、滞納整理の迅速化及び効率化、収納率の向上に資することを目的として「預貯金生命保険調査システム」の導入が図られます。とりうみ市議は、このシステムが必要な理由と導入経費、運用等について質しました。市は「滞納者の納付資力を確認するために預貯金等の調査を金融機関に実施してきたが、原則書面による照会・回答となっているため、行政、金融機関ともに大きな業務負担となってきた。この課題を解決するために、総合行政ネットワーク(LGWAN)という回線を使い、電子的に照会・回答ができるようになる。今までは回答まで最大2カ月かかっていたが、このシステムを使えば3日程度に短縮できる」と答弁しました。費用については682万円の予算が計上されています。

 

 たけこし市議は小規模事業者支援について、市内業者の置かれている状況と市の認識を確認。市は「新型コロナ、ウクライナ情勢、燃料費等のエネルギー価格の高騰などにより物価高騰の影響が大きく、幅広い品目で値上げが続き、依然として厳しい状況にある」と答弁しました。市の地域経済動調査では、とくに宿泊業や飲食店、サービス業などで影響が出ています。たけこし市議は「必要なのは小規模事業者のみなさんへの支援だが、検討状況は」と質すと、市は「生産性革命支援事業、DX推進支援事業、またブランディングや脱炭素に向けた企業の取り組みについても補助金の交付などを実施していく」と答弁。たけこし市議は「投資ができる業者にとってはありがたい支援だが、地域に根を張って一生懸命お店を開いている業者のみなさんも同時に支えていかなくてはならない」と主張。小規模事業者を支えてほしいと求めました。

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