議会報告

松村としお

2月議会*議案質疑 厳しい市民生活と財政のゆがみが明らかに

本会議で議案質疑をおこなう松村としお市議

新年度予算は福祉カットと負担増

 2 月5 日、2 月議会市長提出議案に対する総括質疑に松村としお市議が立ちました。松村市議は2020 年度当初予算の特徴を明らかにするため、国の税制改正の影響や市民の暮らしの現状などについて質しました。

 

消費税増税と法人税減税

 

 新年度予算では昨年10 月の消費税増税で約26 億円増収の一方、法人市民税減税(3.7%引き下げ)で35 億円の減収です。松村市議は「市の経済動向調査では景況が厳しいと予想している」と指摘し、法人市民税への影響を確認したところ、市は「業績予想を参考に推計し6 億円の減収を見込んでいる」と答弁。あわせて41 億円の減収で、国の税制改正のゆがみと景気悪化の影響があらわれています。なお、国が新しく創設した法人事業税交付金がさいたま市に約19 億円きますが、法人税率引き下げより少なく、消費税増税で穴埋めしているかたちが明らかになりました。

 

労働者も高齢者も収入減に

 

 来年度の市民所得の見込みについての質問に、市は平均給与所得は約373.3 万円、65歳以上(高齢者)平均所得は約138.4 万円と答弁しました。

 

 平均給与所得は最近5 年以上連続で微増を続けていましたが、新年度では減少に転じることについて要因をたずねると、「厚労省の統計数値が2019 年1 月から9 月の平均値で0.4%減になっていることを踏まえた」と答弁。高齢者所得も昨年から約10 万円減少しています。市民のくらしもいっそう厳しくなる状況が浮かび上がりました。

 

大型開発への集中と福祉削減

 

 さいたま市は合併以来2 都心4 副都心開発をまちづくりの中心構想として位置づけ推進してきました。新年度予算で約96 億円(表1)、合併以来累計で約6275 億円を使ってきました。

 

 一方で、高齢者・障害者・難病患者への福祉・医療支援のカットが新年度予算で約25.5 億円(表2)、清水市長就任以来、約132.7 億円になることが明らかになりました。市は「厳しい財政事情」を言いますが、税金の使い方に問題があるのが実態です。

 

 

国民健康保険税4 年連続値上げ

 

 市民の暮らしが厳しいなか、市は4 月から小中学校の給食費や国保税の値上げを計画しています。

 

 国保税の負担増は課税限度額と税率引き上げで約4.5 億円、均等割り減額見直しで約1500 万円になります。4 年連続値上げによる市民負担増の累計は約16.7 億円になります。昨年の消費税増税と所得減が見込まれるもとでのさらなる市民負担増は大問題です。

 

 市長は12 月議会でボーナスを引き上げながら市民には負担増というのも道理がありません。今後、代表質問や各常任委員会、予算委員会で市民のくらしを大切にする立場から追及していきます。

2月議会 市民の願い実現へ全力

3 件の請願の紹介議員に

 

 党市議団は2 月議会に提出された請願のうち、3 件の請願の紹介議員になりました。請願は2 月17 日~ 19 日でおこなわれる常任委員会に付託されたのち、審査・討論がおこなわれます。党市議団は請願の採択のため、全力をあげます。

 

■芝川、綾瀬川流域への狩野川台風級の豪雨に対する大規模水害対策を早急に講じることを求める (請願者:緑区革新懇)

■特別養護老人ホーム待機者をゼロにするよう求める請願 (請願者:さいたま市社保協)

■学校給食費の値上げを保護者負担としないように求める請願 (請願者:個人)

 

3 件の意見書(案)を提出

 

 また、党市議団として3 件の意見書案を議会運営委員会に提出しました。議会運営委員会で協議されたのち、全会派で一致すれば国に送致されます。

 

① 地球温暖化対策のさらなる強化を求める意見書(案)

②「仕事の世界における暴力とハラスメントの根絶に関する条約」の批准を求める意見書(案)

③ 公平・公正な大学入試改革を求める意見書(案)

さいたま市本庁舎整備で3 カ所の候補地 課題多く整備可能か不透明

さいたま市本庁舎整備検討調査 報告書【概要版】

 本庁舎の規模、位置、機能など、本庁舎整備に関する基本的な考え方を審議する、「さいたま市本庁舎整備審議会」が2018 年に答申を出したことを受けて、実際に整備可能な地区がさいたま新都心周辺にあるかを検討した「さいたま市本庁舎整備検討調査報告書」が、昨年12月にまとまりました。

 

 候補の地区は「効果的、効率的な行政運営が行える庁舎」「防災中枢拠点として災害に対応できる庁舎」などの7点の機能を有し、規模は床面積4万㎡、さいたま新都心駅周辺を条件に検討されました。

 

 

 報告書は適地として、①食肉中央卸売市場他街区(大宮区吉敷町2 丁目 4 万3770 ㎡)②コクーン2、3 街区(吉敷町4 丁目 6 万7796 ㎡)③さいたま新都心バスターミナル他(北袋町1 丁目 1 万7317 ㎡)の3 街区をあげています。ただし、どの候補地についても、開発ができる状況にあるか、土地の買収ができるかなど、多くの課題を残しており、実際に本庁舎の整備ができるかは不透明です。

 

 

さいたま市本庁舎整備検討調査報告書【概要版】さいたま市HPより

https://www.city.saitama.jp/006/007/001/p068748_d/fil/1910_kekkahoukokusyo.pdf

 

 議会としては、この調査報告書等も参考にして、本庁舎や各区役所の在り方、本庁舎の機能、規模、コストなどを特別委員会で議論します。

 

 日本共産党市議団は、数百億もの莫大な費用をかけた新庁舎が必要なのかも含め、慎重に検討していきます。

12月議会*まちづくり 新見沼大橋 災害時無料へ協議

まちづくり委員会で質疑をおこなう松村としお市議

 10 月の台風19 号により、国道463 号線が冠水し、一日以上通行止めになりました。その結果、国道463 号バイパスに車両が集中し、新見沼大橋有料道路料金所が大渋滞しました。

 

 12月9日、まちづくり委員会で松村としお市議は、「本来は早期無料化が立場だが」としたうえで、災害時に通行不能になった場合の代替措置として被災による住民生活の混乱を少しでも緩和する観点から、「有料道路をせめて一時的に無料化するよう県に働きかけを」と求めました。

 

 市は「国道463 号線はさいたま市が管理する道路。今回の経緯をふまえて、他都市の事例も整理したうえで、埼玉県、具体的には道路公社と協議を進めたい」と答弁。具体的な手続きについての松村市議の質問に、市は「一時無料化する判断基準や減収の補償の考え方などを研究しながら協議を進めたい」と課題をあげました。

 

 松村市議はほかに、見沼田んぼの治水対策として加田屋川の整備を促進することや、解体がはじまる教育センター跡地について住民に周知することなどを求めました。

12 月議会一般質問*台風19号 被災の教訓を生かした対策を求める

本会議で一般質問をおこなう松村としお市議

 松村としお市議は12 月2 日に一般質問をおこない、災害に強いまちづくりなどをとりあげました。

 

松村 台風19 号の被災経験を今後に生かして、避難や治水など防災対策を見直すべき。

 

総務局長 課題等を洗い出し、計画・マニュアル等の見直しをおこなう。

 

松村 被災者支援を従来の枠組みを超えて個々のニーズに合わせて市が上乗せで支援をすべき。

 

総務局長 国に対し各種支援を求めている。

 

松村 治水対策について求めてきたが進んでこなかった。国・県に対策強化とスピードアップを強く求めよ。

 

建設局長 国、県に対し河川整備や調節池など要望するとともに、さらなる連携を図って推進したい。

 

 個別の具体的な対策について党市議団として引き続きとりくみを求めていきます。

 

 

民間学童保育所支援の充実を

 

松村 民間学童保育は、2012 年に委託基準額を決めた後、消費税率が倍に、最低賃金も上がっているもとで運営に苦労している。委託基準額の大幅引き上げを求める。

 

子ども未来局長 消費税や最低賃金の引き上げに伴う影響も考慮しながら現状に即した制度になるよう検討する。

 

松村 民間学童保育の増設の補助上限が120 万円では足りない。国の補助金は1300 万円が上限であり、活用すべきだ。

 

子ども未来局長 規模が大きな改修も増えており、補助金や支援の拡充を検討する。

 

松村 学童支援員の募集で苦労している。処遇が低すぎる。国の補助金も活用して大幅な改善をすべきだ。

 

子ども未来局長 処遇改善は人材確保と質の向上にかかわる重要な課題。国のキャリアアップ処遇改善補助を活用してきたが、さらに充実した補助金制度となるよう検討する。

 

 松村市議は重ねて具体化を求めましたが、市は「市の財政負担を考慮して今後検討したい」との答弁をくり返しました。松村市議は、「国庫補助を使った処遇改善の市負担は約2億円。1 日限りのイベントに数億使うのに、子育て支援は優先度が低い」と市長の政治姿勢を厳しく批判しました。

 

 

教員の変形労働制 条件はない

 

 さいたま市は教員の勤務時間を昨年からタイムカードで把握しはじめています。松村市議は教員の残業時間の状況を質問で確認(表参照)しました。

 

 

 変形労働制は就業時間を延長して、通常は残業時間とされる部分を残業ではないとみなし、閑散期(夏休み)に振り替えるというもので、本来は残業時間が少ない職場での適用が想定されているものです。文部科学省は変形労働制の前提として「月45 時間、年間360 時間以内の残業」を示していますが、実態は表のとおり、過半数の教員が超過しています。

 

 松村市議はさいたま市が7 月に変形労働制の試行をおこなった際に「事務の増加」「有休が取得できなくなる」などの声が出ていることを合わせて指摘して「変形労働制導入の条件はない。業務量の削減や教員増こそ優先的にとりくむべき課題だ」とせまりました。

 

 教育長は「変形労働制の導入が、学校の働き方改革に効果的か否か見極めたい。効果がなければ実施するつもりはない。総業務量の削減がなによりも大切というのはそのとおり」と答弁しました。

 

 国会では変形労働制を可能にする法律が成立しましたが、今後は自治体で条例をつくらなければ実施できません。松村市議は重ねて変形労働制を断念するよう求めました。

 

さいたま市議会インターネット議会中継 録画映像

https://saitama-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1610

【質問項目】

1災害に強いまちづくり~台風19号被災から
(1)防災対策の見直しについて
 ①避難計画、避難所について
 ②被災者支援について
(2)治水対策について


2放課後児童クラブ(学童保育)支援の充実を求める
(1)民間学童への支援の充実について
 ①委託基準額の増額を求める
 ②施設整備支援の増額を求める
(2)支援員の処遇改善を求める


3格差と貧困対策について
(1)学習支援事業について
(2)就学援助の充実について


4教員の変形労働制について
(1)本市の試行結果について
(2)今後の取り組みについて

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