議会報告

松村としお

2022年9月議会*一般質問 高すぎる保育料を引き下げよ

一般質問にたつ松村市議

 9月13日、9月議会本会議で松村としお市議が一般質問をおこない、保育料についてとりあげました。

 

 市外から引っ越してきた方からの「保育料の高さに驚いた」との声を紹介した松村市議は、パネルを示して、さいたま市の保育料が隣接市と比べもっとも高く、平均で月1万円近く高額であることを明らかにしました。また保育料は所得が多い人ほど高い段階的な設定(所得階層区分)になっています。さいたま市は11段階ですが、隣接市のなかでもっとも階層が少なく、所得に応じた負担とかけ離れていることを示して質問しました。

 

松村 物価高騰、かつコロナ禍で経済状態も厳しい今こそ所得階層区分を細分化し最高額を引き下げることを提案する。

子ども未来局長 本市は隣接自治体のなかでは最高額だが、政令指定都市との比較では中位程度。階層区分も最も少ないが、細分化すれば保育料が上がる方もいる。保育料が上がる利用者の経済的影響に配慮する必要があり今後適切な時期に階層区分を見直したい。

松村 階層区分を見直しても、保育料を下げれば基本的には負担は増えない。

子ども未来局長 今も保護者負担軽減のため国基準の最高額10万4000円の70%程度にして差額は市が負担している。保育サービス維持には保育料を維持する必要がある。

 

 松村市議は「保育料を下げて市が補填すればいいではないか」と他市同様に財政投入をして実現するよう求めましたが、子ども未来局長は保育料引き下げを拒否しました。

 

校則見直しに子どもの権利の明記を

 

 松村市議はこれまでも校則の見直しを議会でとりあげ、ツーブロックや女子のスラックスを認める学校が広がっています。

 

松村 文部科学省が指導提要を見直し生徒指導の留意点の第一に子どもの権利への理解を促している。校則見直しの学校通知に子どもの権利を明記することを提案する。

副教育長 教育委員会は子どもの自主性を非常に重視しており、記載の必要はない。

松村 その答弁なら子どもの権利を書いた方がいい。子どもの権利が学校で大切にされるように求める。

 

 国が姿勢を変化させているにもかかわらず、市教委は子どもの権利と向き合う姿勢が不十分であることが浮き彫りになりました。

 

農業支援の強化を求める

 

 気候変動により豪雨災害が多発しています。さいたま市も3年前の台風19号による被害が各地で出ましたが、見沼田んぼでは加田屋川の整備の遅れから農地が冠水し、農産物も大きな被害がありました。

 

松村 加田屋川の整備を早急に進めることが必要。現状は荒れ放題で景観上も農業振興上も問題がある。管理、清掃の計画をもつべき。

建設局長 加田屋川を含む芝川流域の未改修区間の早期整備を埼玉県に要望していきたい。整備までのあいだ、本市が維持管理を行うことになっており、定期的にパトロールして適正管理に努めたい。

 松村市議は「定期的に見回るのはいいが、加田屋川の整備には時間がかかる。そうであるなら農作物の被害補償制度を市として早急に整えるべき」と要求しました。市の答弁は国や県の補助制度などを紹介するものにとどまりました。

 

 さらに販路確保の視点から学校給食との連携強化についても提案しました。

 

松村 草加市では地場産農産物の使用量も把握している。本市でも全量を把握して目標をもって使用量を引き上げてほしい。また有機・無農薬・減農薬に取り組む農家が増えていることから食材購入の補助制度をつくって有機・無農薬農産物の使用を促す制度をつくることを提案する。

副教育長 地場産農産物は6月と11月に1週間、品目数の割合を調査しているので継続したい。この品目数で30%を目標に積極的に取り組んでいる。有機・無農薬野菜の使用を促す補助制度は供給量が少ないので学校給食で活用するのは難しい。

 

 教育委員会の答弁は現状維持を主張するばかりで、食育の立場で本市の農業者との連携を強化する考えは示されませんでした。

 

9月議会で質問にたちます

 9月7日から行われる9月議会で代表質問にたつ、松村としお、たけこし連の両市議の質問予定項目をご紹介します。質問日時が決まり次第、党市議団のホームページでお知らせしますので、インターネット中継などをご活用ください。

松村としお市議

1 子どもの権利を大切にした学校にするために

2 子育て支援の充実について

3 さいたま市の農業支援について

4 国葬について

 

たけこし連市議

1 旧統一教会について

2 新型コロナウイルス対策について

3 物価高騰対策について

 

3件の意見書(案)を提出

 党市議団として、3件の意見書(案)を提出しました。全会派一致となれば国に送致されます。議会運営委員会に諮られます。

  • 障害者のグループホームを充実させることを求める意見書(案)
  • 保育所等における指導監査を引き続き実地で行うよう求める意見書(案)
  • 国の責任で学校給食費の無償化を行うよう求める意見書(案)

9月議会がはじまります

 9月7日(水)から10月21日(金)まで、9月議会が開かれます。9月議会は、新型コロナウイルス感染症第7波のなかで開かれるため、インターネット中継による傍聴の推奨、発言ごとにマイクと天板の消毒など、さまざまな感染防止策をとりながらの開催となります。ご了承ください。

 代表的一般質問には、党市議団から松村としお市議、たけこし連市議が登壇します。松村市議は、子どもの権利を大切にするための学校教育のあり方について、子育て支援策の充実、さらに本市の農業支援についてとりあげる予定です。たけこし市議は、新型コロナ対策のほか、旧統一教会の問題、物価高騰対策、人権擁護対策の充実などについてとりあげる予定です。

 また、9月議会は決算特別委員会が開かれる議会で、2021年度の予算執行が適切であったかを審査し、「認定」か「不認定」かを審議します。党市議団の決算委員は神田よしゆき、金子あきよの両市議です。

 請願の締め切りは8月30日(火)です。請願の提出には紹介議員が必要です。お早めにご相談ください。

2022年6月議会*議案外質問(総合政策委員会)保育所は「人口増を見込めない施設」?

 さいたま市は清水勇人市長が主宰する「都市経営戦略会議」でこれまで武蔵浦和義務教育学校やケアラー支援条例など市政の基本方針や重要施策等を決定してきました。3月の保健福祉委員会に報告された公立保育所半減を含む「公立保育所のあり方に関する基本方針」も同会議で決定されたものです。6月13日、松村としお市議は公共施設マネジメント計画(公共施設管理計画)で「成長・発展を支える核となる施設」は面積削減の対象外としていることと、保育所の位置づけの関係を質しました。

 

松村 公立保育所は、成長発展を支える核となる施設ではない、ということか。

 

財政部長 核となる施設とは「地域経済の活性化や人口増加が見込まれる施設」。保育所は該当しない。

 

松村 保育所こそあてはまるのではないか。

 

財政部長 施設設置で人口増加が見込まれる施設に保育所は該当しないと考える。

 

 松村市議は「驚きの答弁だ」と話し、保育所は地域経済の発展や人口増加と無関係とした市の姿勢を批判しました。市は公立保育所削減ありきですが、保育所の異常な位置づけがおおもとにあることが明らかになりました。

2022年2月議会*本会議討論 国保制度 公費増やして市民負担を減らせ

本会議で議案・請願の討論にたつ松村市議

 3月11日、2月議会本会議において、松村としお市議が討論をおこないました。

 

 さいたま市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について、松村市議は「今回、党市議団が求めてきた子どもの均等割免除が就学前まで実現したのは大事な一歩」と評価。対象年齢の引き上げにとりくむよう強く要望しました。しかし、「均等割額が2900円引き上げられ、課税限度額3万円の引き上げも予定されており、あわせて5.6億円の市民負担増が新年度に見込まれるため本議案は認められない」と主張しました。

 

 国保加入者は低所得者が多く、所得なし世帯が約25%、年所得200万円以下が7割を占めます。「持続可能な」というなら、公費を投入し、市民負担を減らすべきとして、議案に反対しました。

 

 次に、「日本政府に『日米地位協定』の見直しを求める意見書提出に関する請願」について、「新型コロナ流行時に日本の検疫が適用されず、アメリカ軍人・軍属が検査も隔離もせず来日し、基地外に出たことで、米軍基地をかかえる沖縄、山口、広島で感染急拡大が起きた」と指摘。地位協定の見直しは日本国民のいのちを守る課題になっていると主張。採択を求めました。

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