議会報告

たけこし連

9月議会*議案紹介 思い切った新型コロナ対策の拡充を

給付金の充実を求める要望書を提出する土建・民商のみなさんととりうみ敏行市議(左から3 人目・6 月23 日)

 9 月1 日から10 月15 日までの45 日間、9 月議会が開かれます。今議会も新型コロナ感染予防対策にとりくみながらの開催です。市長提出議案として40 件の議案が提出されました。一部紹介します。

 新型コロナ対策として、コロナ患者を受け入れる病床を確保し、患者を受け入れた医療機関に対し補助金を交付するために約10 億5350 万円、保険適用されたPCR 検査等にかかる費用等の自己負担分や入院医療費等を公費負担するために約6 億7000 万円がそれぞれ提出されました。

 また、離職等により経済的に困窮している方に対し、住居確保給付金を引き続き支給するために約6900 万円、就労をめざすひとり親(児童扶養手当受給者)に対して住宅費を無利子で貸し付ける事業に約1300 万円、就労継続支援B 型事業所ではたらく障がい者の減少した工賃分を支援するために約968 万円などがそれぞれ提出されました。

小規模企業者等に3 回目の給付金

 経済対策として、党市議団も求めてきた小規模企業者等支援給付金の3 回目の実施に向けた予算が提出されました。緊急事態宣言の再発出を受け、新型コロナの影響で売り上げが減少した市内小規模企業者等に対する市独自の経済支援策で、予算は14 億6800 万円です。党市議団として、思い切った新型コロナ対策の拡充を求めて、議案審査に臨みます。

6月議会*文教 体育着の下に肌着を着るのは禁止?

文教委員会で質疑をおこなうたけこし連市議

 たけこし連市議は、体育着の下に肌着着用を禁止する指導について、およびスクールサポートスタッフの再配置について質問しました。

 たけこし市議のもとに「小学生の子どもが体育着を着るとき、肌着を着てはいけないという指導を受けた」との声が寄せられ、実態を質しました。同指導をしていた学校数について市は「(苦情の)メールが3 件来ていたので、同一校でなければ3 校という認識」と回答。指導の動機も含めて実態をまったく把握していないことが明らかになりました。たけこし市議は実態把握と保護者への通知をおこなうことを求めました。

 

 またスクールサポートスタッフは、2020 年度に感染予防対策として校内の消毒作業等をおこなうために市内155 校に配置されたものの、2021年度は予算がつかず、雇用が打ち切りとなったことで教職員の負担が増加していると指摘。再配置を求めました。市は「配置により成果が出ていることは承知しているので、今後再配置を研究する」と答弁するにとどまりました。

6月議会*文教委員会 オリパラ学校連携観戦が中止

文教委員会で質疑をおこなうたけこし連市議

 6 月18 日の文教委員会で「東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会に関する学校連携観戦チケットのキャンセル」の報告があり、金子あきよ、たけこし連の両市議が出席しました。

 

 市教育委員会の報告によると、オリンピックの「学校連携観戦チケット」を利用して市内すべての中学2 年生および3 年生を観戦させる予定でしたが、それを取り止め、市が申請した2 万3000 人分すべてのチケットをキャンセルしたとのことです。

 たけこし市議が、中止を決断するに至った理由を質したところ、市教育委員会は「オリンピック観戦時にPCR 検査の陰性証明が必要との報道があった。陰性証明が必要になった場合、2 万3000 人分の検査予算を確保できるか不透明だった。また校長会から『集合・解散時に密をつくらないのは難しい』『交通手段が公共交通に限定されており、1グループ40 人の児童が移動するのは困難』などの意見が出された。保護者からも不安の声が寄せられたため」などと答弁しました。

 

 たけこし市議は「オリパラ学校連携観戦は、コロナ禍以前の事業にもかかわらず、計画を再検討しなかった。直前まで放置した結果、ただでさえ多忙な教育現場にさらなる混乱をもたらしたことは問題」と話しました。

6月議会*新型コロナ対策補正予算など19議案が明らかに

 6 月9 日に開会した6 月議会には、新型コロナウイルス感染症関連の補正予算や条例議案など19 議案が出されました。

 

 国の緊急支援策決定にともない、低所得の子育て世帯に児童1 人あたり5 万円を支給する事業を実施する専決処分の報告議案が提出されました。保育施設、放課後児童クラブ・学童保育など各施設における新型コロナウイルス感染拡大防止のため、マスク、消毒液の購入などの経費に約3 億1000 万円、また新型コロナワクチン接種事業として、16 歳以上60 歳未満の集団接種実施のための予算約24 億5000 万円が計上されています。

 2021 年の成人式はコロナ禍のためにオンラインでの開催となりました。2022 年は成人式を入れ替え制で開催するために会場使用時間を延長するための予算、および2021年成人式の対象者に対して「再会の機会」を設けるために必要な経費として2600 万円が予算計上されています。引き続き感染症対策が求められるなか、検討が必要です。

 市長選でも争点となった新庁舎移転計画では、本庁舎整備および現庁舎地の利活用に係る基本構想策定に要する経費として996 万円が計上されました。

 条例議案では、桜区で発覚した生活保護費の不正支出をめぐって市のおこなった内部調査の報告が出ていますが、その内容の検証と再発防止の提言をおこなうための第三者委員会を設置する条例制定が諮られます。

 新型コロナウイルス感染の収束が見通せないなか、党市議団は市のコロナ対策と市民生活の支援を求めてきました。6 月議会でも命とくらしを守る施策実現のための議論をおこなっていきます。

2 月議会*予算討論 端末通信費 高校生にも補助せよ

本会議で予算議案に対する討論をおこなうたけこし連市議

 ICT 教育の一環として「ひとり1 台端末」の整備が進められていますが、昨年9 月議会において、市教育委員会のアンケートに「インターネット環境がない」と回答した小学生〜高校生のいる世帯約2000 世帯にWi-Fiルータ(インターネットと端末を接続する通信機器)を貸し出す事業が提案されました。しかし、通信費は保護者負担ということが明らかになり、「低所得世帯への通信費補助を求める決議」が全会一致であがり、2 月議会で通信費補助が実現しました。しかしこの通信費補助は、高校生(市立高校)は対象外とされてしまいました。生活保護世帯の高校生には国から、埼玉県の奨学金を利用する高校生には県から、それぞれ通信費の補助が上乗せされるものの、就学援助世帯には補助がなく、市の独自補助の検討すらされなかったことが明らかになりました。

 

 3 月18 日、本会議においてたけこし連市議が討論をおこない、「就学援助世帯に対して市独自で補助を行ったとしても補助総額は80 万円程度。教育の一環で使用するにも関わらず保護者に負担を押しつけ、補助の検討すらおこなわないという姿勢は大変問題」と指摘し、議案に反対しました。しかし、他会派の賛成により議案は可決されました。

ページトップへ