議会報告

たけこし連

9月議会*議案・請願討論 コロナ禍でよせられた 市民の声に応えよ

本会議場で議案・請願の討論をおこなうたけこし連市議

 10 月16 日、9 月議会本会議で、たけこし連市議が議案・請願の討論に立ちました。

 議案では、「一般会計補正予算(第15 号)」のうち、市教育委員会がスタディエッセンスなどのICT 教育を進めるためにインターネット環境がない約2000 世帯にWi-Fi を無償で貸し出す事業の補正予算について、通信費は各家庭で負担することが明らかになりました。このままでは通信費を払えない家庭は自宅でインターネット授業を受けられず、教育格差を広げることになりかねません。たけこし市議は「憲法の教育機会の均等、義務教育の無償に反する状況をつくりかねない」として反対しました。

 請願3 件については、採択を求める立場で討論しました。「高等教育への補償・支援の抜本的拡充を求める請願」は、埼玉大学のフードパントリーで聞いてきた約130 人の学生の実態を紹介し、市議会として意見書を上げるべきだと述べました。

 「新型コロナ感染症の緊急対策として消費税を5%にする意見書を国に送付してください」という請願は、本市の経済状況は全ての業種でマイナス、党市議団のおこなった市内事業者アンケートでも全体の13%が「廃業する」と回答したことを紹介し、「消費税の引き下げは消費者にとっては減税による消費喚起となり、事業者にとっては経済的支援になる」と述べました。

 「新型コロナウイルス感染拡大に備える検査、医療体制強化、医療機関支援に関する請願」は、本市のPCR 検査が1 日最大750 件の検査能力があるにも関わらず、濃厚接触者とクラスター対策に対象者を限定しているため1 日平均200 件程度と検査件数が極めて少ないことを指摘し、検査範囲を広げるべきと求めました。また、「療養施設や病床数を増やすことは重要であり、医療機関への追加の支援を行うことを求める本請願の願意は妥当である」と主張して採択を求めました。

JR 土呂駅に エスカレーター設置を求める決議まとまる

 9 月議会では、全会一致で「土呂駅へのエスカレーターの設置及びホームからの転落防止設備の整備を求める決議」がまとまりました。

 土呂駅は市内のJR の駅のうち、唯一、改札口の内外にエスカレーターがない駅です。JR からは「エスカレーターの設置についてはターミナル駅等利用者の多い駅から順次おこなっているため、現在のところ土呂駅に設置する計画はない」との見解が示されています。

 しかし、利用者の立場に立って利便性の向上を図るため、エスカレーター設置の制約となっている技術的課題の抽出調査を実施するなど、市としてJR 東日本に粘り強く働きかけることを求める決議がまとまりました。

9月議会*補正予算 インフルエンザ予防接種 65歳以上は無料に

予算委員会で質疑をおこなうたけこし連市議

 10 月1 日から埼玉県がインフルエンザ予防接種の個人負担金を無償化することを受け、9 月30 日、臨時の本会議が開かれました。

 

 無償化は10 月1 日~来年1 月31 日までで、対象は① 65 歳以上の人② 60 歳以上65 歳未満で心臓、腎臓、呼吸器等の機能に極度の障害を有する人です。

 予算委員会の議案審査では、たけこし連市議が「障害に明確な基準はあるのか」と質問。市は「原則、身体障害者手帳1 級の方が対象だが、手帳がなくとも同等の障害が認められれば対象になる」と答弁しました。市は医学的な数値を示したマニュアルを医療機関に配布し、医師の問診等で対象かどうか判断すること、各区保健センターが問い合わせに対応すると説明しました。

 

予算委員会で質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 また、とりうみ敏行市議がワクチンの供給状況について質問。市は「県全体でワクチンの供給を前年比12%増やしている。厚労省が病院によるワクチンの買い占めを防止する対策をとっている」と答弁。その後補正予算議案は、本会議で全会一致で可決されました。

9月議会*総合政策 「支援としての学生雇用」をさいたま市でも

総合政策委員会で議案外質問をおこなうたけこし連市議

 9 月14 日、9 月議会の総合政策委員会で議案外質問がおこなわれました。

 

 たけこし連市議は、コロナ禍で経済的に困窮している学生に対する支援として、市が学生を雇用することについて質問しました。

 

 たけこし市議は、埼玉大学の学生に向けたフードパントリー(無料食料配布)を2 度視察し、学生の声を聞きとりました。「アルバイトをクビになった」「シフトをまったく入れてもらえない」「大学の支援金5万円で5 カ月過ごした」「一人暮らしでアルバイトで生計を立てている。月8 万円から3 万円になり厳しい」といった学生の声や実態を紹介したうえで、自治体が経済的困窮下にある学生を雇用する「支援としての学生雇用」にとりくむ京都市や東広島市などの事例を示して本市でもおこなうよう提案しました。

 

 市は「学生が平日の日中業務が中心となる市役所業務に継続して勤務できるかどうかなどの課題はあるものの、応募要件の緩和などを含めて検討したい」と答弁しました。引き続き学生の実態や声を届け、学生支援の実現を目指します。

6月議会*新型コロナ対策 市民の声をねばり強くとどけ 補正予算で実現

予算委員会で補正予算についての質疑をおこなうたけこし連市議

 6 月18 日の予算委員会で、新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少している市内小規模事業者・個人事業主に対して緊急経済支援として10 万円を支給する市独自の事業は、申請数が8865 件で想定した2 万1000 件に対して5 割を下回っていることがわかりました。

 

 この間、市議団として「開業届がない場合は代替書類で対応」「代替書類に添付する収支内訳書がない場合は、事業実態が確認できる書類で代替する」など、より多くの事業者がこの制度を使えるよう求めてきました。こうした運用の変更点を市がきちんと市内事業者に周知徹底するよう要望しました。

 

 その後6月25日にも予算委員会が開かれ、追加で提出された補正予算の審査がおこなわれました。党市議団からとりうみ敏行、たけこし連の両市議が出席しました。可決された補正予算の内容を紹介します。

 

 

認可外への保育料の助成が実現

 

 新型コロナウイルスの影響で、市の登園自粛要請に協力していた認可外保育施設の利用者に対して保育料を一部助成する補正予算が組まれました。

 

 3 月中旬、党市議団に「認可外保育施設でも登園自粛をしていた分の保育料を返還してほしい」という要望が寄せられ、市議団として市や厚生労働省などに対応を求めてきました。4 月に認可保育所が対象に、5 月に家庭保育室やナーサリールームなど市認定の認可外保育施設が対象に加えられるなど対象の拡大がはかられ、その後「その他の認可外保育施設」も対象に加わりました。

 

 たけこし市議の「これで市内にある566保育施設すべてが対象になったと認識していいか」という質問に対し、市は「市が認識している保育施設についてはすべて対象となる」と答弁しました。要望を受けてから3カ月もかかりましたが、党市議団が求めてきた「市内すべての保育施設で登園自粛に協力した保護者への保育料の助成」が実現しました。

 

検査の公費負担に1.2 億円

 

 新たに保険適用となった抗原検査および唾液検体を用いたPCR 検査等の検査費用の公費負担は、新型コロナウイルスの第2 波、第3 波を想定して体制を整えることを目的として補正予算が計上されました。

 

 6 月24 日、さいたま市内の中学生が新型コロナウイルスに感染したとの報道がありました。その際に、生徒の家族はPCR 検査をおこなったにもかかわらず、同じクラスや同じ部活に参加していた生徒には検査をおこないませんでした。とりうみ市議が理由をただすと、市は「同じクラスや同じ部活の生徒は濃厚接触者にはあたらない」と答弁。とりうみ市議は「今後、職場や学校で感染者がでた場合には、クラスター対策として関係者の全員検査を検討してほしい」と強く要望しました。

 

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