議会報告

2026年6月議会*議案外質問(保健福祉委員会)重症心身障害者・医療的ケア者の受け皿整備を

議案外質問をおこなうとばめぐみ市議(2026年6月15日)

市は2026年度の施設整備計画で生活介護事業所の事業者を募集しましたが応募はゼロ件。条件を緩和して追加募集をおこなったものの、応募はありませんでした。とばめぐみ市議は医療的ケアに見合わない報酬水準、建設費や資材価格の高騰、深刻な人材不足といった構造的な課題を指摘。市も課題の存在は認めましたが、独自の運営費補助は実施しておらず、国への要望が中心との答弁でした。

 

市内には重症心身障害児257人、重症心身障害者269人がおり、医療的ケアを必要とする人も多数います。県立小児医療センター跡地の「カリヨンの杜」の職員からは、18歳以降の受け皿不足から「このままでは家族ごと立ちゆかなくなる」と切実な声も寄せられています。とば市議は、公設民営や運営費補助を含め、市の主体的な支援を求めました。

 

また、介護現場で広がるタイミーなどの「スキマバイト」についてもとりあげました。現場からは「職員が毎日入れ替わり、継続的な介護が難しい」「管理者の負担が増えている」との声があがっています。市も、一定数の施設で活用されていることを認めました。とば市議は、スキマバイト拡大の根本原因は、介護業界における低賃金と慢性的な人材不足にあると指摘。介護報酬の引き上げに加え、住宅補助や奨学金返済支援など、自治体独自の人材確保・定着支援策を提案し、介護職員の処遇改善を求めました。市は「有効な施策と認識しているが財源面の課題がある」と答弁しました。

2026年6月議会*議案外質問(保健福祉委員会)買い物困難の高齢者への支援を

議案外質問をおこなう金子あきよ市議(2026年6月15日)

金子あきよ市議は、昨年から市内で実施されている移動販売車のモデル事業「うえたん号」を南区松本地域に拡大することについて、とりあげました。

 

「うえたん号」はさいたま市が民間のドラッグストア「ウエルシア」と提携し、西区、大宮区、中央区、桜区において食料品や生活雑貨等の移動販売をおこなう事業です。金子市議は、松本地域に住む高齢の市民から寄せられた「近隣にスーパーやドラッグストアがなく、遠くまで自転車で買い物に行っている」という困難な実態を紹介。そのうえで「うえたん号」の事業実施地域の設定について質すと、調査によって買物困難や孤立、閉じこもり、活動や交流の場の不足といった複数の課題が見られる地域を抽出、新大宮バイパス等により市中心部からのアクセスに制約があり、JRなどの鉄道沿線の遠隔地域である点も踏まえ、上記の4行政区のうち「新大宮バイパスと荒川に挟まれた地域」を主な対象地域としたとのことでした。金子市議は、松本地域もこの条件にまさに該当していると指摘、「うえたん号」の販売場所の拡大を求めました。

 

担当課も松本地域における買い物困難の実情を認めましたが、「4区を対象としたモデル事業であることから、期間中(2028年3月まで)の対応は難しい、しかし今年度中から実績や状況、地域のみなさまの声を踏まえて検討をおこない、現行事業終了後に対応していく」との答弁でした。金子市議は「2028年3月の事業終了時を待たずに実現してほしい」と重ねて要望しました。

2026年6月議会*議案外質問(市民生活委員会)パートナーシップ宣誓制度を使いやすく

議案外質問をおこなう池田めぐみ市議(2026年6月15日)

池田めぐみ市議は、パートナーシップ宣誓制度の要件改善を求める質問をしました。

 

パートナーシップ宣誓制度は、同性婚が認められていない日本において、自治体が独自に性的マイノリティのカップルに対して「結婚に相当する関係」とする証明書を発行し、市民サービスや社会的配慮を受けやすくする制度です。さいたま市では2020年4月1日から実施し、制度開始以来、121組の方が宣誓をされました。しかし、さいたま市の要件が「双方が市内在住」であり、一方が市外在住の場合、さいたま市に転入することが求められることから、宣誓できず困っているという相談が寄せられました。別居の理由は、介護や留学、単身赴任などさまざまです。

 

そもそも婚姻の場合、住所は要件になりません。政令市20市中、すでに14市では、「どちらかが市内在住」で宣誓が可能になっています。さいたま市でも要件を改善するよう求めると、「制度の見直しについて、当事者の声に寄り添い検討する」という前向きな答弁がありました。池田市議は、「どんなバックグラウンドの方も住みやすいさいたま市に変えていくべきだ」と話しました。

 

次に、池田市議が市内で大繁殖しているオレンジ色の花「ナガミヒナゲシ」は、毒性がある外来種であるということを広く市民に知らせるべきではないかと質したところ、市も相談件数が増えていることを認め、来年の花の咲く時期にあわせて市のホームページや自治会回覧等で周知することを約束しました。みなさんも、駆除する際にはかぶれないよう手袋などをご使用ください。

2026年6月議会*一般質問 物価高騰支援 3つの対策を求める

一般質問をおこなうたけこし連市議

6月10日、たけこし連市議が6月議会の一般質問にたちました。

 

長引く物価高騰が市民生活を直撃し、生活不安が蔓延するなか、党市議団がさいたま市民に向けて実施したアンケート調査には、市民の切実な声が多数寄せられています。とりわけ、市民の負担軽減に直結する支援策の継続と拡充は、基礎自治体として最優先でとりくむべき喫緊の課題です。

 

たけこし市議は、市民生活の過酷な現状を紹介し、市に対し「物価高騰支援」として3点の具体的な施策の実施をせまりました。

 

第一に、水道基本料金無料期間の延長です。たけこし市議が「さらなる延長等についてどのように考えているか」と質すと、市は「仮に1か月分減額を延長した場合、約7億5000万円の財源が必要となる。水道事業を取り巻く環境は大変きびしく、財政基盤を損なわないかたちで延長をおこなうことは大変むずかしい」と答弁し、市民の生活防衛よりも市の財政事情を優先する冷たい姿勢を示しました。この答弁に対し、たけこし市議はあらためて「水道事業の財政が大変苦しいというが、市民も非常に苦しいのだからぜひ検討していただきたい」と強く求めました。

 

第二に、中学校給食費の暫定的な無償化です。現役世代、とりわけ子育て世代は複合的な支出増に苦しんでおり、たけこし市議は「今年度だけでも暫定的にピンポイントで無償化を検討すべきではないか」と要求しました。しかし市は、単年で給食管理運営費と人件費が約26億円、食材費が約22億円、合わせて約48億円の予算規模になるとして、「すべて一般財源で賄う必要が生じるため、市単独での実施は困難」と回答。「国の動向を注視し、自治体の財政負担に配慮されるよう国に働きかける」と述べるにとどまり、主体的に子育て世帯を救済しようという意思は見られませんでした。

 

第三に、若年層向けの給付型奨学金の拡充です。現在の市の奨学金は要件が非常に狭く、対象となる学生が限られている実態を指摘し、要件緩和と金額拡充を求めました。これに対し市は、「今年度の申請状況を加味しつつ、利用者のニーズ等を研究の上、申請要件や支給金額を含めた制度全般の見直しを検討していく」と前向きな方針を示しました。

 

 

「人権尊重のまちづくり」で踏み込んだ対策を

 

 

続いてたけこし市議は、近年深刻化している「人権尊重のまちづくり」について質問しました。

 

現在、埼玉県南部地域において特定の民族、とりわけクルド人の方々に対する差別的な言動がSNSを中心に激化しています。根拠のないデマや誇張された情報発信を契機に、インターネット上にとどまらず現実社会でも排斥デモなどがおこなわれています。さいたま市内でも、桜区の秋ヶ瀬公園で開催されたクルド人の伝統的な祝祭「ネウロズ」の会場周辺で、中止を求める団体と参加者が衝突するという事案が発生しました。たけこし市議は、「多様な文化を共有し合うはずの平和的な場が、心ない行動で踏みにじられた事実を市として重く受け止めるべきだ」と追及しました。

 

さらに、たけこし市議は先進地である川崎市や相模原市を視察した経験を紹介。川崎市では、最高50万円の罰金をともなう実効性のある条例を制定し、市が専門業者に委託してネット上の差別的言動を主体的にモニタリングし、プロバイダーへの削除要請をおこなっており、87%という極めて高い比率で削除されている実績を紹介しました。これを踏まえ、「本市の人権施策はいまだに理念の域を出ていない。いかなるヘイトスピーチも排外主義も許さないという『反ヘイトスピーチ宣言』を明確に発信すべきではないか」と質しました。

 

これに対し市は、「特定の民族や国籍の人びとを不当に排除・排斥し、危害を加えるとし、著しく見下すような言動は相手の尊厳を傷つけ、決して許されない」と答弁し、「事案が生じた場合には、市長によるメッセージ発出を含め毅然とした対応をおこなう」と明言しました。 また、川崎市のように市主体でネット上の差別的言動を監視するウェブ対策の実施を求めた点については、市は「国においてインターネット上の誹謗中傷等への対応を目的に情報流通プラットフォーム対処法が施行された。その動向を注視し、効果的な手法を検討していく」と答弁するにとどまりました。被害者からの相談を待つだけの受け身の姿勢に対し、本市自身が当事者意識を持ち、包括的かつ実効性の高いヘイトスピーチ対策を早急に構築することが求められています。

 

たけこし市議は他に、ナフサ由来の原料不足にともなう市内経済への影響で市内中小企業への直接支援の対応を求めたほか、本市独自の「子どもの権利条例」制定についても質問しました。

2026年6月議会*一般質問 自転車ユーザーにやさしいまちづくりにむけて

一般質問をおこなう池田めぐみ市議

45人を越える市民が傍聴席を埋める中、6月9日、池田めぐみ市議が6月議会の一般質問に登壇しました。

 

はじめに、道路交通法改正による青切符導入で取締まりが厳しくなったことから自転車に関する課題についてとりあげました。青切符の埼玉県内の交付は、4月223件、5月503件。安全に走行できる自転車道の整備を求めると、「幅員が狭いなど課題を認識しているが、無電柱化整備とあわせ自転車通行環境整備を進めていく」と答弁がありました。また「詳しい自転車ルールが分からない」という声も多いため、大人への「自転車リフレッシュ講習」の充実と、高齢者に限定しないヘルメット購入費助成制度の拡大を求めると、市は「受講率アップにもつながることからインセンティブなどを研究していきたい」との回答でした。

 

また、北浦和駅東口の駅前駐輪場の閉鎖についてもとりあげました。「連日満車状態の駐輪場がなくなるのは困る」という声が多数寄せられ、池田市議は市が危機感をもって整備するよう求めました。これまで、市は、北浦和駅周辺は西口の市営も含め駐輪台数に余裕があるという認識でしたが、今回の質問で、利便性の面で課題があることを認めました。新たな市営駐輪場は、用地確保に多額の費用と合意形成に時間がかかるため、民間への駐輪場整備補助金を周知するほか、池田市議が提案した北浦和ターミナルビル(市の関連施設)の駐輪場について、「施設所有者に対して機能拡充を働きかける」と答弁がありました。

 

 

24時間使えるAEDが131台に

 

 

次に池田市議は、初質問以来求め続けてきた「24時間使えるAED」について質問しました。市が管理する24時間使えるAEDは、2023年には11台でしたが、この3年間で131台に増えたことがわかりました。そして屋外設置後、盗難や故障はなかったことを確認しました。また検証結果を質問すると、中学校正門前に設置されたAEDは、日進中学校の生徒が近隣ショッピングモールで使い、女性のいのちを救ったほか、近隣住民の方が、学校正門のAEDを自宅で使用した事例もあり、地域の方に認知されていることが明らかになりました。

 

まだ実現していない小学校正門への設置は、関係部局と連携し研究していくという前向きな答弁があり、引き続き、市議団では、いのちを守る環境整備を求めます。

 

 

電動階段昇降椅子の設置を求める

 

 

中学生の家族から「足をけがした時、階段の上り下りができず、教室に行けなくて困った」と、学校へのエレベーター設置の要望がありました。池田市議が現状を質問すると、学校のエレベーターや階段への取り付けタイプの昇降機は、小学校で105校中50校、中学校58校中28校、特別支援学校2校、高校3校、中等教育学校1校に設置されていることがわかりました。突発的なケガなどは保護者と面談で対応を決定するという回答がありました。池田市議がベルトコンベアで階段を昇降できる「電動階段昇降椅子」を提案すると、教育委員会で2台導入したことがわかりました。価格は16万円台からあり、短期間で導入が可能なため、今後の台数拡大を要望すると、教育委員会は、「即時対応の手段となること、持ち運びが可能で他校でも使用ができることから、有用性がある」と回答しました。今後はエレベーターが設置できない公民館や、災害時の市立病院、そして車いすの方が利用できない議会の傍聴席など、困っている人がひとりでも減るように導入を要望していきます。

 

 

市民会館跡地は市民の声を聞いて

 

 

現在、市民会館うらわ跡地は更地になっていますが、来年、国際芸術祭での活用は発表されているものの、その後どうなるのかとの声が多く寄せられています。池田市議が、周辺を訪問しながらどんな利用を希望するか調査したところ「第1位公園、第2位文化施設、第3位区役所、第4位スポーツ施設、第5位集会所」という結果でした。「騒音や揺れが大変だったため、高層の建物を建ててほしくない」という声があり、池田市議が近隣住民の声を聞くべきと求めると、市は「近隣の現庁舎地の利活用」と合わせて、市民ワークショップやオープンハウスやまちづくりカフェなどを通じて、市民の声を聞いていくと回答しました。

そのほか、学校施設のリフレッシュ工事の実施予定校が、10年間で物価高騰や給食センターの配食数を理由に、94校から18校に激減している問題もとりあげました。

池田市議は、「今回の質問は、市民アンケートや地域訪問で直接寄せられた市民の声をもとに質問を組み立てた。これからも地域の声をまっすぐ届けていきたい」と話しました。

ページトップへ