議会報告

学校の危険なブロック塀 撤去・改修に補正予算

撤去対象のブロック塀がある小学校を視察する松村としお市議。 塀には「注意 地震のときは、このブロック塀からはなれてください」との市教育委員会の張り紙があります。

 9 月12 日におこなわれた9 月議会の本会議で、小中学校の安全性に問題があるブロック塀等を撤去・改修するための補正予算がほかの議案に先駆けて審議され、全会一致で可決されました。

 

 大阪北部地震で学校のブロック塀が倒れ、下敷きになった子どもが亡くなる痛ましい事件があったことから、全国的に調査と対策が進められてきました。さいたま市でも調査がおこなわれ、建築基準法で高さ(2.2m 以下)・厚さ(15cm 以上)・控壁(壁の支え)の基準に合わないブロック塀や、サッカー用シュート板について撤去・改修するため約2 億3000 万円が見込まれています。

 

 党市議団は6 月に早急に学校ブロック塀の調査・対策を取ることと、通学路など私有地のブロック塀についても撤去・改修の補助制度を創設するよう求めていました。学校ブロック塀については党の提案がさっそく実りました。

 

 また私有地のブロック塀対策について、松村としお市議が9 月12 日の一般質問で横浜市などがすでに自治体独自の補助制度を議会に提案していることも紹介しながら、さいたま市独自の補助制度をつくるよう求めました。市は、国の動向や他市の事例をふまえ「制度の創設に向けた検討をおこなう」と表明しました。早期の実現に向け、引き続きとりくみます。

 

ブロック塀撤去が必要な学校数

■小学校 27 校 ■中学校 12 校

※以下に違反しているもの

建築基準法施行令(第62 条の8)抜粋

①高さは2.2 m以下

②壁の厚さは15 ㎝(高さ2 m以下は10 ㎝)以上

③長さ3.4 m以下ごとに、一定の基準で控壁を設けること

9月議会*一般質問 すべての子どものための教育環境整備を

一般質問をおこなう松村としお市議

 9 月12 日、9 月議会本会議で、党市議団から松村としお市議が一般質問にたちました。

 

教員を増やして少人数学級実現を

松村 本市では臨時的任用(臨任)教員の割合が全体で1 割以上、特別支援学級では4 割にもなっている。正規教員の割合を増やすとともに、臨任教員の経験を評価した採用に改善することを求める。

 

副教育長 採用計画を見直し、本採用を増やして臨任教員の割合減少にとりくんでいる。臨任教員は特別選考(一次試験を論文に替える)で採用試験をおこなっている。

 

松村 本市は政令市で教員あたりの子どもの人数がもっとも多く、教員の負担になっている。本市独自で35 人学級を段階的に広げることが必要。当面小学3 年と中学3年で実施すべき。

 

副教育長 小学3 年生以上の少人数学級実施は国の責任で実施できるよう要望を続ける。

 

松村 国で少人数学級を広げる見通しは。

 

副教育長 明確なことは聞き及んでいない。

 

松村 国がやる見通しがないと認識しているのであればさいたま市独自でやるべき。

 

教育の機会均等に反する費用負担は問題

松村 来年4 月開校の大宮国際中等教育学校(大宮西高を廃校にして中高一貫校として開学)の費用が4 年生までの校外行事で計76 万円かかる。国際バカロレアの教育課程は教科書代は不明、テスト料等が10 万円かかるという。保護者負担が高額。親の経済力で受けられる教育内容に差が出るのは教育の機会均等に照らして問題だ。

 

市教委 費用負担が他の市立中や公立高校に比べ比較的大きい。今後はできる限り費用削減に努めたい。

 

松村 親の経済力で受けられる教育に差が出ることは認めるか。

 

市教委 中等教育学校は新たな学校種。国際的に活躍できる生徒の育成をする。費用の削減に努めたい。

 

松村 指摘を否定できない。公教育の在り方として問題だ。転換を求める。

 

グループホーム支援の運営補助実現へ

松村 障害者グループホームが足りていない。高齢になって障害をもつ子どもの世話ができないと悲痛な声が寄せられている。川崎市と名古屋市では市独自に整備・運営で補助をしてグループホーム整備を進めている。さいたま市でもやるべき。

 

 川崎市や名古屋市の補助は把握している。グループホームの報酬が改定されたが不十分との声を聞いている。まずは、運営面における市単独補助を検討したい。

 

松村 市はグループホームを増やす計画を持っているのだから、整備面でも補助をすべきだ。

 

 まずは運営に対する補助から検討したい。

 

≪川崎市のグループホーム補助・加算≫

*運営費補助・加算

世話人体制確保、開所1 年目に支給する初期加算、夜間人員体制確保の加算、家賃助成、重度障害加算など8 項目

*整備補助

新築は上限2000 万円、改修は上限800 万円

 

 松村市議は「施設を増やすには整備補助が絶対に必要だ」と重ねて求めました。

 

教育センター跡地の解体はていねいに

 緑区三室の県教育センター跡地は長く放置されてきましたが、住民の要望や松村市議の質問で防災公園に向けて動き出し、県も建物の解体準備を進めています。

 

松村 解体は県の事業だが、アスベストや騒音・振動、生息動物の対策、住民へのていねいな説明、引渡し前の土壌汚染の確認などが必要と考えるがどうか。

 

 指摘されたことは本市から埼玉県に申し入れをする。土地の引き渡しに際しては事前調査の徹底と、不明なアスベスト片等が発見された場合は埼玉県に誠実な対応をするよう働きかける。

 

 他に松村市議は学童保育への支援拡充を求めました。障害児の個別相談に乗る巡回相談について事業継続の不安が現場から寄せられていることから継続と体制充実を求めたところ、市は事業継続を初めて表明しました。

9月議会*代表質問 市政の役割は 市民の命とくらしを守ること

代表質問をおこなう山崎あきら市議

 9 月11 日、9 月議会本会議で、党市議団から山崎あきら市議が代表質問に立ちました。

 

市民の声を生かした予算編成を

山崎 党市議団がとりくんだ、くらしや市民要求に関わるアンケート調査に寄せられた回答は約2200 通。ここ数年でくらしが「悪くなった」が60%で、そのいちばんの要因は「税金、保険料が増えた」。続いて「年金や収入が減った」「公共料金が上がった」などとなっている。

 「市民会館おおみや」「市民会館うらわ」の移転のような、大規模開発事業を進めていけば、将来の財政運営にも深刻な影響を与えかねず、「住民の福祉の増進」がますます後景に追いやられる。市民のくらしについて市長の認識は。来年度予算編成にあたり、市民要望をどう反映させていくのか。

 

市長 国民保険税や介護保険料の引き上げ、物価上昇が市民生活に対して一定の影響を与えていると認識している。一方で、積極的な投資をして持続可能な成長を導き出していく。

 

山崎 「市に力を入れてほしい施策」でいちばん多かったのが「税金や公共料金の引き下げ」。毎年50 億円以上の純利益を生み出し、他市よりも高い水道料金の引き下げを検討すべきではないか。

 

 今後老朽施設の更新・改良、耐震化対策などの多額の費用が見込まれる。現行水道料金を維持していく。

 

山崎 市内の地域経済についての現況認識と、市民の生活と地域経済を破壊する消費税10%増税に対する市長の見解は。

 

副市長 小売業・飲食店の景況は厳しいが、全体としてゆるやかに上昇していく見通し。消費税は財源の偏在性が少なく、特定の方に負担が集中せず、税収が安定していることから、社会保障費の増加に対処し、国・地方の財政健全化に極めて重要な財源であると認識している。

 

核兵器禁止条約に対する 市長の見解は

山崎 平和首長会議に参加する市長として、昨年7 月、国連で採択された核兵器禁止条約への署名、批准に対する見解は。

 

市長 わが国は批准していないが、「核廃絶」のゴールは日本政府も共有していると認識。平和首長会議加盟都市と連携して、核兵器の問題を市民に伝え、核廃絶の機運醸成を図っていく。

 

酷暑から命を守るとりくみを

山崎 記録的な猛暑となった今年の夏、救急搬送者は全国的にも急増し、過去最高。本市も、熱中症による搬送者数は、昨年比で2 倍から3 倍近くに上がっている。気象庁も、「命に危険が及ぶレベルで災害」と、盛んにエアコンの利用を呼びかけていた。

 党市議団は過日、高齢者や障害者世帯などエアコンのない世帯に対し、エアコン設置に関わる補助制度の創設などを求める要望書を市長に提出した。東京都荒川区ではこの夏、65 歳以上のみの世帯や身体・精神障害者もしくは要介護4 以上の方がいる世帯、就学前の子どものいる世帯を対象に、エアコン設置費など5 万円を限度に経費の一部補助制度を実施した。本市も必要と考えるが、見解を。

 

副市長 荒川区の補助制度については情報を得ている。本市では、市社会福祉協議会の緊急生活資金貸付制度および県社会福祉協議会の生活資金貸付制度で、高齢・低所得世帯に費用の貸し付けを行っている。市単独の新しい制度は検討していない。

 

 その他に山崎市議は債権回収のあり方について、市民から寄せられた債権回収に関わる市職員の暴言や高圧的な態度に対する苦情を例示し、改善を求めました。市は「暴言・恫喝と受け止められないよう努めている。職員の説明や接遇は研修や指導をしている」と答弁しました。

9 月議会*議案質疑 重度心身障害者の医療費支給 所得制限を導入するな

議案質疑をおこなう戸島よし子市議

 9 月6 日、9 月議会の本会議で、議案に対する質疑がおこなわれ、党市議団を代表して戸島よし子市議が質疑に立ちました。はじめに、重度心身障害者の医療費支給に関する条例改正について質問しました。

 

戸島 この条例改正は、重度の心身障害者医療費支給に所得制限を導入するもの。2015 年度にも大きな見直しがおこなわれた。見直しの内容と対象外人数とその影響額、現在の支給対象者数は。

 

 2015 年度では、心身障害者となった年齢が65 歳以上の方を対象外とした。入院時の食事費の2 分の1 の補助を廃止。対象外人数は8897 人で影響額は約4 億円。17 年度末の支給対象者数は、2 万2934人。

 

戸島 今回導入する所得制限で対象外となる人数、影響額は。

 

 新規で登録をされるのは年間50 人程度で、影響額は360 万円。現在、受給資格登録者で、2022 年10 月以降に対象外となる人は700 人程度。影響額は年間約9000 万円。

 

 2 度の制度改悪で障害者への負担増が約5億円にもなることが明らかになりました。

 

戸島 経過的措置の設定理由と内容は。

 

 対象外人数が県内全体の2%に対し、本市は3.6%と県より多いこと、また、同等の所得・障害区分であっても制度の登録時期に応じて所得制限の有無に差が生じるため。市独自に、2022 年度10 月まで2分の1 の額を助成する。

 

戸島 対象者への周知はどうするのか。

 

 市報、ホームページで広く周知するとともに、登録者のすべての方に個別に周知していく。

 

 戸島市議は医療費支給は重度の心身障害者の方にとって命綱であることを指摘し、「県が廃止しても、市が独自に継続した経験がある。市として独自に継続すべき」と主張しましたが、市はあくまで医療費負担の可能な方には負担を求めることを答弁しました。

 

基準緩和は保育の質の確保に逆行

 小規模保育事業所は、市内に122 カ所あり、利用児童は1942 人です。事業所内保育事業所は9 カ所、65 人の児童が利用しています。今回の基準緩和は、これらの事業所において、保育士の病休などでの代替保育の提供を小規模事業者同士でできるようにすることと、食事を外部業者から搬入できるようにするものです。

 

戸島 代替保育について、「一定の要件を満たすとき」とはなにか。

 

 お互いの間での役割分担及び責任の所在が明確化されていること。本来の業務の遂行に支障が生じないようにすること。

 

戸島 保育所の食事はアレルギー対応など個別の対応が求められる。なぜ外部搬入を認めるのか。

 

 事故の有無、アレルギーへの配慮、衛生面、栄養面等、調理業務を適切に遂行できる事業者を確認して認める。

9 月議会 心身障害者医療費支給に所得制限を市長が提案

 9 月議会が、9 月5 日からはじまりました。昨年(2017 年)度決算の認定議案のほか、会議施設や子育て支援にかかわる議案も提案されています。

 とくに大きな問題となるのは、重度心身障害者の医療費支給に所得制限の導入を狙っていることです。埼玉県が所得制限を導入することに合わせて、さいたま市も実施しようとしています。埼玉県は、これまでも障害者や高齢者などの医療費に所得制限や年齢制限で対象者の削減をおこなってきました。重度の障害者まで所得制限をするのか、市の姿勢が問われます。市独自で所得制限をしないで制度を守ることはできます。審議を通じて市に

対応を求めていきます。

 小中学校の建築基準法に適合していないブロック塀の撤去と仮設のフェンス設置のための補正予算が緊急に出されました。党市議団として、6 月に大阪北部地震による被害を受けて、学校ブロック塀の安全対策を市に求めていたことが力になりました。

決算は63 億円の黒字 基金は約699 億円

 2017 年度決算では、全会計で約8573 億円の収入、約63 億円の黒字となり、さいたま市誕生以来最大の決算規模でした。また貯金ともいえる基金は約699 億円で前年から約9 億円増えました。なお水道会計の純利益は約58 億円でした。厳しい市民のくらしのもとで集められた税金が、市民のために使われたか、決算特別委員会の審議を通じて厳しくチェックします。

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