議会報告

2024年12月議会まちづくり委員会*議案外質問 「南浦和駅入口」交差点の安全確保を

議案外質問をおこなう金子あきよ市議

金子あきよ市議は産業道路「南浦和駅入口」交差点の改良について質問しました。

 

この交差点は、駅からの南大通りと産業道路のT字路で右左折の自動車と歩行者が交錯し、最近も交通事故が発生しています。これまで金子市議は住民とともに要望、ガードレールの強化などの改善を実現してきました。ここは大谷口・太田窪土地区画整理事業地と接しており、都市計画道路の始点となっていますが、この計画がほとんど進んでおらず、事業地内の空き地には駐車場が次々とつくられ、車両が交差点の横断歩道上から出入りする極めて危険な状況となっています。金子市議はこの状況に対する市の認識を質し、対策を講じることを求めました。

まちづくり推進部長は「非常に危険であると認識している。まだ、事業の途中ではあるが、歩行者の安全性が図れるように、交通管理者並びに道路管理者と協議、調整を進めていく」と答弁。さらに具体的な安全対策として、横断歩道の位置を移設、路面標示、ポストコーンで侵入してくる車を歩行者と分離した動線に誘導することが考えられる、としたうえで、都市計画道路(太田窪明花線)の区画整理地区内側について、将来的に歩道が整備される際には、交差点形状に応じた適切な位置に横断歩道を設置することに言及しました。

金子市議は提案された当面の対策を急ぐとともに、土地区画整理事業について、武蔵野線沿いの道路擁壁に関するJRとの協議と要望をしっかりおこなって事業を進めることを強く求めました。

2024年12月議会保健福祉委員会*議案外質問 人も動物もくらしやすい市に

議案外質問をおこなう久保みき市議

久保みき市議は、動物愛護行政についてと市の障がい者の合理的配慮提供事業について質問しました。

動物愛護については、なかなか解決しない外で暮らす猫の問題について取り上げました。猫はとても繁殖力の強い動物です。そのため不妊手術を受けさせないままでいると、爆発的に増えてしまいます。猫が増えることによるトラブルは絶えず、社会問題のひとつとなっています。

解決策として、TNR活動(手術して元の場所に戻す)があります。さいたま市でも、飼い主のいない猫の手術に助成金を出していますが、自己負担が発生するため、なかなか解決に至っていません。「どうぶつ基金」に市が登録をすれば、市民に手術の無料チケットを配布することができます。現に志木市、朝霞市など県内でも多くの市が無料チケットを配布しています。さいたま市は動物愛護ふれあいセンターがどうぶつ基金に登録をしていますが、多頭飼い崩壊の家庭などの解決に使用するのみで、市民のTNR活動への無料チケット配布はおこなっていません。久保市議は配布の必要性を強く訴え、市も前向きに検討すると答弁しました。

障がい者の合理的配慮提供事業については、市内の店舗等にスロープや点字メニューがあるのが当たり前になるように、設置費用の全額補助等を求めました。

2024年12月議会文教委員会*議案外質問 教育現場におけるAI活用の実態は

議案外質問をおこなうたけこし連市議

たけこし連市議は教育現場におけるAI活用について質問しました。

はじめに、教育現場でのAIを活用した授業の現状について確認。市教育委員会(以下、市教委)は、市内の教育現場において、文部科学省のガイドラインに基づき、授業におけるAI利用の一律禁止や義務付けはしていないとしながら、300名の教員がAIを利用し、そのうち216名が児童生徒に使用させた実績があることが明らかになりました。さらに、授業における具体的な活用事例についての質問に、市教委はAIのしくみや性質を学ぶための教材としての活用や、児童生徒の文章推敲への使用例を挙げました。

たけこし市議は、子どものAI活用については慎重であるべきとの立場を表明し、子どもたちがAI活用をしていくなかで、AI依存による読解力や論理的思考力への影響、プライバシーやデータ利用の問題、発達への影響などを指摘し、認識を質しました。これに対し市教委も、AIの性質やメリット・デメリットに関する学びが不足した状態での使用は危険であり、知識や技能、思考力や判断力の育成を阻害する可能性があるとの認識を示し、今後はAIリテラシーを中心とした情報活用能力を育む教育を充実させていく方針が示されました。

たけこし市議は「AIは情報を読み取ることはできても、子どもたちの心を酌み取ることはできない。まずは教員をはじめとする大人がAIリテラシーを身につけ、そのうえで子どもたちへの適切な指導方法を確立していく必要がある」と話しました。

2024年12月議会市民生活委員会*議案外質問 市内でPFAS検出 原因究明に全力を

議案外質問をおこなうとばめぐみ市議

とばめぐみ市議はPFAS(*) について質問しました。

 

8月に市内の河川(南区柳橋地点)から初めて国の暫定指針値(50ナノグラム/1リットル)をはるかに超えるPFOSとPFOAが検出されました。さらに上流まで追加調査したところ浦和区上木崎で暫定指針値の240倍1万2000ナノグラムであったことが報道されました。その後の調査で上木崎2丁目の事業所敷地内の湧水(地下水)が発生源であることはわかりましたが、湧水の汚染原因は不明。この地域は昨年12月三菱マテリアルの地下に埋められた放射性廃棄物の漏出が発覚したばかり。とば市議は、三菱マテリアルも含めて、付近の事業所等で今までPFOSやPFOAを研究、製造、使用または保管等がなかったか確認すること、原因の究明に全力をあげることと、土壌の検査もおこなうべきではないかと求めました。環境共生部長は「天王川雨水幹線の上流区域周辺で原因の可能性が考えられる事業所を対象に確認作業を進めていく予定」と答弁しました。

また、とば市議は、今年2月から施行された「再生資源物の屋外保管に関する条例」の運用について質しました。再生資源物保管所や資材置場はもともと林野であったところが多く、本市の林野面積の激減につながっていることを示し、川口市の資材置場の設置等の規制に関する条例も紹介しながら、地主の代替わりや相続などでこれ以上林野や農地を減らしていくことへの歯止めとなるようなとりくみも環境局として検討することを求めました。

 

(*)有機フッ素化合物PFASのうち、発がん性など健康に影響を及ぼすおそれがあるPFOSとPFOAは、2021年から国が定める環境基本法の水質に関する要監視項目に指定されている。

2024年12月議会総合政策委員会*議案外質問 猛暑・資材高騰から農家を守る支援求める

議案外質問をおこなう松村としお市議

松村としお市議は農家が猛暑や資材価格高騰で厳しい状況にあることをふまえ、さいたま市の支援を強化するよう求めました。

今年の夏も猛暑でしたが、「農作業も命がけ」という声が寄せられるほどでした。作物の生育にも影響し、営農にも影響が出ているもとで猛暑対策への費用面も含めた支援を求めました。
農業政策部長は「今年6月から8月の平均気温が観測史上もっとも高かったこともあり、米が白く濁ったり、梨が日焼けした。野菜も苗の生育不良・品質低下がおき、収量減少で農業経営に大きな影響を与えた」と認識を示しました。支援として「施設整備に使える補助金を活用してハウス栽培での遮光ネットや細霧冷房・ヒートポンプの設置等を推進している」ととりくみを紹介。また「見沼グリーンセンターで高温耐性品種の試験をしてさいたま市にあった品種の情報発信を検討している」と答弁しました。松村市議は資材と物価の高騰に対する支援も強く要望しました。

 

農業政策部長は「資材価格の高騰が4年前から約1.2倍となり高止まりが続いている状況。全体としてはコストの上昇に価格が追いついてなく、農家の経営を圧迫している」との認識を示しました。こうしたなかで今年度から環境負荷を低減する資材購入への支援をはじめ、11月末までに33件の申請があったことなどのとりくみを紹介しました。

松村市議は「今ある支援策は農家のみなさんに伝えつつ、猛暑対策も資材価格高騰対策もさらなる支援策を」と来年度に向けて具体化するよう求めました。

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