政策と活動

2020年10月

支援員の処遇改善と 保護者の負担軽減を両輪で

学童市連協のみなさんと懇談する(右から)松村としお、とばめぐみの両市議

さいたま市学童保育連絡協議会と懇談

 10 月26 日、さいたま市学童保育連絡協議会のみなさんと党市議団が懇談し、松村としお、とばめぐみの両市議が出席しました。

 放課後児童クラブ・学童保育で働く支援員の処遇改善は喫緊の課題です。国は「常勤職員」を配置している学童に対して1 クラブ315 万円の処遇改善費を予算化(負担割合は国3 分の1、県3 分の1、市3 分の1)しています。しかし市が示した予算は1 クラブ平均でたったの35 万円でした(国・県・市あわせて総額7619 万円)。国がつけた予算の10 分の1 しか使っておらず、国の予算の満額活用が求められます。

 また、認可保育所では3 ~ 5 歳児の保育料が無償化となり、第2 子・第3 子の保育料の負担軽減や免除の制度がありますが、学童ではクラブごとに保育料が違い、市としての保育料の負担軽減策は不十分です。さらに保育士や介護士には月3 ~ 7 万円の処遇改善や家賃支援、就職支度金がありますが、学童支援員にはまったく保障されていません。ほかにも「障害児のための巡回支援をおこなう職員が全市で2 名しかおらず、予算もまったく足りていない」など切実な要望が話されました。

 とば市議は、「本市の学童保育は職員配置条例の基準は全国でいちばん高いにもかかわらず、委託金の水準が国基準に届かないという大きな矛盾がある。支援員の処遇改善と保護者の負担軽減を両輪でとりくむよう求めていく」と話しました。

コロナ禍で浮かび上がった課題 1人ひとりの子どもを大切にする市政へ

 10 月18 日に浦和区で「みんなのさいたま市をつくる会」によるコロナ禍でのさいたま市の子育て・教育を考える「子育て・教育シンポジウム」が開かれ、松村としお、とばめぐみ両市議が参加しました。

 基調報告をした白鳥勲さん(彩の国子ども・若者支援ネットワーク代表理事)は、埼玉県のアスポート事業で貧困家庭の子どもの学習支援にとりくんでいます。白鳥さんは学校休校で「給食がなくなって1 日2 食以下の子どもが38% になった」「宿題が多く出されたが、放っておけば学力格差がひらく状態」と孤立した家庭への支援の大切さがあらためて浮き彫りになったことを報告しつつ、「一人ひとりの子どもと対話することと、学校ではなにより少人数学級で一人ひとりを大切にすることが大事だ」と強調しました。

 

 会場からは「自粛期間に子どもが減ったことでゆったりとした保育や保育士の休憩時間の確保、発達に配慮が必要な子どもへていねいな対応ができた」(保育士)、「子どもの気持ちの安定がないと学習に向かえない。行政は10 万人拍手や民間英語試験ではなく、学校をもっとおおらかで楽しいところにする努力を」(教員)、など現場の声が出されました。

 

 参加した松村市議は「保育でも教育でもコロナ禍を通じて抱えている課題が浮き彫りになった。規制緩和や民間任せの新自由主義的な行政から転換するよう議会で求めていく」と話しました。

金子あきよが現場を歩く! 性暴力被害の声を聴く

フラワーデモで被害者の声を聴く(2019年12月・浦和駅前にて)

 私は、10 月17 日、東京都世田谷区のアーニホールでおこなわれた「性を語る会」主催のシンポジウムに参加しました。「フラワーデモ」を呼びかけてきた北原みのりさん、性暴力被害にあった障害者への支援に取り組む弁護士の杉浦ひとみさんが講演。その後、ディスカッションが行われました。

 昨年3 月、性暴力被害に関する裁判で無罪判決が相次いだことに抗議するため「フラワーデモ」に取り組むようになった北原さんは、「被害者が声を上げるためにはその声に耳を傾け、あなたの言うことを信じる、とのメッセージ『#With You』 が必要でした」と語りました。その点で、自民党の杉田水脈衆院議員の「女性はいくらでも嘘をつく」発言はこうした女性たちの勇気をおとしめるものだ、と批判しました。

 杉浦さんは、障害者が「被害にあいやすい」「被害を証明しにくい」「被害が重篤化しやすい」といった傾向があることを指摘し、とくに障害者の特性をよく知る福祉施設の職員、障害児学校の教員などが加害者になっているのは許しがたい、被害者救済のための刑法改正などが課題となる、と提起しました。

 

 ディスカッションでは、私たち自身も含め性暴力についての社会の認識、行政のとりくみもまだまだ遅れているということに気づかされました。さいたま市では犯罪被害者支援条例が制定される契機でもありますから、議会の場で、必要な支援を行政に対して求めていきます。

2021年予算要望(第2次分)を市長に提出しました

2021年度予算要望(第2次)を提出する党市議団

本日、日本共産党さいたま市議団は、2021 年度の市政運営及び予算編成に対する要望書(第2次分)を提出しました。※第1次分は9月30日に提出。

 

■各区からさいたま市への要望

西区/北区/大宮区/見沼区/中央区/桜区/浦和区/南区/緑区/岩槻区

■国・県への要望

【3】地域産業を振興し、中小商工業者の営業を守る施策の充実
【4】農業と地場産業の振興
【5】安全・良質・安価な水道の供給
【6】勤労者福祉と雇用対策の充実
【7】若者への支援
【8】消費者行政の充実
【9】「さいたま市平和都市宣言」をいかした平和行政の推進
【10】地方自治権を拡充し、清潔・公正・市民に開かれた市政へ
【11】憲法と「子どもの権利条約」を生かした教育の推進
【13】ジェンダー平等の実現と個人の尊厳を守る
【14】住民福祉の向上のために
【15】市民のいのちと健康を守る医療制度の充実
【17】緑と自然環境を守り、安心・安全なさいたま市へ

 

要望書全文は、こちらです。

建設労働者が働き続けられるように 埼玉土建が公共工事を視察

懇談に同席するとばめぐみ市議(手前右)

 10 月14 日、埼玉土建さいたま北支部による公共工事現場視察にとばめぐみ市議が参加しました。視察先は西部図書館(北区)の中規模修繕工事で工期は2021 年3 月末までです。この現場には3 社で延べ2000 人の建設労働者が出入りします。同支部は、契約書面の有無、建設業退職金共済制度(=建退共※①)の標識の掲示、下請契約は何次までか、コロナ対策や労災防止の重点的なとりくみなどを聞きとりました。

 懇談では、現場の方から「公共事業の契約は4 週8 休だが、工期に間に合わず実際は4 週4 ~ 6 休しかとれない」という実態が出されました。参加者は「建設職人が働き続けられるよう休暇の保障と、建設キャリアアップシステム(※②)や建退共の周知徹底を」と要望し、あわせて現場の実態を具体的に調べるための職人・業者向けアンケートを依頼しました。とば市議は「せめて公共工事では4 週8 休が保障できる工期で契約すべき」と話しました。

 

①建設業で働く人達のための退職金制度
② 技能者の資格、社保加入状況、就業履歴等を業界内で蓄積するしくみ

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