政策と活動

南区

浦和大里小学校 室内プール利用開始

多くの市民や子どもたちに惜しまれながら、義務教育学校「武蔵浦和学園」建設計画のために解体されてしまった沼影市民プール。「1日も早く代替プールを!」と声が上がりました。この声に押されて市は、浦和大里小学校のプールを通年利用できる室内温水プールにして、教育活動で使わない日は市民に開放する計画を提案。この計画に沿って、浦和大里小学校のプールが改修され、8月1日から市民開放が始まりました。利用料金はこれまでと同額です。プールの底面は電動で深さを変えられる仕様。冬場の暖房や採暖室など、通年利用ができるよう設備がつくられています。施設は新しいですが、更衣室のロッカーやプールで使用する浮具などは沼影市民プールで使っていたものです。

 

今後、こうした学校プールの室内温水化と市民開放は拡大されていく方向です。プールの内覧会に参加した金子市議は「今後出てくる課題については利用者や子どもたちの声を聞いて改善していくことが大切だ」と話しました。

2度目の入札不調 義務教育学校「武蔵浦和学園」

義務教育学校「武蔵浦和学園」(南区)の建設事業が、今年2月に続いて5月の入札も不調となりました。そのため、当初計画されていた2028年4月の開校が見込めない状況です。教育委員会は7月13、14日に保護者・地域住民に対する説明会を開き、今後、事業者に対する聞き取りをおこない、設計金額・工期や発注方法について検討、工事発注に向けた対応策が整いしだい、議会へ予算関係議案を提出すると説明しています。現時点では約220億円とされている総事業費が、大幅に上積みされることが予想されます。

 

この入札不調の事態を受けて、6月議会に、義務教育学校計画を見直し校舎併設型の小学校中学校を建設することを求める請願が地域住民から提出され、党市議団は紹介議員となって採択を求めました。請願は不採択となりましたが、このまま建設が大幅に遅れれば、当該地域の学校の過密状態と教室不足が放置されることになってしまいます。住民団体とともに運動を進めてきた金子あきよ市議は「子どもたちの最善の利益を守るためにも、あくまで計画の見直しを求めていきたい」と話しました。

原山市民プール存続求める署名 1万2000人超える

「原山市民プールの存続を求める会」はプールの存続を求める署名を追加提出し、累計で1万2341筆となりました。署名提出には松村としお市議が立ちあいました。

 

同会が署名を集めるなかで「プール廃止方針を知らない」「なぜ廃止するのか聞かれた」と廃止方針が市民に伝わっていないことや、「沼影市民プールがなくなったから原山に来た」「原山もなくなったら行くところがなくなる」という声が寄せられたとの発言がありました。また「清水市長は直接声を聞いてほしい」との要望が強く出されました。

 

4月に同会が提出した質問状に対する都市局の回答もありました。おもにプールを利用している子どもの意見を「こどもパブリックコメント」で聞くよう求めたのに対し、「こどもの意見を取り入れるうえで、有効な手法の一つ」として今後研究していく旨を回答しました。また利用料金値上げで「社会的弱者を排除する公共施設では公共の理念を崩壊させてしまう」との指摘に対し「利用料金については民間事業者と協議し、施設の魅力度を勘案しながら検討」と値上げ前提の回答がされました。

ストップ!義務教育学校「武蔵浦和学園」市民フォーラム開く

会場いっぱいの参加者

8月24日「武蔵浦和学園義務教育学校を考える連絡会」などがつくる実行委員会が主催して、義務教育学校の問題点について学び交流することを目的に「市民フォーラム」が埼玉会館で開かれました。

 

和光大学教授の山本由美さんは、さいたま市が本来必要なはずの地域の合意形成を「新設統合だから必要ない」として計画を推進していることを批判、また計画されているユニット制や4年生までの校舎と5−9年生の校舎が分けられることについて、教育的効果についての検証が不十分だと指摘しました。

 

つくば市議会議員の山中まゆみさんは、つくば市の大規模義務教育学校の深刻な実態を語り、そのなかで不登校児童生徒数が急増している、と告発しました。

 

フロアーから学校の先生や保護者などが、当該の学校でも、教員や保護者、子どもたちに十分な情報が知らされていない、当事者の声を中心に運動を進めたい、と発言しました。

 

参加した金子あきよ市議は、6月議会での一般質問で、現時点での義務教育学校開校時の想定人数が、当初の予定から600人も少ない3082人だと明らかにしたことについて発言。「今後の議会でもさらに義務教育学校の問題点を明らかにしていきたい」と表明しました。

 

沼影公園の都市計画変更を決定 都市計画審議会

3月26日、さいたま市都市計画審議会がおこなわれ、七里駅北側地区、中央区役所周辺東地区、大門上・下野田地区に関わる、都市計画用途地域や高度地区の変更など4議案、沼影公園の都市計画公園の変更についての議案が審議されました。このうち沼影公園の都市計画公園の変更は、義務教育学校武蔵浦和学園の建設用地として沼影市民プールを廃止するためのもので、多くの住民から反対の声が上がっていました。審議会にはこの計画に反対する「沼影市民プールの存続を求める会」「義務教育学校武蔵浦和学園を考える連絡会」のみなさんが多数傍聴に詰めかけました。

 

沼影公園廃止と義務教育学校建設が「公益上特別の必要がある場合」に該当するか、また代替となる公園の確保についての執行部のとりくみ状況などが議論されました。都市計画法上の近隣公園は容易に廃止することは許されない、現状と同規模の公園用地を廃止までに確保するべきだったのにそれができていないとの指摘があり、市民公募の委員からは「代替地も決まっていないのに学校建設のスケジュールありきで急ぐのは拙速」と反対意見が示されました。しかし、学校の整備は市にとって重要な課題であるとの意見も出され、最終的には賛成多数で公園廃止の執行部提案が承認されました。

 

事前に都市計画法に基づく縦覧に、175人からの意見書提出があり、そのうち143通が反対でした。また、弁護士11名の連名で反対の意見書が提出されたことにも、この計画の理不尽さが表されています。代替公園整備のなかで住民に計画を十分に説明し、要望を反映するよう求める付帯意見もつけられました。

 

審議会を傍聴した金子あきよ市議は「今後、プールの解体工事はおこなわれるが、義務教育学校の内容の問題点を明らかにして、子どもたちの教育のために計画を撤回することをあくまで求めたい」と話しました。

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