政策と活動

統一協会問題 市長と自民市議の主張に食い違い 党市議団が声明を発表

市長公室秘書課の職員から話を聞く(左から)とりうみ、金子、たけこしの各市議

 9月議会の代表質問(たけこし連市議)で明らかになった、統一協会系イベント「ピースロード埼玉」の実行委員会のなかに県議・市議9名が記載されていた問題に関連して、中島隆一市議(さいたま市議会自由民主党議員団)が10月19日と21日に記者会見を行いました。党市議団はこの会見を受けて、市の言い分と中島市議の言い分に矛盾点があるとして、10月26日に、次のとおり緊急声明を発表しました。

 

 また、この声明をマスコミ各社に送付した結果、10月27日に行われた清水市長の定例記者会見では、緊急声明に記載されている「市として黒塗り議員全員に連絡をしたか」などの質疑が出され、市長は「(中島)議員がどんな発言をしたか知らないが、市として電話で連絡をしたことを確認した」と発言しました。その後、あらためて党市議団として市長公室秘書課からこの件についての経緯を聞きとり、党市議団の代表質問との矛盾について整理しました。

 

 党市議団として、引き続きこの問題を追及していきます。みなさんのご意見をお寄せください。

 

***以下、声明全文~

 

議員と統一協会との癒着に関する緊急声明

 

 2022年9月議会において日本共産党市議団は代表質問(竹腰連議員)によって、統一協会とさいたま市や市議会議員の癒着の深刻さを明らかにした。

 これを受けて党市議団は、各会派に自ら調査をし、結果を公表することを阪本克己議長から各会派に要請するよう2度にわたって申し入れを行ってきた。

 こうした経過の中で、10月19日及び21日、同会派の中島隆一議員が統一協会との関連を認める記者会見を行った。これら一連の問題に関連し、ここに日本共産党さいたま市議団としての緊急声明を発表する。

 

(1)黒塗り文書をめぐる市の対応について

①黒塗りにした理由

 市は代表質問で「情報公開条例における個人情報の保護の観点から黒塗りにした」と繰り返し答弁したが、これには大きな疑義がある。岡山市では全く同様の資料が発見されたが情報公開条例に則り役員の氏名を公開した。また、さいたま市の場合は議員としての肩書きを使っている以上、公人としての活動だったのではないか。

②
情報公開条例の開示、非開示の範囲を市が恣意的に運用できることになってしまう

 市は代表質問の答弁でピースロードの表敬訪問資料を黒塗りにした一方で、別の事例を出して見解を求めると「その都度、判断する」と答弁した。

 その基準は極めて曖昧であり開示、非開示の判断を市執行部において恣意的に運用できることを事実上認めたことになる。今後の市民への情報公開において大きな禍根を残すのではないか。

 

(2)
中島隆一議員の記者会見における矛盾点について

①
19日の会見で中島議員は「ピースロードの出発式に見学に行ったが実行委員ではない」と発言したが、21日になって一転「実行委員である」と認めた。会見では「知らぬ間に実行委員に就任していた」と発言しているが、これが事実であれば経過を確認するためにも、市は黒塗り部分を公開し、事実関係を公表しなければならない。

②
中島議員は「19日以降に阪本議長に確認したところ文書に自身の名前があった」(朝日)と発言しているが、このことで阪本議長が文書を持っているということが明らかになった。

③
中島市議は「黒塗りの文書に名前が入っているという確認の電話はなかった」と発言しているが、このことについて代表質問時に市長公室長が「議員に確認した」と答弁している。明らかな矛盾である。市長公室長は「全員に確認したのか、特定の人物のみに確認したのか、その場合の理由は何か」などさらなる疑問が生じる。

 

(3)各会派の対応について

 冒頭で述べた通り、党市議団は2度にわたり、阪本議長に対し各会派の統一協会との関係を調査すべきと申し入れを行ってきた。その結果、各派代表者会議で議長による「調査依頼」が行われたにも関わらず、さいたま自民党はこの調査を拒否してきた。しかし、さいたま自民党の中島議員が実行委員であることを認めた以上、中島氏は表敬訪問の同席者を明らかにするとともに調査を行うべきである。

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