議会報告

2月議会*代表質問 市民のくらし守る予算に組み替えを

代表質問をおこなう神田よしゆき市議

 2 月13 日、2 月議会の代表質問がおこなわれ、神田よしゆき市議が登壇しました。

 

 神田市議は、質問の冒頭、九条俳句不掲載裁判の判決と党市議団がこれまで議会で繰り返し質問してきたことに触れ、「市が判決を受け入れ俳句の掲載だけでなく市民参加の公民館だよりの編集まで表明したことを歓迎する」と述べました。

 

 その後、新年度予算について、党市議団の予算組み替え提案(市議団ニュースNo.828で詳報)を示しながら質問しました。

 

 

神田 開発・再開発は、民間が主体となって推進していくものだが、現状は十分な民間需要が見込めていない。開発・再開発がうまくいかなかった場合、市の公共施設を導入する等の市費を投入する事態も想定される。十分な検討が必要だと考えるが、市の見解は。

 

副市長 これまで本市では大宮・浦和・武蔵浦和駅周辺の各地区における再開発事業への支援をおこなってきた。21 地区が終了し、現在大宮駅周辺で3 地区、浦和駅周辺で1 地区が事業中である。再開発は持続的に成長・発展しつづける都市となるために重要な事業である。引き続き再開発事業の促進に努めていく。

 

神田 (市民会館おおみやを再開発ビルに移転する)大宮区大門中地区にみられるような税金の投入の仕方は、あまりにも異常。このまま続けていけば、本市の財政が開発で全部食われてしまい、住民福祉の向上という本来の自治体の役割が果たせなくなる。

 

副市長 今後の市の持続的な都市経営のためにも、大変重要で、それが福祉予算の将来的な財源確保に繋がっていく。

 

神田 新年度予算の歳入歳出の組み替え提案について、見解をうかがう。

 

副市長 安定した行政サービスの提供や健全な財政運営の観点、また、適正な受益者負担の観点から、長期的な継続が難しく、非常に課題がある。

 

社会保障の改悪から市民を守れ

 

神田 国民健康保険(国保)運営協議会の資料から、2026 年まで毎年、一般会計からの繰入を削減し、税率の引き上げをおこなうと読める。税の引き上げを今後も続けていくのか。

 

副市長 国保制度を持続可能な制度とするために、一般会計からの繰入金に依存することなく財政運営をしていく必要がある。2018 年度から同制度が県単位化され、県は原則として2023 年度までに赤字(一般会計からの繰入)を解消・削減する方針を示している。本市は2023 年度までの期限を3 年延長し、2026 年度までに赤字を解消したいと考えている。

 

神田 一般会計からの繰入を減らし、毎年のように連続して国保税を引き上げるなど、国保の歴史ではじめてのこと。到底許されることではない。市民の暮らしを守る立場にしっかり立ち、改めて見解を。

 

副市長 必要な財政措置の実施などについては、引き続き国に対して要望していく。

 

神田 要支援の総合事業への移行や、特養入所が要介護3 以上別となるなど、介護保険制度の改悪が進んでいる。要介護軽度者の総合事業への移行や、ケアプラン作成費の自己負担化、多床室の居室代の有料化などが国で検討されている。市として国に意見を言うべきと考えるが、市の見解を。

 

副市長 介護保険制度を円滑かつ安定的に運営できるよう、地方公共団体の意見を充分反映し、制度改正や介護報酬の改定等をおこなうよう国に要望している。

 

神田 養護老人ホームの待機者をゼロにするため、特別養護老人ホームの増設を進めるべき。市の見解は。

 

副市長 2017 年度までに開設した特養ホーム5780 床に対する2018 年4 月1 日時点の調査では、入居待機者は1049 人。2023 年度までに、定員7115 床を計画しており、これにより入居待機者数が解消されると考える。

 

 神田市議はほかに、公共施設の総量縮減や複合化を進める「公共施設マネジメント」の凍結や、認可保育所の増設、保育料の軽減などについて質問しました。

さいたま市議会 録画中継再生

http://www.saitama-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1523

2月議会*美しい辺野古の海を壊すな 土砂投入は中止すべき

 2 月議会に、「沖縄県名護市辺野古埋め立ての土砂投入中止を求める意見書提出に関する請願」が出され、党市議団が紹介議員になりました。

 

 昨年「辺野古新基地建設反対」を掲げた玉城デニー知事が相手候補に8 万票の大差をつけて圧勝したにもかかわらず、政府は辺野古の海に土砂を投入し、埋め立てをはじめました。

 

 請願は、「辺野古新基地が予定されている海は、海洋生物レッドリストに分類される貴重なサンゴ、絶滅危惧種の海藻、天然記念物のジュゴンが生息し、土砂投入は取り返しのつかない環境破壊で、許されない」と述べています。

 

 また、埋め立て予定区域には軟弱地盤、活断層もあり工事が完成する見通しがもてないことや、県の埋め立て承認撤回に対して国が決定した撤回効力の停止について、県が国地方係争処理委員会へ審査を申し出ていることをあげ、その判断を待たず政府が土砂投入することは民意を踏みにじり、地方自治を否定するもので見過ごせないとして、さいたま市議会に土砂投入中止を求める意見書を国に提出するよう求めています。

 

 久保みき市議は2 月3 日、沖縄県名護市辺野古の現場を訪れ、新基地建設反対の座り込みをしている現地の方の話を聞きました。久保市議は「美しい辺野古の海、自然を壊すことは許されない。ただちに土砂投入を中止してほしい。党市議団として請願採択に向けて、全力をあげたい」と話しています。

2月議会*議案質疑 公共施設の使用料にまで 10%消費税上乗せ

総括質疑をおこなう、もりや千津子市議

 2 月7 日、2 月議会本会議で党市議団を代表してもりや千津子市議が議案に対する質疑をおこないました。もりや市議は、はじめに2019 年度一般会計予算議案に関して質問しました。

 

もりや 個人市民税及び法人市民税の増収の内訳と納税義務者数は。

 

 個人市民税の増収の内訳として、県費負担教職員制度の見直しによる税源移譲の影響により約35 億円、人口増加にともなう納税義務者の増加、個人所得の増加により約42 億円の増収を見込んでいる。納税義務者は前年度比約2 万1000 人、約3%増の約67 万2000 人を見込んでいる。法人市民税の増収の内訳は約4 億8000 万円の増収、納税義務者は前年度比約320社、約0.9% 増の3 万6000 社を見込んでいる。

 

もりや 土木費中の開発関連予算の総額と、そのうちの2 都心(大宮・新都心、浦和)4 副都心(日進・宮原、武蔵浦和、美園、岩槻)関連予算は。

 

 土木費中の都市局に係る開発関連予算総額は約259 億4000 万円。2 都心に約70億6000 万円、4 都心に約30 億9200 万の総額約101 億6000 万円。

 

 なお、市民会館おおみやを再開発ビルに移転する費用約77 億円については、この開発関連予算には含まれていません。

 

もりや 新年度予算における福祉関連予算削減の影響額は。

 

 福祉関連予算における高齢福祉では、約7 億571 万円。障害者福祉では、約7 億2016 万円。医療費に関する各制度の影響額は、約9 億2225 万円。影響額の総額は約23 億4436 万円。

 

 

 10 月からの消費税引き上げに伴う使用料・手数料への影響額は、水道事業で1 億9000万円、下水道事業では1 億1400 万円、上下水道事業を除く一般会計等では3100 万円であることが市の答弁で明らかになりました。

 

 党市議団がくり返し要望してきた障害者グループホームの運営費補助が新年度からはじまります。市は、内容について「医療的ケア等が必要な重度障害者を受け入れるために、看護師を配置または生活支援員を基準以上に配置しているグループホームに対し、看護師配置では125 万円を上限に、生活支援員の加配には104 万円を上限として補助する」と説明しました。

 

 また、新病院での特別室(差額ベッド室)の種別と室数、利用料金について、特別病室は特別室が2 室で3 万円、個室A が23 室で1 万5000 円、個室B が134 室で1 万円だということが分かりました。

 

 今年度の一般会計補正予算には市立中学校のエアコン整備の予算が計上されています。

 

この補正予算で57 校546 教室のエアコンが整備される予定で、完了すれば中学校の特別教室の空調設置率は100% になります。

 

さいたま市議会 録画中継再生(もりや市議は1時間20分ごろから始まります)

http://www.saitama-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1512

2月議会*国保税や消費税10%にともなう上・下水道の使用料等の値上げ案が

 2 月議会が2 月6 日からはじまりました。新年度予算案をはじめ、国民健康保険税の値上げ条例案や10 月からの消費税10% 引き上げにともなう、上・下水道等の使用料、公共施設の利用料金、手数料等の引き上げ条例案など69 件(予算議案32 件、条例議案18 件、一般議案7 件ほか)の議案が提出されました。

 

予算規模は1 兆66 億円

 

 新年度予算案では、予算総額1 兆66億円と過去最大規模となっています。新規事業では、党市議団が要望していた障害者グループホームの運営費補助や、地震で倒壊のおそれのあるブロック塀を改修するための助成制度の創設、高齢者等の外出を支援するための移動支援事業(モデル事業)の実施などの予算が計上されています。

 

 国民健康保険税の値上げ条例案では、均等割りで800 円、所得割で0.16% の値上げ、また課税限度額では89 万円から93 万円に引き上げられています。

 

 党市議団として、今後の審議を通じて、市政の果たすべき役割について追及していきます。

市が2月議会に提案 国民健康保険税 連続値上げ

モデルケース別 国民健康保険税の増税額(市の資料より)

 市は、2 月議会に、国民健康保険税( 国保税)を値上げする議案を提出します。これに先立ち市は、国保運営協議会に国保税の値上げ案を諮問し、答申を受けていました。

 

 値上げ案は、①均等割を800 円値上げ、②所得割を0.16% 値上げするとなっています。例えば、65 歳以上の2 人暮らし、年金収入が320 万円の世帯では、税額23 万1000 円から23 万3700 円と2700 円の増税となります。影響は約15 万7500 世帯で、増税額は約3.3 億円と見込んでいます。

 

 値上げ案の第2 は、課税限度額の引き上げです。現行89 万円を93 万円に4 万円引き上げます。影響世帯は、約4500 世帯、増税額は約1.6 億円の見込み。あわせて、約4.9 億円の増税となります。

 

 市の2019 年度予算では、国保支払基金の約30 億円のうち23 億円取り崩す予定で(2018 年度比約10 億円増)、一般会計からの法定外繰入額は約5 億円です(2018 年度比1.5 億円減)。市は今後、一般会計からの繰入を2026 年度までにゼロにする方針で、そのために、国保税を毎年連続的に引き上げていくとしています。

 

 戸島よし子市議は、「消費税増税と合わせて国保税、介護保険料の値上げで、さらにきびしい負担増が家計を襲う。党市議団は、2月議会で値上げを許さない立場で論戦したい」と話しています。

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