議会報告

市長・議員などの ボーナス引き上げに反対

 12 月15 日、予算委員会で、市長や議員などの特別職の期末手当の引き上げの補正予算に党市議団の神田よしゆき市議が反対討論をおこないました。年間の引き上げ額は、市長が約19 万4000 円、議員は約11 万7000 円です。
 今回の値上げは、特別職報酬等審議会の答申を受けて提案されています。特別職報酬等審議会は、そもそも第三者の立場で、市民目線で報酬や給与の在り方を検討するものです。ところが、市民のくらしの状況などはまったく議論されないまま答申を出していることを神田市議は厳しく批判。市民所得は年々下がりつづけていることを指摘し、引き上げに反対しました。
 さいたま市議会は、市長、議員報酬の引き上げについては、市長も議員もみずから減額の処置をおこなってきました。党市議団は値上げの提案に一貫して反対し、市民とともに議会内外で引き下げに向けて運動を展開してきました。神田市議はその経過に触れながら、議会が市民の立場に立って、みずからの判断で引き上げを中止させる意思を示すことを求めました。
 採決の結果、日本共産党と無所属市議が反対、自民、民進・改革、公明は賛成し、議案は可決されました。
 そのほかに党市議団は市立看護学院の授業料値上げ案に反対、国民健康保険の県単位広域化のための補正予算に反対しました。

【6月議会 総括質疑】子育て中の保育士への支援ひろがる

総括質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 6月8日、6月議会本会議で議案に対する質疑がおこなわれ、党市議団からとりうみ敏行市議が質疑をしました。
 とりうみ市議は、「特定教育・保育施設等運営事業」について質疑。これは国の第二次補正予算で創設された「未就学児を持つ保育士の子どもの預かり支援事業利用料金の一部貸付」で、保育士が勤務時間帯にファミリーサポートセンター等の子どもの預かり支援事業を利用した際に、利用料の半額を貸し付けるものです。

とりうみ:対象人数と一人あたりの金額は。

:対象人数について、平成28年度に市内施設に希望調査した結果、41名の希望があった。その為、予算は41名で積算している。一人当たりの貸付額は年額12万3000円を上限として貸し付ける。

とりうみ:無利子か。もし有利子なら利率は。

:無利子。

とりうみ:給付制度では考えなかったのか。

:2年以上保育施設で継続勤務した場合には貸付金の返済免除が規定されている為、実質給付に近い。

児童自殺の調査委を廃止 

 つづいて第三者調査委員会条例の廃止について質疑。2011年に市立小学校の児童が自殺したのは、教員の指導が原因だったのかを調査する目的で設立された第三者調査委員会を、調査報告書の作成・提出が完了したで解散する為、委員会の設立を定めた条例を廃止することについて質問しました。

とりうみ:条例廃止について、児童のご遺族の理解は得られているのか。

:児童のご遺族には条例を廃止する手続きに入る旨を伝えている。

とりうみ:調査した結果、どのような結論になったか。

:教員の指導は妥当であり、教員の指導が自殺の原因とはいえないとの結論に達した。

 その他、市営桜木駐車場再開発に関する議案等について質疑しました。

【6月議会 議案紹介】24件の議案が出される

 6月議会に出された議案は補正予算5件、専決処分の承認を求める議案3件、条例議案8件など計24件です。

 補正予算は、障害者支援施設の整備をおこなう事業者への整備費の一部補助の増額(1832万円)、未就学児を持つ保育士に対する子どもの預かり支援事業の利用料金貸付(約1631万円)、不妊治療費の助成制度で、追加でおこなう助成事業の費用(約3883万円)、産後間もない産婦に対する産婦健康診査事業の費用(2893万円)、HACCP(食品事業者に対して、衛生管理の強化を図る手法)の導入・普及を図るための導入実証事業の費用(約114万円)、市営桜木駐車場用地の土壌より検出されたフッ素除去費用(約2384万円)、与野本町小学校複合化にともなう増築費用等(約1億2198億円)などです。

 専決処分の承認議案は、消防団員などの損害補償の加算額変更、国民健康保険税の均等割の軽減で、5割・2割軽減対象の所得基準額の引き上げが出されています。引き上げにより、5割軽減は収入147万円から188万円に拡大、2割軽減は収入223万円から283万円まで拡大されます。

 日本共産党市議団は、市民の暮らしに役立つ議案か、税金の無駄使いはないかを厳しくチェックしていきます。

【2月議会 予算議案の総括質疑】イベント推進の市政は変わらず

本会議にて、予算議案に対する質疑をおこなう戸島よし子市議

 2月16日、予算議案に対する総括質疑がおこなわれ、戸島よし子市議が質疑に立ちました。

戸島:個人市民税の納税義務者数および税収額の増減は。また、法人市民税の予算が平成26年予算と比較して少ない理由は。

:納税義務者数は前年度比約6300人増の約63万3600人。税収額は約6億円増。法人市民税は平成26年度税制改正にともない少なくなる。影響額は約35億円。

戸島:市債残高は総額7215億円となるが、市民一人当たりの市債残高は。

:56万3000円。

戸島:一般会計の土木費および特別会計のうち、開発関連予算の総額と2都心4副都心の予算額は。

:総額は約361億円。うち2都心4副都心の予算額は計約157億円。

戸島:土地区画整理や再開発などの基盤整備の平成27年度までの決算の累計額と平成28年、29年度予算のそれぞれの金額と合計額は。

:2都心4副都心全て合計した金額では、決算累計額が約5001億円。平成28、29年度の合計予算額が約533億円。すべて合計して約5534億円。

開発は推進、福祉は18億円も削減 

戸島:平成29年度の特定教育・保育施設の整備予定箇所数と定員数は。

:新設および増改築で合計20施設、定員1332人増。

戸島:平成29年度の民間学童保育施設の指導員の処遇改善について、国庫補助の活用は検討したか。補助金制度の拡充の予定は。

:平成29年度に拡充などの予定はない。

戸島:担当局として拡充分の予算要求はしたか。

:していない。

戸島:保健福祉関連の各制度(障害者医療費支給、難病見舞金などの各種手当)を縮小・廃止したことによる新年度予算の影響額は。

:約18億1600万円。

 質疑を通じて、福祉削減の姿勢と2都心4副都心などの再開発には予算を惜しまない市政の現状が浮き彫りになりました。

【2月議会 代表質問】大型開発・ビッグイベント事業の見直しを

代表質問をおこなうとりうみ敏行市議

2月15日、2月議会本会議で代表質問がおこなわれ、党市議団から山崎あきら、とりうみ敏行の両市議が質問しました。

とりうみ:大宮駅東口大門2丁目中地区の再開発事業についてうかがう。この事業は民間主導の組合施工でおこなわれているが、総事業費661億円のうち、およそ60%にあたる395億円を市が負担することになっている。組合施工にもかかわらず60%もの市税を投入する理由はどこにあるのか。あmた、市が取得する床価格が他の床より高額だが、どんな試算と検証をしたのか。

:再開発事業は大宮駅東口周辺のまちづくりを牽引する重要な役割を担っていることから、市としても事業を積極的に支援している。また、入居予定の公共施設を取得する主体としても事業を推進していく必要があると認識している。床価格については、市の取得する場所が特殊な場所であることに加え、舞台装置、音響設備等の費用が含まれているため高額となっている。

とりうみ:近隣には大宮ソニックシティ等があるが、本事業で大小ホールを導入する必要はあるのか。

:ホールの配置については、周辺の既存ホールとのバランスを図りながら適正に配置していく。

とりうみ:昨年12月議会では、「イベント事業見直しと担当職員の過大な残業改善についての請願」が採択され、市が推進する数々のイベント事業の実施に対し市民から厳しい目が向けられていることが示されたが、請願採択に対する市長の見解は。

:大規模なイベントの開催は、スポーツ、文化、芸術の振興や地域経済の活性化にもつながり、メディア等による宣伝効果や、交流人口の増加などもはかられていくものと考えている。

とりうみ:平成28年度には計14億円もの税金を投入した3大イベント(クリテリウム、国際マラソン、トリエンナーレ)によって文化、芸術、スポーツに対する市民の関心と意識がどう醸成されたのか。見解を。

:クリテリウムでは一流選手の走りを観戦して感動してもらい、さまざまな視点でスポーツへの理解、意識の醸成が図られたと感じる。トリエンナーレでは文化芸術に対する意識の向上に寄与できたと考える。

とりうみ::3大イベントは、民間に移行し、市は後援にとどめるべきと考えるが見解を。

:クリテリウムは平成31年度以降の開催、実施主体を民間に移行するための検討を進めている。トリエンナーレは民間企業との協力のあり方も含め、開催時期、手法などを検討していく。国際マラソンは引き続き市が大きくかかわる必要があると考える。

子どもの貧困なくすための支援を 

とりうみ:市は市内で子ども食堂などを実施している団体すべてに補助をすべきではないか。さらに今後開設希望の団体に対する補助もおこなうべき。また、市の学習支援教室でも食事の提供をおこなうべきと考えるが見解を。

:子ども食堂すべてに補助をおこなうと、すでに運営している方の多様な善意、思いのかたちを枠にはめ、かえって妨げになることも想定される。そのため、市としては運営者がそれぞれの思いで活動しやすい環境になるような支援をしていく。学習支援教室での食事提供は、教室の目的が困窮世帯の子どもに基礎学力を定着させることなので、食事提供は予定してない。

とりうみ:児童養護施設からの大学・短大・専門学校進学率は22.6%と、全高卒者の76.8%と比較しても大変低い。国の入学一時金(24万円)の支給では不十分。そこで児童養護施設からの進学者に対する市独自の支援策を求めるが見解を。

:支援者では、「補習費」として学習塾等を利用した際の費用の一部を援助するものと、「大学進学等自立生活支援費」として学用品等の購入費を援助している。さらに「特別基準」として当座の住居費や生活費の支給をしている。

とりうみ:さいたま市の就学援助の認定基準は生活保護基準の1.2倍。他市では相模原市が1.5倍、新潟市、岡山市が1.3倍。さいたま市もまず1.3倍に戻すべきと考えるが見解を。また、国が制定した給付制奨学金は不十分である。政令市では10市で市独自の給付制奨学金を実施している。さいたま市でも実施すべきだが見解を。

:就学援助基準は現状見直す考えはない。給付制奨学金は対象者が限定されるなど課題がある。そのため、現行制度を維持しながら国の動向を注視していく。

 

さいたま市議会 録画中継再生

http://www.saitama-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1267

ページトップへ