議会報告

【2月議会 代表質問】いまこそ市政の転換を

本会議で代表質問をおこなう山崎あきら市議。党市議団が提出した予算組み替え提案のパネルを市長にしめしています。

 2月15日、2月議会本会議で代表質問がおこなわれ、党市議団から山崎あきら、とりうみ敏行の両市議が質問しました。

山崎:市は福祉関連予算の削減をこの間おこなってきたが、市民の生活は増税、収入源となっている。市長の施政方針には、市民のくらしの実態が触れられていない。市長は市民の暮らしの実態をどう認識しているのか。

市長:内閣府公表の1月の月例経済報告で景気のゆるやかな回復傾向がみられ、先行きについてもゆるやかな回復が期待されるとしている。「毎月勤労統計調査」でも平成28年の1人あたり給与総額は前年より0.5%増加し、実質賃金も0.7%増で5年ぶりに増加したとされている。

山崎:平成28年度の市民意識調査でも市に今後力を入れて欲しい施策では高齢者福祉が第1位になっている。こういった市民の声をどう受け止め、どう新年度予算に反映されているのか。

市長:市民意識調査の要望の上位に挙げられている高齢者福祉関連事業には約171億円予算計上している。

山崎:日本共産党市議団では過日、約228億円の予算組み替え提案を市長あてに提出しているが、提案に対しての市長の見解を。

市長:提案のあった予算組み替え提案については、安定した行政サービスの提供や健全な財政運営の観点から、非常に課題があるものと考えている。

公共施設建設の住民要望に応えよ 

山崎:市は少子高齢化を理由に公共施設マネジメント計画を策定し、そのことが市民が必要とし、要望している公共施設をつくらない理由となっている。しかしさいたま市は平成37年までは人口が増え続けていくとされていることからも、必要な施設はしっかり確保すべき。そのためにも、計画を一時凍結し、必要な施設の増設や建設を市民への行政サービスの視点からすすめていくべき。

副市長:将来にわたって健全財政を維持していくため、また公共施設を安心・安全に利用していただくためにも、公共施設マネジメント計画を引き続き実施していく。

介護保険改悪ストップ! 現行サービスの維持を 

山崎:新総合事業への移行に際し、市は現行相当のサービスの維持を言明しているが、基準緩和した多様なサービスの検討もしている。市は基準緩和した訪問・通所サービスの実施にあたり、事業所への説明会や住民説明会をおこなったと聞いている。そこでうかがうが、事業所やケアマネージャーからの意見や当事者への説明はどうおこなったのか。

:意見は指定基準や報酬に関すること、緩和した基準の参入事業者情報の公開などをいただいた。当事者への説明では、パンフレット、市のホームページ、認定決定の通知や更新勧奨通知などにチラシを同封した。また担当のケアマネジャーなどから説明するよう事業者に依頼した。

山崎:介護認定申請の際に多様なサービスへの誘導などがおこなわれないよう、本人や家族の意思を尊重して介護認定を受けられるように保証することや、多様なサービスのほかに現行サービスも受けられることの利用者への周知を窓口、ケアマネジャーに義務づけるべきと考えるが見解を。

:本人や家族の意向を尊重しおこなうことがなによりも重要であると考えている。そのため、窓口でも申請する際2つを選べることを説明するよう徹底していく。

山崎:要支援1・2の方への現行サービス利用に継続について、意図的に知らせないような対応は絶対にすべきではないと考えるが見解を。

:すでにサービスを利用している、または専門的なサービス利用が必要な方については、引き続き現行サービスが利用可能というふうにしている。このことも窓口や地域包括支援センター等で周知徹底をはかっていく。

山崎:多様なサービスの導入は自治体の判断によるものである。さいたま市においては多様なサービスの導入はやめて現行サービスを提供すべき。

:制度改正は、持続可能な制度をつくるうえでのもの。引き続き必要な方への必要な介護給付やサービスが受けられるようにしていきたい。

 

さいたま市議会 録画中継再生

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【2月議会 総括質疑】教職員の待遇を守り 教育の質の確保を

本会議にで、議案に対する質疑をおこなう戸島よし子市議

 2月8日、予算案以外の議案に対する総括質疑がおこなわれ、党市議団から戸島よし子市議が質疑しました。

 条例議案では、市立学校の教職員における事務権限が県から市に移譲されることにともなう各種の条例を定める議案が出されています。

戸島:県費負担教職員の給与負担などが県から市に移譲されるが、移譲される教職員数は。

:小学校3248名、中学校1920名、特別支援学校で89名。全部で5257名。

戸島:県の条例と市の条例で異なる点は。

:学校栄養職員および事務職員の給料表と、教職員の地域手当、通勤手当、旅費など。

戸島:県内他市の教職員より勤務条件が悪くなることはあってはならない。規則を策定するにあたっては、現場の教職員の声をよく聞き反映させるべき。

:勤務条件については、原則は市の職員に合わせる。教員特有なものは特有なものを活かしていきたい。

国保税の賦課限度額値上げの影響は 

戸島:国保税の賦課限度額の値上げにより、国保特別会計での増収額と影響人数は。

:約3億2000万円の増収となり、影響人数は約6400世帯になる。

戸島:前回の議会では平成30年度からの国保の都道府県単位化の際に増税すると聞いているが、なぜ平成29年度より増税するのか。

:広域化にともなう財政基盤の安定のため、一般会計からの法定外繰入の解消を求められている。その為税率や限度額の引き上げが見込まれるが、16万円を一度に引き上げた場合、急激な引き上げになるので、半分の8万円を引き上げていく。

※賦課限度額…国民健康保険税において、被保険者より徴収することができる限度額のこと。国は平成28年度の賦課限度額の目安を89万円としてきましたが、さいたま市は73万円と低く抑えてきました。
 平成29年度は急激な引き上げを緩和するため、まず8万円の引き上げで81万円に値上げ予定です。
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【決算委員会 総合政策②】臨時職員の雇用形態の改善を

決算委員会にて、総合政策委員会関連の質疑をおこなう戸島よし子市議

 10月3日、決算委員会にて総合政策委員会関連の質疑がおこなわれ、党市議団から戸島よし子市議が質疑しました。 
 市内の公立保育所でフルタイムで働く臨時職員の保育士は、4月で237人います。その実態と改善を求めました。 

戸島:フルタイムで働く臨時職員が繰り返し雇用、再任用を受けている。総務省通知でも、臨時的任用職員についてフルタイムの臨時的任用を繰り返すことで事実上任期の定めのない常勤職員と同様の勤務形態を適用させるようなことは避けるべきとしているが見解を。

:6か月以上勤務した場合は退職時に退職手当を支給し、再任用の場合も同一の職に再任用されたというのではなく、あくまでも新たな職に改めて任用されたものとしている。

戸島:それは社会的な通念からは異なる。総務省通知で任期つき職員の採用に関する法律が改正されたことを受け、任期つき職員の採用制度を活用し解決できないかと思う。市での実践状況は。

:常勤職員の代替としての任期つき職員の採用制度を活用し解決できないかと思う。市での実践状況は。

:常勤職員の代替としての任期つき職員の運用はしていない。新たな定員管理計画の策定時に任用形態の多様化も含めた検討をしていきたい 

要支援者の個別避難支援プランの整備は緊急の課題

市内において災害時の避難の際、配慮を要する要配慮者が42万3000人います。そのうち、自力で避難することが困難な要支援者数は4万9870人、自主防災組織などへの名簿記載者数は2万4587人います。戸島市議はそのことをふまえて質疑をしました。 

戸島:名簿記載者が約半数にとどまっている。とりくみを強化し、名簿の拡大に取り組むべき。個別支援プラン、支援者のリストや避難先の指定、避難誘導等の体制の到達状況は。

:マニュアル配布や地域での説明に努めているが、個別支援プランの実績が上がっていない。

戸島:あまりにもとりくみが遅い。個別支援プラン策定を急ぐべき。

【決算委員会 総合政策①】市民の暮らしこわす 福祉切り捨ては中止を

決算委員会にて市民負担について質疑を行う山崎あきら市議

 9月30日、決算委員会で総合政策委員会関連の審議が行われ、党市議団から山崎あきら市議が質疑しました。

山?:子ども2人の4人世帯の場合、平成27年度の税負担はどのくらいか。23年度との比較でうかがう。

:平均的給与収入500万円で、夫婦と中学生以下の子ども2人の世帯の住民税および所得税は、27年度は合計で約38万5000円。23年度との比較では、53.7%増の13万4800円の増加。

山?:平成27年度の65歳以上の平均所得はどのくらいか。23年度比較でうかがう。

:平成27年度は122万1000円。23年度比較で12%の減。16万6000円の減額。

山?:23年度比較から見ると、事実上税負担が増え、収入が減っているという状況。しかも市は税負担以外、下水道料金や介護保険料の値上げ、そして福祉関連予算の削減。それに加えて消費税8%が追い打ちをかけている。可処分所得が確実に減って市民の生活はますます厳しい状況にある。可処分所得の状況についてうかがう。

:さいたま市の勤労者世帯1世帯当たりの可処分所得について27年度は、前年の対26年度からマイナス11.7%の減少。

山?:「行財政改革プラン2013」のもとで、現金給付からサービス給付の考えから敬老祝い金支給の半減、難病患者見舞金支給の廃止、福祉3医療入院時の食事半額補助の廃止、27年度は重度要介護高齢者手当や心身障害者福祉手当支給が廃止された。この分野での3年間の影響額は。

:25年度から27年度までの影響額は、4億6973万円。

山?:福祉関連施策の再構築の名のもとで高齢者、障害者、難病患者の方々に対する事実上の福祉切り捨てはおこなうべきではない。

【企業会計決算 総括質疑】市立病院の経営と役割は?

企業会計決算特別委員会にて、総括質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 10月4日、決算委員会で企業会計決算における総括質疑に立ったとりうみ敏行市議は、「市立病院の経営形態について」および「上下水使用料の引き下げ」について市長に質しました。答弁は、副市長、水道事業管理者がおこないました。

 さいたま市立病院については、現在の公営企業法の「一部適用」から「全部適用」への移行を市が検討していることを取り上げました。「一部適用」では、公営企業法の財務部門だけの適用で、不足する財源を市の一般会計から繰り入れることで、市民負担を引き下げることができます。しかし、「全部適用」となれば、市長部局からはなれ、完全な独立採算制を取ることになり、財政の効率化の名のもとで市民負担が増えることになります。

とりうみ:市立病院の経営形態は、公営企業法の「全部適用」が必要になりつつあるのか・

副市長:新しい病院を建て替えすることも見据えて判断する。

とりうみ:自治体病院が果たす役割は。

副市長:公立病院は、政策的医療や不採算科目をあつかって、一般会計からの繰り入れをおこなっているのが特徴だ。

 とりうみ市議は、「自治体病院の果たす役割からすると、『全部適用』には疑念がある」として、今後もしっかり議論することを証明しました。

 さらにとりうみ市議は、上下水道の使用料金の引き下げについても市の姿勢をただしましたが、従来からの答弁に終始し、具体的な引き下げの答弁は聞くことができませんでした。さいたま市の水道料金は、20政令市中4番目に高額です。過去5年間以上、黒字を続けていることから、引き下げを求めたものです。

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