政策と活動

緑区

法律で夫婦同姓を強要は世界で日本だけ 選択的夫婦別姓の研修会開かれる

講師の井田菜穂さん

 12 月15 日、さいたま市議会全会派の女性議員でつくる「女性の活躍を推進する議員連絡会」が「選択的夫婦別姓」の問題で研修会を開催しました。講師に井田菜穂さん(「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」事務局長)を招き、多くの議員や市執行部の職員が参加。党市議団から久保みき、金子あきよ、松村としおの各市議が参加しました。

 

 井田さんは、結婚時の改姓によって受ける精神的な苦痛や社会生活上の不利益について、当事者や、別姓家庭に育った子どもたちの声をもとに明らかにしました。国際的には、法律で夫婦同姓を強要しているのは日本だけで、多くの国で選択が可能になっていること、全国の男女7000 人(20 ~ 59 歳)を対象に調査した結果、7 割が選択的夫婦別姓に賛成していることを紹介。そして「政府の第5次男女共同参画基本計画案の選択的夫婦別姓の記述が後退させられており、地方議会から決議や意見書をあげて世論をつくることが重要になっている。さいたま市議会でもぜひ取りくんでほしい」と訴えました。

 

 閉会のあいさつに立った金子市議は、「今回の研修会によってさいたま市議会のなかでも国に対する意見書を、との方向での一致点が見い出された。次の定例議会での意見書採択、そして一刻も早い法改正実現をめざしていきたい」と話しました。

コロナ対策など 地方自治体への支援を強めて

発言する松村としお市議(左端)

 11 月18 日に参議院議員会館でおこなわれた政令指定都市の党派別要望に松村としお市議が出席しました。政令市からはさいたま市含め13 市、国会議員は伊藤岳参院議員はじめ12 人が出席しました。

 

 新型コロナウイルスの対応をはじめ、財政的に厳しい状況が見込まれるもとで、国からの支援を求めるとともに、各市の出席市議から個別の要望も出されました。

 

 松村市議は保育士賃金が人事院のマイナス勧告によって公定価格が引き下げられる懸念の声が現場から寄せられていることを紹介し、保育士給与を引き下げることなく、むしろ引き上げるよう要望しました。放課後児童クラブ(学童保育)についても支援員の処遇改善等でいっそうの支援強化を求めるとともに、国の補助メニュー利用が自治体任せになっている現状をあらためるよう求めました。また、文部科学省が少人数学級導入の議論を進めていますが、都市部では子どもの人数が増えていることから教員増と施設整備の予算とセットで進めるよう要望しました。

市独自の少人数学級に 強い要望 市民団体と市教委が懇談

懇談に参加する松村としお市議(左から2人目)、(その隣)とばめぐみ市議

 11 月12 日に「学びと健康を保障する少人数学級を求める会」がさいたま市教育委員会と懇談をおこない、松村としお、とばめぐみ両市議が同席しました。

 同会からは、コロナ禍において広範な立場から少人数学級の導入を希望する声があがり、文部科学省も積極的な姿勢をみせているもとで、市教委の姿勢についてさまざまな質問や要望が出されました。

 

 「これまでどおり少人数学級の効果を認めるか」の質問については、認める旨の返事がありました。また、「教員を増やさないと学校現場は大変。市教委として予算を確保してほしい」という要望に対し市教委は「スクールサポートスタッフを配置したことで教員の負担軽減につながった。教員数については国に要望したい」と返答しました。これに対して同会から市教委として強い願いをもって実現に向けて予算要望をしてほしい」と重ねて要望の声が出されました。

 

 また、参加者から「さいたま市と横浜市は36 人以上の学級が占める割合が多い」との指摘に市教委は都市部であることを理由にあげましたが、参加者は「だからこそさいたま市は独自の手立てが必要」と迫りました。

 参加者からはコロナ禍のもとでの教員の負担に触れて「教員が希望をもって働ける環境を国よりも先につくり、長く働ける策を提案してほしい」「『国がやること』とすませるのではなく、市独自の対策を進めてほしい」と少人数学級への強い期待が語られました。

 

 同席した松村市議は「少人数学級は学級編成基準をどうするかにとどまらず、子どもの生活やコロナ対策にも通じる問題。市教委をあげて検討しとりくむべき」と話しました。

少人数学級 コロナ禍のいまこそ

学びと健康を保障する少人数学級を求める会との懇談に参加する(左から)たけこし連、金子あきよ、松村としおの各市議

 11 月9 日に「学びと健康を保障する少人数学級を求める会」と党市議団が懇談をおこない、松村としお、金子あきよ、たけこし連市議が出席しました。

 同会は「さいたま市独自で、20 人程度学級を実現すること」を求める請願署名にとりくみ、全会派に賛同の申し入れをおこなっています。懇談では、署名活動を通じて「コロナ禍のもとで現場での要望が非常に強い」「訪問活動で保護者が署名に協力してくれる」などの様子が報告されました。また、文部科学省が少人数学級の実現にむけて動く一方で財務省側が「待った」をかけている状況があることから、市独自にとりくんでいくことの重要性がうったえられました。

 党市議団としてはこれまでも少人数学級は学習と生活の両面できめ細かな対応ができ、教員の負担を減らして1 人ひとりの子どもと向き合ううえで必要なことだとして市独自の実施を求めてきました。松村市議は「コロナ禍で少人数学級の必要性と世論がさらに高まっている。市民と共同して実現に力をつくしたい」と決意を述べました。

支援員の処遇改善と 保護者の負担軽減を両輪で

学童市連協のみなさんと懇談する(右から)松村としお、とばめぐみの両市議

さいたま市学童保育連絡協議会と懇談

 10 月26 日、さいたま市学童保育連絡協議会のみなさんと党市議団が懇談し、松村としお、とばめぐみの両市議が出席しました。

 放課後児童クラブ・学童保育で働く支援員の処遇改善は喫緊の課題です。国は「常勤職員」を配置している学童に対して1 クラブ315 万円の処遇改善費を予算化(負担割合は国3 分の1、県3 分の1、市3 分の1)しています。しかし市が示した予算は1 クラブ平均でたったの35 万円でした(国・県・市あわせて総額7619 万円)。国がつけた予算の10 分の1 しか使っておらず、国の予算の満額活用が求められます。

 また、認可保育所では3 ~ 5 歳児の保育料が無償化となり、第2 子・第3 子の保育料の負担軽減や免除の制度がありますが、学童ではクラブごとに保育料が違い、市としての保育料の負担軽減策は不十分です。さらに保育士や介護士には月3 ~ 7 万円の処遇改善や家賃支援、就職支度金がありますが、学童支援員にはまったく保障されていません。ほかにも「障害児のための巡回支援をおこなう職員が全市で2 名しかおらず、予算もまったく足りていない」など切実な要望が話されました。

 とば市議は、「本市の学童保育は職員配置条例の基準は全国でいちばん高いにもかかわらず、委託金の水準が国基準に届かないという大きな矛盾がある。支援員の処遇改善と保護者の負担軽減を両輪でとりくむよう求めていく」と話しました。

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