議会報告

生活保護費の不正支出問題 市が調査結果を公表

 桜区役所の生活保護担当の職員(査察指導員)による生活保護費(生業扶助費)の不正支出について、原因究明のための特別監査がおこなわれ、4 月30 日の保健福祉委員会にて監査結果が報告がされました。神田よしゆき市議が報告を受けました。

 特別監査を通じて、不正を行った職員は、不正ログインにより担当ケースワーカーになりすまして書類を作成、査察指導員の立場を利用し、課長の決済をすり抜けて直接経理担当から支出させていたことが明らかになりました。支出回数は17 回、支出総額は1271 万円におよびます。

 特別監査では、①桜区役所が世帯収入の適切な把握ができていない②生活保護台帳が整備されていない③組織的な点検や厳格な審査決定が徹底されていない、なども指摘されました。一方で、不正支出に至る原因や、不正をおこなった職員と被保護世帯の関係などについては、事実関係を確定するには至っていないとしています。この事件についてはすでに警察の捜査がおこなわれ、市として当該職員を処分(懲戒免職)しました。

 神田市議は「市は今後、『第三者委員会』を立ち上げ、事件の調査・検証および再発防止策の検討をおこなうことにしているが、もう二度と起きないよう徹底すべき。あわせて無用な生活保護バッシングが起きないよう、注意を払ってほしい」と話しました。

2 月議会*予算討論 端末通信費 高校生にも補助せよ

本会議で予算議案に対する討論をおこなうたけこし連市議

 ICT 教育の一環として「ひとり1 台端末」の整備が進められていますが、昨年9 月議会において、市教育委員会のアンケートに「インターネット環境がない」と回答した小学生〜高校生のいる世帯約2000 世帯にWi-Fiルータ(インターネットと端末を接続する通信機器)を貸し出す事業が提案されました。しかし、通信費は保護者負担ということが明らかになり、「低所得世帯への通信費補助を求める決議」が全会一致であがり、2 月議会で通信費補助が実現しました。しかしこの通信費補助は、高校生(市立高校)は対象外とされてしまいました。生活保護世帯の高校生には国から、埼玉県の奨学金を利用する高校生には県から、それぞれ通信費の補助が上乗せされるものの、就学援助世帯には補助がなく、市の独自補助の検討すらされなかったことが明らかになりました。

 

 3 月18 日、本会議においてたけこし連市議が討論をおこない、「就学援助世帯に対して市独自で補助を行ったとしても補助総額は80 万円程度。教育の一環で使用するにも関わらず保護者に負担を押しつけ、補助の検討すらおこなわないという姿勢は大変問題」と指摘し、議案に反対しました。しかし、他会派の賛成により議案は可決されました。

予算委員会*討論 医療・福祉の充実を今こそ

予算委員会で討論をおこなうたけこし連市議

 3 月12 日、2 月議会の予算委員会でたけこし連市議が討論にたちました。新年度予算案は、一般会計・特別会計をあわせて9307 億円、さらに企業会計も加えると総額1 兆557 億円(前年比499 億円増)で、さいたま市史上最大規模となりました。

 

 たけこし市議は「議案のなかには評価すべき予算案もあるものの、新型コロナの影響により個人所得が落ち込み、市税収入は102 億円の減少見込み。市民ひとりあたりの給与所得見込みも約357 万円と、前年比で18.5 万円もの減少となっている。市民のくらしがかつてなく厳しい状況であるいまこそ、くらしを支えるべき」と主張。市が新年度予算で福祉関連予算を約28 億円削り、清水市長が就任した2010 年からの累積削減額は約160 億円にのぼることを指摘し、「医療・福祉に優先的に予算を配分していくことが求められる」と述べました。また、2 都心4 副都心構想をはじめとする大型開発などに湯水のごとく予算をつぎ込んできた経緯を批判しました。

 

 公共施設マネジメント計画についてたけこし市議は「ハコモノを減らすと言いながら施設面積は7.5 万㎡増となった。4 施設で複合化されたが、総数は12 施設増えており、公共施設を減らす計画そのものが破綻している」と指摘し、市民のニーズと相いれない計画はやめるべきと求めました。

 

 また、さいたま市職員による生活保護費不正支出事件について「最後のセーフティネットへの信頼を損ねる事態となった。この事件によって、生活保護の申請をためらわせることはあってはならない。申請のハードルである扶養照会は、申請者の同意がない場合はやめるべき」と強く求めました。

 

 しかし、他会派の賛成により、新年度予算案は可決されました。

予算委員会*総括質疑 全市民を対象にPCR検査を広げよ

予算委員会で総括質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 3 月12 日、予算委員会でとりうみ敏行市議が総括質疑をおこない、はじめに新型コロナウイルス感染症対策について質問しました。

 さいたま市の2021 年度のコロナ対策は、14 の新規事業で総額113 億円の予算が組まれています。国は高齢者施設での社会的検査の拡充や無症状者発見のための検査拡充を打ち出しましたが、市は高齢者・障がい者施設の新規入所者が上限2 万円、職員が上限9000 円の補助で、いずれも希望者だけです。

 

とりうみ 高齢者・障がい者施設の通所者をPCR 検査の対象としなかったのはなぜか。通所者を対象に含め、入所者や職員に対する検査も費用を無償にすべきと考えるが、見解を。

 入所型の高齢者・障がい者施設は、感染者が発生した場合相対的に重症化しやすい入所者が多いため、クラスター発生防止を第一の目的として補助の対象にした。検査費用は無償で検査を受けることができる価格を(上限額に)設定した。

とりうみ 変異株を含めた無症状者を把握し、感染を防ぐことが喫緊の課題。PCR検査の対象をクラスター発生地域すべてに広げて、点から面の検査に拡充すべきと考えるが、見解を。

 本市としては、引き続き症状のある方、有症状者や濃厚接触者に対する検査費用の公費負担の実施とともに、感染拡大が見込まれる施設や地域への対応を基本としていきたい。

とりうみ クラスターが発生してから把握するのでは、これまでのPCR 検査体制と変わらず、無症状者の把握や感染者を減らすことにはつながらない。全市民を対象にしたPCR 検査を大いに広げていくべき。

 とりうみ市議はそのほか、コロナ禍での生活困窮者対策について質問。特にひとり親世帯や非正規労働者、女性、学生などの困窮が続いているとして、さいたま市独自の給付金制度の創設や、経済的支援を求めました。

予算委員会*企業会計(上下水道) 県内75% が減免を実施 本市も水道料金値下げを

予算委員会で上下水道事業会計について質疑をおこなうたけこし連市議

 3 月9 日、予算委員会でたけこし連市議が上下水道事業会計について質問しました。本市の水道事業会計は、2020 年の財政指標によると自己資本比率76%、累積資金剰余金(いわゆる内部留保)が66億円、総収支比率が115.6% で黒字の健全財政です。

 たけこし市議は、コロナ禍で埼玉県内の全56 水道事業者のうち75%にあたる42 事業者が水道料金を減免していることを示し、本市も水道料金の値下げをおこなうことを求めました。市は「現在の減額制度の条件を満たせば適用が可能」として、コロナ対策としての水道料金値下げに背を向けました。

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