政策と活動

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受験生の痴漢被害をなくすために 市に申し入れ

1月17日、党市議団は本市に対し「受験生をねらった痴漢の加害防止と被害救済の強化に関する申し入れ」をおこないました。

 

ここ数年、受験シーズンになると、SNSなどで受験生を標的とした痴漢について大量の投稿が見受けられます。大事な入試を控えた受験生には痴漢行為をしても通報されないだろうと見越したもので、大変悪質な行為です。この問題では日本共産党国会議員団も政府に対する申し入れを繰り返しおこなっており、こうしたなかで、2023年、政府が初めて痴漢被害等に関する調査を実施。その報告(※)によると、被害場所は鉄道関連が7割を占め、「怖くて体が動かなかった」「学校や仕事に遅れると思った」などの理由で被害時に対応できなかったとの声、「誰にも知られたくなかった」として被害について相談をしなかったとの声が多数あります。市への申し入れでは「社会全体がこの問題について関心を持ち、被害の深刻さに心を寄せるとともに、痴漢という犯罪を決して許さない、とりわけ、今の時期は受験生を被害から守るとの意思表示をしていくことが重要」として、引き続き鉄道事業者とも連携して対策を強化するよう求めました。また、政府の報告で、初めて痴漢被害に遭った年齢は「15歳以下」「16~19歳」という回答が圧倒的に多くなっていることも踏まえ、「10代を痴漢被害から守る対象群として明確に位置づけ、学校教育における包括的性教育を進めること」を要望しました。

 

金子あきよ市議は「国が調査をおこなって深刻な被害の実態が把握できた。さらに議会などでも取り上げて、鉄道事業者にも行政にもより実効的な対策をとることを求めていきたい」と話しました。

「小学校の体育館にエアコンを設置して」新婦人が署名提出

竹居教育長(左)に署名を手渡す新婦人の会のみなさんと(右から)池田、金子の両市議

12月23日、新日本婦人の会のみなさんが「市内の小学校体育館などにエアコン設置を求める要望書」を、1853筆の署名と共に市に提出し、竹居秀子教育長と懇談しました。金子あきよ市議と池田めぐみ市議が同席しました。懇談のなかで、「真夏の無風の体育館でスポーツをさせるのは心配」「大型扇風機があっても熱風をかき回しているだけ」「普通教室のエアコンの修理もすぐに対応してほしい」「図工室、理科室、家庭科室にエアコンを設置してほしい」「朝会は週1回体育館でおこなわれるが倒れる人が多い」「大人たちは、子どもの成長を見守っていくといいながら、なんで子どもの健康を守らないんだ!」という子どもたちのリアルな声を現役の保護者から伝えました。

 

竹居教育長は、2025年度末までに中学校体育館のエアコン設置を完了し、小学校体育館と特別教室のエアコン設置については、現在PFI等導入可能性調査を実施しており、2025年度末までに整備方針を決定すると話しました。PFIとは、公共施設等の建設、維持管理、運営など、民間の力を活用しておこなう手法ですが、エアコン設置の計画を、一斉に、そして早く進めるために検討していると強調しました。

 

この懇談で、例年続く猛暑への対応、いざという時に避難所にもなる小学校の体育館、そして特別教室へのエアコン整備は重要だと、市も認識していることが確認できました。1日も早い実現のために党市議団もとりくみます。

2025年度予算要望<600項目>を市に提出

清水市長に予算要望書を提出する党市議団

党市議団は10月7日、清水勇人市長に2025年度予算に関する要望書を提出し、懇談しました。

 

要望は財政運営、︎物価高騰対策、︎平和行政の推進、︎憲法と子どもの権利条約を生かした教育の推進、︎ジェンダー平等の実現、︎住民福祉の向上など600項目にわたり、行政区ごとの要望も含まれています。

 

懇談の冒頭、松村としお団長は「市の人口が増加し、税収も増えている一方で、物価高騰で市民生活は大変深刻になっており、そこにどう市政が応えていくのか、が問われている時だ。現在の厳しい経済情勢の中、大型開発を見直すなどして身近な市民サービスの充実、市民生活優先の予算にするべき、というのが私たちの要望の中心点。要望項目はいずれも市民の声の切実な反映なので、取り入れられるものはぜひ取り入れてほしい」と述べました。
金子あきよ市議は、南区の義務教育学校武蔵浦和学園の建設について、小さな子どもを持つ保護者から、「あの学校に通わせることは不安だ」との率直な声も寄せられていると述べ、計画のなかで明らかになっている矛盾について真摯に向き合ってほしいと訴えました。

 

久保みき市議は「福祉を守り抜いてほしい。グリーンヒルうらわの廃止は本当にショックだった。高齢者の公的な施設を復活させてほしい」池田めぐみ市議は「戦後80年となる来年、平和の事業に力を入れてほしい」とそれぞれ求めました。清水市長は「みなさんの声を聞きながら、しっかりやっていきたい」と応じました。
今後、この要望に対して、市執行部からの回答があり、それを踏まえて来年度の予算案について予算委員会での論戦がおこなわれます。市民のみなさんの要望が来年度予算で実現されるよう、市議団として力を尽くします。

くらしを支える制度改善を国に要望

8月23日、党市議団は党埼玉県議団とともに2025年度政府予算編成に対する要望を提出し、各省庁と懇談しました。党市議団から松村としお市議が参加し、塩川鉄也衆院議員、伊藤岳参院議員が同席しました。約200項目の要望は物価高騰のもとで厳しさを増す県民の暮らしを支え、安心して生活できるよう地方自治体はもちろん、国の制度見直しや予算措置を求めるものです。

 

猛暑が続くもとで生活保護世帯で「壊れたエアコンの修理ができない」「電気代節約のためクーラーはがまんしている」という状況があります。夏季加算やエアコン購入・修理費用を支給するよう要望しましたが、厚労省担当職員は「家計調査では一般家庭で夏季に支出増えていない」と生活保護世帯の実態を見ることもなく問題ないという認識を示しました。

 

公務員の非正規雇用である会計年度任用職員については改善を求めるなかで「公募によらない再採用の上限回数を2回までとするよう努める」規定が削除されたことは前進です。松村市議はさいたま市の実態も示しながら自治体への周知徹底を求め、総務省担当職員が「今後説明会をおこなう」と回答しました。

 

放課後子ども居場所事業でスキマバイトアプリ?! 子どもの安心安全が守れるのか

さいたま市が今年度からモデル事業を開始した「放課後こども居場所事業」は、地域の子どもたちに対し、安心して過ごせる放課後の環境を提供することを目的としています。小学校施設(校内)を活用し、登録した児童が過ごす場として、今年度は4校、来年度はさらに9校拡大することが提案されています。

 

ところが市議団に対して、保護者から「放課後子ども居場所事業の職員が『タイミー』で募集されている」という声が寄せられました。「タイミー」は、「空いた時間を有効活用したい人や、すぐにお金を稼ぎたい人にピッタリなスキマバイトを紹介するアプリ」と説明され、履歴書不要・面接なしですぐに働くことができるとうたわれています。当然、資格の有無は問いません。

 

保育や教育の現場では、職員が子どもたちとどのように接するかが極めて重要ですが、履歴書の提出や事前の面接が省略されることで、その人物の適性や人間性が十分に把握されないまま、放課後子ども居場所事業の現場にスポット配置されることになります。1日(数時間)だけ働くことも可能なため、頻繁な職員の入れ替わりや、毎日異なる職員が子どもたちと接する状況は、子どもたちにとってストレスとなり、健やかな成長を妨げるリスクが高まります。

 

こうしたことから党市議団は、7月29日に市に対して申し入れをおこないました。内容は、タイミーを利用した職員募集方法の見直し、実態調査、そして適切な職員研修の実施です。この申し入れに対し、市の担当課が十分に状況を把握していないことが明らかになり、今後、対策を検討することを約束しました。その結果、8月からタイミーを通じた職員の募集について、停止はしないものの、資格を持つ人材に限定した求人とするよう、放課後子ども居場所事業の委託業者に通知した、とのことでした。今後は事前研修も実施される予定ですが、モデル事業の時点でも人手不足が深刻なことがあらためて明らかになりました。

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