議会報告

6月議会*一般質問 若い世代に「核なき世界」を手渡したい

一般質問をおこなう、たけこし連市議

さいたま市議会インターネット録画中継再生

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 6 月10 日、6 月議会の一般質問で、たけこし連市議が初質問にたちました。

 

はじめに核兵器禁止条約について質問しました。

たけこし 平和都市宣言をしているさいたま市、平和首長会議に参加している市長。市長がイニシアティブを発揮して国に条約参加を促す意見書を上げていただきたい。

 国は国際社会における橋渡し役として努力している。本市でも国の動向や国際社会における議論を注視し、核廃絶に向けた機運醸成にとりくむ。

たけこし この条約の前文は核不拡散条約や国連憲章など核保有国も同意している条約を根拠にしていたり、4 条では核保有国が核兵器を保有したまま条約批准できるなど、核保有国を条約に署名、批准させる工夫がされている。だからこそ、日本が条約を批准して保有国に「ぜひ参加を」と訴えることが「橋渡し役」ということになるのではないか。若い世代に「核なき世界」を手渡すには条約発効が必須だ。

 

すべての学生が学べる奨学金制度へ

たけこし 多くの学生が国の学生支援機構の奨学金を利用しているが、市は学生支援機構の奨学金を利用している本市の学生数や平均利用額、経済的理由で中退した学生数、奨学金に絡む自己破産件数などを把握していない。学生の状況を市としてしっかり調査すべき。

 どのような調査・アンケート等であれば実態把握が可能か、研究していく。

たけこし 実態を把握しないまま奨学金の制度設計はできない。ぜひ調査を。

市は低所得世帯に対して支援をおこなうという立場でしたが、たけこし市議は学生団体のデータや高校生アンケートに寄せられた声など用いて「求められているのはすべての学生がお金の心配なく学べる支援だ」と訴え、市の奨学金貸付制度の拡充と給付型奨学金の創設を求めました。

 

ガイドラインの収支率見直しを

 

たけこし コミニュティバス等導入ガイドラインが、コミュニティバス実現の障壁となっている。住民がルートを作成する、自治会の同意を得る、収支率40% の計画を立てるなど、「自分の住んでいるまちで自分の行きたいところに行けるようにしてほしい」という市民要求が、入口でシャットアウトされている。この状況を改善するためにガイドラインを見直すべき。とくに収支率40% の規定はなくすべき。

 ガイドラインは適切だと考える。収支率に関しても適切。

たけこし市議は、「高齢者のみなさんには免許の返納を促しているのに、新しい交通手段を実現するハードルは高い。住民福祉の向上と収支率という発想はなじまない」として、ガイドラインの見直しを再度求めました。

 

さいたま市議会インターネット議会中継

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6月議会 さいたま新都心にバスターミナルを設置

 6 月議会に提出された議案・補正予算の一部を紹介します。議会を通じてそれぞれの議案を精査し、党市議団として可否を表明します。

 

 大宮区北袋1 丁目にバスターミナルを設置するための条例案が提案されました。供用時間は午前5 時~午後12 時まで。休日は設けないとのことです。ここに一般駐車場およびバス駐車場も設置し、それぞれ使用料を定めるという議案です。

 

市立高校の体育館にエアコンを設置

 市立高校4 校の体育館にエアコンを設置するための実施設計業務およびアスベスト分析調査の補正予算約1025 万円が提案されました。

 

小・中学校のトイレ改修の補正予算

 老朽化したトイレ改修のための実施設計業務およびアスベスト分析調査の補正予算約3475 万円が提案されました。対象校は以下のとおりです。

小学校…中島小学校、東宮下小学校、泰平小学校、東岩槻小学校

中学校…大宮北中学校、第二東中学校

さいたま市初 樹林型合葬式墓地が完成

さいたま市のHPより

 さいたま市ではじめて、公営の樹林型合葬式墓地が、さいたま市思い出の里市営霊園内(見沼区大谷)に完成しました。敷地面積は1320 ㎡、収容体数は1 万6000 体で、内訳は1 万体が一般用、6000 体が市営墓地返還用です。ヤマボウシ、コブシ、ハナミズキの3 本のシンボルツリーが植えられています。

 

 今年9 月頃から一般募集、および市営墓地を返還(墓じまい)して樹林型へという方の募集もはじまります。今年度の募集枠は、一般用が500 体(墓地返還用の募集枠は未定)です。なお、遺骨を持っている方と、生前に準備したい方との内訳は決まっていません。使用料は議会での議決を経て決定されます。

 

 自然への埋蔵、将来の継承者不要、効率的な共同埋蔵方式というコンセプトでスタートした樹林型合葬式墓地。党市議団は、利用したい方がスムーズに利用できるよう、また生活保護世帯などの低所得世帯も利用できる墓地にしていくために声を届けていきます。

6 月議会*議案質疑 入学準備金・奨学金貸付事業 返還免除に成績・納税要件

本会議で質疑をおこなう久保みき市議

 6 月6 日、6 月議会の本会議で議案に対する質疑がおこなわれ、党市議団から久保みき市議が質問に立ちました。

 

久保 さいたま市入学準備金・奨学金貸付条例の一部改正案について、返還免除の対象者が広がるということだが、その内容は「真摯に学業に励み」「市の発展に寄与するもの」となっている。具体的にどういうことか。

 

副教育長 「真摯に学業に励み」の中身・基準は、おおむね5 段階でオール4、4 段階ではオール3。また「市の発展に寄与する」とは、市民税を納税した方を対象とする。

 

久保 他政令市で、返還免除制度を導入している市はあるのか。ある場合、本市と同様の要件を設けているところはあるか。

 

副教育長 新潟市と静岡市の2 市で、本市と類似した返還免除制度を実施している。要件としては、いずれも成績要件は設けておらず、市内に居住していることや課税、納税を免除の要件としている。

 

森林譲与税はじまる

 

久保 森林環境譲与税が創設された経緯をうかがう。

 

経済局長 2020 年以降の気候変動問題に関する国際的な枠組みである「パリ協定」のもとで、わが国における温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図るため、森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から3 月に制定された。

 

久保 徴収方法は。

 

経済局長 2024 年から国税としてひとりあたり年額1000 円が個人住民税の均等割りと合わせて徴収されることになる。

 

久保 本来なら、2023 年に東日本大震災の復興特別税が終了し、減税となるはずが、2024 年からは同額の森林環境税がスタートするので市民の負担は変わらないということか。

 

経済局長 国民への負担を極力軽減する意味で、復興税終了後に森林環境税を課税するものと考えている。

 

家庭的保育事業 保育の質に不安

 

 家庭的保育事業は、家庭的保育者(市が研修・認定)の自宅などで、大人ひとりにつき0 ~ 2 歳の子どもを3 人まで、最大8 時間保育するというもので、いわゆる「保育ママ」と呼ばれています。園庭や保育士の資格がなくてもできるため、保育の質の観点から、さいたま市としては実施してきませんでした。しかし今年度、家庭的保育者になるための認定研修実施のための500 万円の予算がつきました。今議会には、3 歳以降の受け入れ先となる連携施設の対象を広げる議案が提出されました。

 

久保 現在の家庭的保育事業の事業者数と利用児童数は。

 

子ども未来局長 現在、本市では家庭的保育事業を実施していないので、家庭的保育事業者および利用児童はいない。

 

久保 家庭的保育事業の連携先に、企業主導型保育事業やナーサリールームを加える理由は。

 

子ども未来局長 本市認定のナーサリールームは規模や基準ともに認可保育所に準じており、連携施設先として認めるよう国に要望してきた。昨年度末に省令が改正され、ナーサリールームのみならず企業主導型保育施設も連携先として認められた。

 

今後、各委員会でこれらの議案について、市民の立場で審査をおこなっていきます。

 

※連携施設とは

 地域の認可保育所、幼稚園、または認定こども園を連携施設として確保し、家庭的保育を利用する子どもに集団保育を体験する機会の提供(運動会をいっしょにやったり、健康診断をいっしょに受けるなど)や、家庭的保育者への相談・助言、休暇を取る際の代替保育を提供する。また、家庭的保育を卒園する子どもたちの受け入れ先としての役割も求められる。

5月臨時会 国保税の法定減免 軽減対象が拡大

本会議で討論をおこなうとりうみ敏行市議

 改選後、初めての議会(臨時会)が開かれました。市長から議案が3 件提出され、党市議団を代表して、とりうみ敏行市議が質疑を行いました。

 

 とりうみ市議の質疑により、国保税条例の一部改正について(議案第76 号)は、国保税の法定減免のうち5 割・2 割軽減の方の所得基準を引き上げるものであり、軽減の対象者と軽減額が拡大されることが明らかになりました。

 この点は市民の利益になることから賛成ですが、一方で、被用者保険(後期高齢者医療保険に移行した方)の被扶養者であった方に係る均等割の減免の期限については、これまでの「無期限」の特別措置を2018 年度で全廃し、2019 年度から「2 年期限」とされることになりました。

 この全廃の影響を受ける被保険者が850 名、金額にして1500 万円であることが明らかになり、これは認められません。

 

よって、党市議団は議案(および議案に関わる補正予算)に反対しましたが、他会派の賛成により可決されました。

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