政策と活動

省エネ・再エネ活用で気候危機打開のとりくみを

吉村文則氏(右から2番目)を講師に招いて学習を深める党市議団

 1月14日、党市議団は、深刻化する気候危機に対するとりくみを強めていくため、この問題で活動するNPO法人埼玉自然エネルギー協会代表の吉村文則氏を講師に招き、学習会をおこないました。

 

 今年4月1日に施行される「地球温暖化対策法」では「地方公共団体は、その区域の自然的社会的条件に応じた温室効果ガスの排出の量の削減等のための施策を推進する」と定められています。昨年策定された「第二次さいたま市環境基本計画」はカーボンニュートラルへの目標として「2030年度に2013年度比で35%以上減」と設定していますが、これは政府の計画(46%)よりも低い数値目標です。

 

 さいたま市は議会の決議もあって昨年5月、「さいたま市気候非常事態宣言」を発出しました。吉村氏は、これを活用して、市に対して真剣な対策を迫っていく必要がある、と強調。自然エネルギーの地産地消、省エネでの仕事起こし、ソーラーパネルの設置、断熱のリフォーム、ソーラーシェアリングの推進など、具体的な活動や事業のなかで市民の共同を広げていくことを提起されました。

 

 学習会に参加した金子あきよ市議は「気候危機の深刻さはもう一刻の猶予もない。さいたま市のとりくみを進めるために市議団としても積極的な提案をしていきたい」と話しました。

新型コロナウイルス感染拡大にかかわる緊急要望 市民の命守る対策を早急に

 新型コロナウイルス感染症の感染者が急増しています。1月16日には新規感染者数が2万5000人を超え、政府は、沖縄、山口、広島3県に出したまん延防止等重点措置をさらに拡大する方針で、埼玉県もその対象となっています。

 

  党市議団は12月議会でも、新型コロナウイルス感染症の第6波に備えコロナ対策は引き続き重要な課題になることを指摘し、医療体制の拡充、感染拡大を防ぐ基本対策としてのPCR検査の拡充、保健所体制の強化、経済対策の具体化などを求めてきましたが、感染急拡大の状況を踏まえ、1月17日、市に対して、万全の対策で感染拡大を防ぐことに全力を挙げるべきとして緊急の申し入れをおこないました。

 

<要望項目>

 

1)学校·保育所·学童保育·障がい者施設·高齢者施設等、集団で生活する施設で、施設従事者と利用者に、定期的·頻回にPCR検査をおこなうこと

2)埼玉県PCR検査等無料化事業について、検査箇所が少ないため、県と市で協力して大幅に増やすこと

3)有症者を自宅に置き去りにしないために、病床の確保や発熱外来への支援を強化すること

4)ワクチン接種の3回目を迅速に進められる体制作りに努めること

5)感染の急拡大に即応できるよう、保健所職員体制を早急に強化すること

6)相次ぐイベント中止により、大きな打撃を受けているイベント関連事業者や文化団体等に十分な支援をおこなうこと

7)中小企業·小規模事業者が営業を続けられるよう、市独自の給付金等支援制度を継続的に実施すること。「緊急特別資金(新型コロナウイルス対応)」融資の返済について、据置期間の延長を実態に合わせておこなうこと

 

 要望を受け、市保健福祉局長は「市としても、第5波の課題を踏まえて準備をしてきたが、今回の感染拡大は想定していたよりもスピードが速いので、できる限り迅速に体制強化に向けて取り組んでいく。ワクチンの前倒し、在宅医療体制の拡充など、これまで以上に強化していきたい」と述べました。2月議会でも引き続き、新型コロナ対策の強化を求めていきます。

学校行事等に参加する児童生徒に PCR検査を実施して

市に要望書を手渡す保護者と金子市議(左)

 12月28日、さいたま市に対して「修学旅行・自然の教室や部活動の大会に参加する児童生徒・教職員にPCR検査を実施することを求める署名」にとりくんできた保護者のみなさんが市教育委員会と懇談をおこないました。たけこし連、金子あきよ、とばめぐみの各市議が参加しました。

 

 新型コロナ感染症の影響で多くの行事や大会などが中止されました。署名は、昨年10月以降、ようやく再開されるようになった行事などを安心して実施するために、参加するすべての人が無料でPCR検査を受けられるようにしてほしいと求めています。

 

 学校での感染対策は、子どもの行動や言動を制限するかたちでおこなわれています。教育活動も限定され、子どもの心身の成長にとって多くの影響があることへの心配が参加者から出されました。そのうえで「全員検査を受けて、感染していない状況が確認できれば、制約しないで活動ができるのではないか」「感染を広げる心配なく教育活動ができることが大切だ」との発言がありました。

 

 しかし、対応した教育委員会は「検査を受ける・受けない、ということが差別やいじめにつながる心配がある」「本市は児童生徒数が多く、(予算上の)困難」などとして、否定的な態度に終始しました。

 

 金子市議は「新たな変異株の拡大が懸念されており、検査の拡充の必要性は広く認められている。市は、子どもたちと教職員の健康を守るためにも、感染拡大防止のためにもPCR検査の拡充に踏み切るべき」と話しました。

インクルーシブ遊具のある公園を さいたま市にも

 12月23日、たけこし連市議が、東京都世田谷区にある都立砧(きぬた)公園と駒沢オリンピック公園を視察しました。

 

 はじめに訪れた都立砧公園は、2020年にインクルーシブ遊具が設置された「みんなのひろば」が話題になった公園です。インクルーシブ遊具とは、障がいの有無や世代、国籍、文化、身体の力、考え方などに関わらず、どの子も遊べる工夫がなされている遊具のことを言います。

 たけこし市議は「すべての遊具にゴムで補装がされていて、ぶつかったときの痛みの緩和の工夫があったり、ブランコも円形やイス型など小さい子どもでも安心して乗れるようになっている。立体遊具にはスロープがついていて車いすでも遊べるなど、どんな子どもでも楽しめるつくりになっており、今後の都市公園の在り方として、本市でも参考にする必要がある」と語りました。

 

 続いてたけこし市議が訪れたのは、駒沢オリンピック公園にあるスケートボードパークです。東京オリンピック・パラリンピックでのメダル獲得によって、さいたま市でもアーバン(都市型)スポーツの普及にとりくむ姿勢であることや、2021年9月議会に市民から「スケボーパーク設置を求める陳情」が出されたことをきっかけに、視察しました。ここは、毎日無料でスケートボードの練習に打ち込むことができます。たけこし市議は「大人に限らず子どもたちも楽しんでいた。スケボーパークの設置には、近隣への騒音など配慮しなければならない点もいくつかあるが、本市でも設置に向けてとりくみたい」と語りました。

子育て世帯臨時特別給付金 所得制限の撤廃を求める

子ども未来局へ要望書を手渡す(右から)金子市議、たけこし市議、とば市議

 2021年12月議会で成立した補正予算により、子育て世帯への臨時特別給付事業(18歳以下の子どもひとりあたり10万円一括支給)が実施されることになりました。

 

 しかし、基準日(9月30日)以降に離婚をした場合や、経済状況が悪化した家計急変世帯に対して支給できない事態がおこることが明らかになっています。しかも、さいたま市では、支給通知を直近の児童手当受給者に発送したために、支給対象でない方に通知が届いてしまうという誤りが382件あったことが判明しました。

 

 これは給付金に所得制限を導入し、「迅速に支給するため」として児童手当のしくみを利用したことによるものです。また、世帯合算の年収が多い世帯と片働きの世帯で支給の逆転現象が生じるという明らかな不公平が生じています。

 

 12月28日、党市議団は市に対して以下の3点について要望を提出し、こうした状況の改善を強く求めました。

 

1)18歳以下の子どもを養育しているすべての保護者に給付金が行き届くよう、所得制限の撤廃を国に求めること。

2)多くの自治体の先行事例を踏まえ、本市においても給付対象外となった子育て世帯に対する独自の支給を実施すること。

3)離婚やDVからの避難など、世帯状況の変化によって、実際に子どもを養育している親が給付金を受け取れない事態について改善が図れるよう、独自の救済措置を行うこと。

ページトップへ