政策と活動

羽田空港増便問題で学習会 元パイロットが警鐘「計画は撤回すべき」

参加者から活発な質問が出る

 国土交通省は、羽田空港の増便に伴い都心やさいたま市上空を含む住宅地などを低空飛行する新ルートの運用を3 月末から強行しようとしています。2 月上旬におこなわれた実機による試験飛行を目撃した市民からは、低空飛行や騒音に不安の声が上がっています。この問題で2 月23 日、「さいたま市南区羽田空港増便問題を考える会」が学習交流会を開き、市議団から松村としお、久保みき、金子あきよの各市議が参加しました。

 

 元日航機長の杉江弘氏が講演し、落下物や墜落の危険がルート下のどこでも生じることをくわしく解明しました。さらに騒音対策を名目として着陸時の降下角が3 度から3.5 度に引き上げられたことには米軍が管理する「横田空域」が影響していると指摘。国際的なパイロットの業界団体も安全上の懸念を表明しており、この計画は撤回するべきだ、と語りました。

 

 「羽田問題解決プロジェクト」の大村究(きわみ)代表が発言し、東京都品川区では新ルートの是非を問う住民投票の直接請求に取り組んでいることを紹介しました。

 

 参加した金子市議は「新ルート運用開始は目前に迫っているが、市民の不安はますます大きくなっている。計画の撤回を求め、市議団としても力をつくしたい」と話しました。

2020年度予算組み換えを提案 市民負担の軽減でくらしを守れ

予算組み替え提案を提出する党市議団

 党市議団は2 月7 日に「2020 年度予算組み替え要求」を市長に提出しました(財政部長が対応)。2020 年度予算案は、一般会計5627 億円(前年比1.1%増)、特別会計3167 億円(同1.6%増)、企業会計1264億円(同8.4%減)で総額1 兆58 億円(同0.1%減)の予算規模です。その中身は、大型開発やビッグイベントに多額の税金を投入しながら、多額の基金(貯金)をため込むもので、福祉や子育て、地域経済振興は不十分なまま放置されています。

 

 党市議団は、2020 年度予算案を見直し、予算全体の約2.3%にあたる210 億5600万円の使い方を変えれば、市民のくらしを応援する施策を充実できることを示しました(表)。

 

 

 組み替え提案では、各種基金の取り崩しや繰越金、再開発にかかる費用、公共施設マネジメント積立金、ビッグイベントなどで歳出カットをおこない、財源を生み出します。

 

 国民健康保険税(国保税)が4 年連続で値上げされ、2026 年まで連続値上げの計画がすすめられています。国保税の値上げは4億5000 万円で回避でき、25 億5000 万円あれば、子どもの均等割りをやめ、大人についても引き下げを実現できます。また、上下水道料金や公共施設使用料金は、約48 億円で消費税分の引き下げができます。4 月からの小中学校の給食費値上げも、8 億円で保護者負担を回避し、値下げもできます。今回、災害対策・被災者支援についても新たに盛り込みました。

 

 党市議団はくらし・福祉最優先に税金を使うため財政上の対案を「予算組み替え」というかたちで、毎年市に示しています。引き続き、予算委員会等の議会論戦を通じて市民要求実現に力を尽くします。

吉田一郎市議へ断固抗議する

 吉田一郎市議(北区選出・無所属)が発行した「市政レポート2020 年1 月特別号」において、党市議団のとばめぐみ市議にかかわって事実に反する記事を掲載したことについて、断固抗議します。

 

 吉田市議は、2018 年2 月議会の文教委員会で質問に答えた市立図書館の館長に対して「首をつって死ね」と発言し辞職勧告を受けたり、同年9 月議会では車いすを使用する傳田ひろみ市議(北区選出・民主改革さいたま市議団)に対して「ブルジョア障害者」などと発言し、議長から厳重注意を受けるなど、品位に欠ける発言をくりかえしてきました。

 

 今回の事実に反する記事は、党市議団やとば市議に対する有権者からの信頼を深く傷つけるもので、許されません。1 月29 日に当人に対して抗議し、抗議文(以下)を渡しました。

 

 

「吉田一郎市政レポート 2020 年1 月特別号」への抗議

日本共産党さいたま市議会議員団 団長 神田義行

 

 吉田一郎市議が発行した「市政レポート 2020 年1 月特別号」において「2 日間の攻防戦で自民や共産が分裂」と中見出しをたて、党市議団のとばめぐみ市議が議案採決に欠席したことをもって「造反議員」と事実に反する記事を書いたことに抗議します。

 

 2019 年12 月議会最終日(12 月20 日)の採決当日、とば市議は交通事故及びその後の処理に時間がかかったことにより、議案採決の時間に間に合いませんでした。吉田市議が「市政レポート」でとば市議の欠席をもって「共産が分裂」「造反議員」と書いたことは一方的な決めつけで事実に反します。

 

 よって党市議団は虚偽の記事を書いて配布した吉田市議に厳重に抗議するとともに、次号「市政レポート」での謝罪と訂正を求めます。

「変形労働制」の導入は認めない さいたま市教職員組合と懇談

懇談に参加する(右から)松村としお、久保みき、とばめぐみの各市議

 1 月27 日、さいたま市教職員組合と党市議団との懇談がおこなわれ、松村としお、久保みき、とばめぐみの各市議が参加しました。12月議会では市内小・中学校教員の半数以上が週45 時間、年360 時間の残業上限をはるかに上回る実態が明らかになっています。

 

 参加者からは、「繁忙期に1時間多く働き、その分を長期休業中にまとめて休むという『変形労働制』は、いま以上の超過勤務のうえ、長期休業中に休める環境もなく、さらなる過密労働に追い込むものだ」との問題提起がありました。また、産休代替の教員の配置に最長で3カ月かかった事例、国と市がおこなう学力テストが子どもと教員を追いつめ、中学の部活動が教員の負担となっている実態が語られました。

 

 参加したとば市議は「学校現場の声を受け止め、変形労働制の導入を中止して教員の業務を削減したい」と述べました。

災害から市民の財産をまもれ 埼玉土建3 支部と懇談

懇談をおこなう(右から)久保みき、とりうみ敏行、金子あきよ、とばめぐみ、たけこし連の各市議

 1 月27 日、埼玉土建の市内3支部(さいたま南・北、岩槻)と党市議団が懇談をおこないました。

 

 懇談では、土建と市の交渉について報告されました。住宅リフォーム助成制度の創設について参加者から、「市は『地域経済活性化の視点で制度をつくることは考えていない』と明言した。地域でがんばる職人を育て、地域経済を活性化させることは市の仕事だ」との話がありました。

 

 また、土建と市が災害協定(※)を結ぶことについても「県内では松伏町の竜巻発生の際に発動し、地域と土建が協力して復旧にとりくんだ。さいたま市は必要ないというが、市民の財産を守るという姿勢が欠けている」と指摘。党市議団として「しっかり受け止め、市に求めていく」と答えました。

 

※ 災害時に迅速かつ的確な対策を実施できる体制をつくるために、自治体と民間団体等が協定を結ぶこと。

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