政策と活動

市民のねがい実現へ 2020年度 予算要望を提出

市長に2020年度予算要望書を提出する党市議団

 10 月21 日、日本共産党さいたま市議団は清水勇人市長に対し、2020 年度の市政運営及び予算編成に対する要望書を提出し、懇談しました。要望は市の財政運営のあり方から行政区ごとの身近な要望まで、730 項目にわたります。

 

 市長との懇談では、神田よしゆき団長より、台風19 号の影響で全国各地に甚大な被害が発生し、市内でも被害が出たことを受け「防災対策をきめ細かく整え、災害につよいまちづくりをさらに進めていく必要がある。党市議団には、防災無線が聞こえなかった、市のホームページにアクセスが集中してしまってまったく開かなかったなどの声が多く届いているため、できるところから改善を求めたい」と話しました。市長は「防災無線が聞こえないという声は市にも届いている」と応じ、災害対策の必要性について意見交換しました。

 

 予算要望では、今回あらたに「納税相談において相談者の希望があれば帯同者の同席を認めること」「若い世代の自立支援、定住支援のための住宅家賃補助制度を創設すること」「部活動のありかた指針を現場に徹底すること」「男性市職員の育休取得率を計画的に引き上げること」「加齢性難聴者への補聴器補助制度を創設すること」「不妊治療への補助金を拡充すること」「公園遊具を早急に改修し子どもたちが遊べるようにすること」「Saitama city free Wi-fi の整備・拡大をおこなうこと」などの要望をつけくわえました。

 

 今後、新年度予算でどのように反映されるのかをチェックするとともに、引き続き市民のねがいを届けていきます。

台風19号で甚大な被害 現場へかけつけ対応

 10月12日、大型で非常に強い台風19号が列島を縦断し、さいたま市内の各地に被害をもたらしました。党市議団の市議も、それぞれ市民の要望を伺いながら地域の被災状況を確認しました。

 

中央区 たけこし連市議

災害ゴミの処理方法 市の対応に変化

 

台風19号から一夜明けた10月13日、中央区内をまわりました。まず行ったのは区内の巡回、そして被害が大きい地域の確認作業です。その後、60軒ほどのお宅を訪問しながら「罹災証明書交付申請書」と「災害に伴う支援制度一覧」の配布、説明を実施。多くのお宅が床下浸水、床上浸水の被害にあわれていました。

さまざまな要望を伺いましたが、その中で特に強かったのは「粗大ゴミの取り扱い」についてです。朝の段階では「個人の責任で処理してほしい」と市が回答していましたが、私も含めあちこちから要望を届けた結果、「災害ゴミとして取り扱い、無償で処理をする」と、対応が大幅に変化しました。次に要望が強かったのは「道の消毒」。この問題も市に対して確認し、交渉すると「未定」から「乾いた地域から私道公道問わず消毒を順次行う」と対応が変化しました。

しかし、問題だと思ったのは、さいたま市が一括して消毒事業の委託をするため、各行政区にどのタイミングで消毒が行われるか区役所が把握できないことです。想定を遥かに超える災害であるからこそ、一軒一軒、きめ細やかに訪問し説明する必要性があります。引き続き対応していきます。

 

↑床上浸水してしまった住宅(さいたま市中央区)

 

桜区 久保みき市議

浦和卸売市場が水浸しに

 

桜田、新開地域をまわりました。浦和卸売市場(桜区桜田)では「売り物がすべてダメになり、3000万円くらいの損失」(食品会社の関係者)とのお話を伺い、言葉が見つかりません。片付けにもマンパワーが必要です。新開では、ご高齢のお宅も多いので、災害ボランティアの方を紹介したりしました。

12日は、鴨川と鴻沼川が「氾濫の恐れ」として避難勧告が出ました。しかし、桜区の避難所はすべて浸水の恐れのある場所です。避難所によっては3階などありますが、区に確認したら「建物の上の方に避難してください」とのことでした。広域避難の在り方も考えていく必要があります。

 

↑鴻沼川が水位ぎりぎりとなる(さいたま市桜区)

 

緑区 松村としお市議

新見沼有料大橋が大渋滞 こんな時こそ無料に

 

見沼田んぼが水没し、農作物の被害が深刻です。営農支援が必要です。また国道463号線(旧道)が道路冠水で通行止めになり、車が国道463号バイパスに流れ、新見沼有料大橋の料金所が大渋滞しました。せめて災害時は無料にすべきです。この件について、村岡まさつぐ県議と伊藤岳参院議員にも県への働きかけを陳情要望しました。

 

↑完全に冠水した見沼田んぼ(さいたま市緑区)

 

 

↑農家の方にお話を伺う松村としお市議(さいたま市緑区)

 

給食は大事な保育の一環 給食費も無償にすべき

申し入れをおこなう党市議団

 10 月からスタートした幼児教育・保育の「無償化」では、いままで保育料に含まれていた副食材費が抜き出され、保護者の実費徴収となります。しかし、保育における給食は、子どもの育ちを保障するための重要な保育の一環です。そのため、全国で100 を超える自治体が副食材費を独自に負担することを決め、保護者の負担軽減の動きが広がっています。9 月27 日、党市議団は保育料の「無償化」にともなう副食費の無償化を求め、市に申し入れをおこないました。

 

 また8 月下旬、内閣府が3 ~ 5 歳児の公定価格(国から保育施設に支払われるお金)を引き下げると突然通知し、全国で大問題になりました。これは、今まで内閣府が副食材費を月額4500 円と説明してきたにも関わらず、「物価調整分を考慮」という理由で公定価格を5181 円引き下げるというものです。多くの批判が噴出し、撤回を求める声が広がりました。全国市長会会長も「到底容認できない」と強く抗議し、結局、公定価格の引き下げ案は撤回となりました。

 

 このこと自体、大変な問題ですが、さらに問題なのは「栄養管理加算」と「チーム保育推進加算」の拡充も同時に見送られたことです。本市は3 月に各保育施設に対して、これら2 つの加算についての拡充の説明をしていたため、10 月から予算化していた保育施設は大混乱となっています。党市議団は、2 つの加算については当初の説明通り実行することとして、市独自に財政措置をおこなうよう、あわせて求めました。

加齢性難聴にも補聴器の公的補助を

補聴器補助について懇談する党市議団(右から)久保みき、松村としお、とりうみ敏行、たけこし連、とばめぐみの各市議

 9 月27 日、党市議団は生活と健康を守る会さいたま市協議会と加齢性難聴者の補聴器助成について懇談しました。懇談には、とりうみ敏行、松村としお、久保みき、とばめぐみ、たけこし連の各市議が参加しました。

 

 同協議会は、「誰でも加齢とともに耳が聞こえにくくなり、70 歳以上の約半数が難聴と言われている。補聴器を利用したくても高額で買えず、多くの高齢者から会話や外出の機会を奪っている」として、加齢性難聴者に対する補聴器購入の公的補助を求めています。加齢性難聴は認知症やうつ病の危険因子の一つで、これらが補聴器の活用によって緩和されることも明らかになっています。

 

 しかし、補聴器が高額のため難聴者の利用は14%にとどまっています。現在、補聴器助成は障害者手帳を持つ重度の難聴者に限られていますが、全国20 以上の自治体では補聴器購入費助成制度があり、埼玉県では朝霞市が実施しています。

 

 懇談に参加したとば市議は「誰でも難聴になる可能性がある。本市としても他自治体に学びたい」と話しました。

民間学童 委託料の増額を求めて

要望行動に参加する(奥から)松村としお、とばめぐみ、久保みきの各市議

 9 月26 日にNPO 法人さいたま市学童保育の会によるさいたま市への要望行動に各会派の市議会議員が立会い、党市議団から久保みき、松村としお、とばめぐみの各市議が参加しました。

 

 同会は市内で多くの学童保育を運営しており、今年は2 カ所開設しましたが、公立学童保育が受け入れ人数を増やしたことも影響し、入所児童が見込みより減ったことで運営資金が不足する事態になりました。そのため小規模学童への委託料増額が要望されました。

 

 また、現在の委託金等は2012 年に拡充されたものの、それ以後据え置かれています。一方で最低賃金が毎年上がり、2012年から2019 年にかけて時給が1 人あたり155 円増加していることや、消費税率も2012 年時の5%から10%へ倍に上がるなど、さまざまな経費が増加していることから、委託料の増額も強く要望されました。

 

 今議会の決算委員会や保健福祉委員会では委託料増額を求める質問をおこないました。今後も現場の願いを市政に活かしていきます。

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