政策と活動

与野中央公園オープンミーティング報告書を市長に提出 5000人アリーナ建設は市民の声をいかした計画に

市長に報告書を手渡す(右から2人目がたけこし市議)

5月7日、中央区選出のさいたま市議5名が、清水勇人市長に対して「与野中央公園オープンミーティング報告書」を手渡しました。

 

この報告書は3月20日に5人の市議が共同で主催した与野中央公園5000人アリーナ計画についての討論会の報告書です。内容は、当日の議論の模様を簡潔に伝えるとともに、市民から出された反対意見(緑化空間の確保やアリーナのサイズは大きすぎる、説明のプロセスなど)と賛成意見(アリーナの経済効果を期待する、人が集まれる施設ができるなど)を記載し、計画の進捗を広く市民向けに適宜説明し、市民の意見も参考にして与野中央公園の整備を進めること、また今回のミーティングで出た意見について誠意をもって検討することを求めています。

 

報告書を受け取った清水市長は「会派を超えて中央区の市議がこうしたとりくみをおこなったことは受け止めたい」と述べ、それぞれ5人の市議から意見を聞きました。

 

たけこし市議は「会派を超えて5名の市議が共同でとりくんだこと自体が、この問題の重要性を示していると思う。私が代表質問で指摘した点も考慮して再考してほしい」と発言しました。
他の市議からも「ミーティングを通じて、賛成反対の意見を出しあうことで一致できる点(緑化空間の確保、施設の適正規模など)があることが分かった」と前向きな意見も出されました。党市議団として、引き続きこの問題に全力でとりくみます。

3年連続 犬猫の殺処分ゼロ

2023年度、さいたま市は犬猫の殺処分ゼロでした。2021年に初めてゼロになって以来、3年連続のゼロです。

 

約15年前までは、さいたま市では年間300頭以上の犬や猫を殺処分していました。このことに問題意識をもった久保みき市議は「殺す予算から生かす予算に変えるべき」と議会で求め続け、処分数は徐々に減少。ついに2021年にゼロになりました。今後も殺処分ゼロが続くよう、とりくんでいきます。

なくさないで きんもくせい・ぎんもくせい  

2月議会予算委員会で質問する松村市議

さいたま市立病院(緑区)に隣接する公立の高齢者福祉施設きんもくせい・ぎんもくせい(グリーンヒルうらわ)の廃止に対し、利用者やその家族から廃止反対の声があがっています。昨年11月に清水市長も出席した都市経営戦略会議で方針を決定し、2月に議会へ報告。直後から利用者説明会が開催されました。

 

グリーンヒルうらわは通所のデイサービス(きんもくせい)、居住施設のケアハウス(ぎんもくせい)などあわせて約150人が利用。市は老朽化や民間参入が進んでいることを理由に、デイサービスは2025年度、ケアハウスは2030年度に廃止すると説明。市議団には廃止を知った市民から「ようやく入れたのに来年出て行けなんてひどい」「終(つい)の棲家と思っていたのに突然の廃止に怒りがわく」といった声が次々と寄せられています。

 

松村としお市議は2月議会の予算委員会で質問。市は「老朽化」といいながら、2018年に修繕費22億円と計算したのみで、「民間でできるところは民間に任せる」との答弁を繰り返しました。これでは「住民福祉の増進を図る」(地方自治法第2条)地方自治体の役割からかけはなれていると言わざるを得ません。

 

松村市議が「突然廃止を知らされ、怒りの声が寄せられている。唐突で説明不足ではないか」と質したのに対し、高齢福祉課長は「いたずらに長く不安を与えることのないよう、説明は控えてきた。唐突感があって、不安に思われたところは我々としても心苦しいが、方向性が決まったので説明した」と答弁。松村市議は「利用者の立場に立っていない。事業継続を求める利用者の声を受けとめて、もう一度検討すべき」と迫りましたが、市は「このまま進めたい」と答弁するばかりでした。

 

4月12日にはケアハウスの入所者が白紙撤回などを求める要望書を市に提出。25日に利用者や家族有志が存続を求める署名を市に届けました。住まいも介護も福祉であり人権です。一方的に廃止を進めるのではなく、利用者の声に耳を傾け、存続の方策を検討すべきです。

震災からの復興と男女共同参画事業をまなぶ 市議団で仙台を視察

海浜エリア活性化事業の説明を受ける市議団

4月24日、党市議団として宮城県仙台市を行政視察しました。

 

はじめに報告を受けた東日本大震災後の被災地エリア再開発をおこなう「海浜エリア活性化事業」では、防災集団移転促進により仙台市が買い取った土地(集団移転跡地)をあらたな魅力や賑わいを創出することをめざして、民間の自由な発想による利活用を進めるとりくみで、現在は38区画すべてで利活用(飲食や温泉など)が決定しています。
党市議団が重視したのは、災害後のまちづくりにおける「住民の意思反映」についてです。本市では津波被害等は想定されていませんが、河川氾濫等で大きな被害が出た際に、市民意見をどのように取り入れていくのかが課題です。

 

困難を抱える女性へ
アプローチ

 

続いて、困難を抱える女性に向けたアウトリーチ型相談事業「トナカフェせんだい・夜まわり事業」と男女共同参画事業についてお話をうかがいました。「トナカフェせんだい」とは、仙台市と地元NPO法人が連携しながら週1回、仙台駅周辺の繁華街の夜まわり活動をおこない、女性の相談活動をおこなう事業です。この事業は2022年から始まりましたが、とりくみの成果として、これまでなかなか相談につながらなかった10〜20代の若い女性にアプローチできていることや、継続するなかで来場者が2022年度96人から2023年度398人と大幅増加していることが報告されました。本市でも、大宮駅周辺などの繁華街がある自治体として同様のとりくみが求められます。

 

また、仙台市と独立行政法人「せんだい男女共同参画財団」が協働で運営をしている男女共同参画の拠点である「エルパーク仙台」と「エルソーラ仙台」についてうかがいました。エルパークでは学習事業や企画のとりくみを中心におこない、地元企業や行政に女性管理職を増やすための努力をしています。エルソーラでは女性の相談事業や支援事業を中心におこない、役割分担を明確にしています。この事例から、行政だけではなく男女共同参画に理解が深い民間団体との共同の必要性がうかがえます。視察に参加したたけこし連市議は「今回の視察を本市で最大限いかしたい」と話しました。

沼影公園の都市計画変更を決定 都市計画審議会

3月26日、さいたま市都市計画審議会がおこなわれ、七里駅北側地区、中央区役所周辺東地区、大門上・下野田地区に関わる、都市計画用途地域や高度地区の変更など4議案、沼影公園の都市計画公園の変更についての議案が審議されました。このうち沼影公園の都市計画公園の変更は、義務教育学校武蔵浦和学園の建設用地として沼影市民プールを廃止するためのもので、多くの住民から反対の声が上がっていました。審議会にはこの計画に反対する「沼影市民プールの存続を求める会」「義務教育学校武蔵浦和学園を考える連絡会」のみなさんが多数傍聴に詰めかけました。

 

沼影公園廃止と義務教育学校建設が「公益上特別の必要がある場合」に該当するか、また代替となる公園の確保についての執行部のとりくみ状況などが議論されました。都市計画法上の近隣公園は容易に廃止することは許されない、現状と同規模の公園用地を廃止までに確保するべきだったのにそれができていないとの指摘があり、市民公募の委員からは「代替地も決まっていないのに学校建設のスケジュールありきで急ぐのは拙速」と反対意見が示されました。しかし、学校の整備は市にとって重要な課題であるとの意見も出され、最終的には賛成多数で公園廃止の執行部提案が承認されました。

 

事前に都市計画法に基づく縦覧に、175人からの意見書提出があり、そのうち143通が反対でした。また、弁護士11名の連名で反対の意見書が提出されたことにも、この計画の理不尽さが表されています。代替公園整備のなかで住民に計画を十分に説明し、要望を反映するよう求める付帯意見もつけられました。

 

審議会を傍聴した金子あきよ市議は「今後、プールの解体工事はおこなわれるが、義務教育学校の内容の問題点を明らかにして、子どもたちの教育のために計画を撤回することをあくまで求めたい」と話しました。

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